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ロイヤルオーク エクストラ・シン【八角党員達は永遠に①】15202ST.OO.1240ST.01

2016/3/11


ロイヤルオーク エクストラ・シン【八角党員達は永遠に①】

オーデマ・ピゲのロイヤルオーク。大人の男達が終着点に選ぶ腕時計としてパテック・フィリップのノーチラスと人気を二分するラグジュアリースポーツウォッチの大御所である。 しかしひとくくりにロイヤルオークと言ってもかなりの種類があってどれを買えばいいのか? と迷われる方も多いはず。 そこで今回はロイヤルオークを愛する「八角党員」よりその魅力紹介させてもらいます。


ロイヤルオーク エクストラ・シン 15202ST.OO.1240ST.01

 (1803)

おそらく現状オーデマ・ピゲの中で最も勢いのあるステンレスウォッチと言いきってもいいであろう
この「ロイヤルオーク エクストラ・シン」。

なぜこんなにも人気を獲得しているのでしょうか?
その理由としては「腕時計の外側も内側も究極に作りこまれている事」これに尽きるかと思います。
そのあたりをスポットを当てて書いていこうと思います。

腕時計史に残る名機を積んだロイヤルオーク

 (1808)

ロイヤルオーク エクストラ・シンに搭載されているムーブメント「cal.2121」と言えば、
ジャガールクルトcal.920をベースムーブメントとした超薄型自動巻きムーブメントです。
厚さ3mmという限られたスペースの中にセンターローター構造を維持したままパーツを詰め込んでおります。

ジャガールクルトのcal.920はパテック・フィリップ、オーデマ・ピゲ、ヴァセロンコンスタンタンと雲上御三家の愛用した文句の付けようが無い名機である事は誰の目にも明らかです。

ただ薄いというだけなら他にも似たような腕時計は存在しています。このエクストラ・シンに積まれたムーブメントは1967年に開発されたものですが、その時代は機械式時計のムーブメント開発が究極の域に達していた頃であって1972年のクォーツムーブメント普及により各社の多彩なムーブメントは淘汰されていきました。

勿論1972年の後のムーブメント開発は悲惨なもので、クォーツとのコスト競争の為に安価な構造に切り替える会社、クォーツ時計を製作する方向に舵を切る会社。そもそも会社自体が経営難で消滅してしまうところもありました。

いわば1960年代後半が古き良き時計作りの最終地点であり、1675年のクリスチャン=ホイヘンスがひげぜんまいを開発して以来の系譜の集大成こそがロイヤルオーク エクストラ・シンのムーブメントcal.2121なのだと言えます。

あっ、勿論数千万円~一億円も掛ければハイスペックな腕時計を作れますが、
誰も買えない価格設定の腕時計など意味が無いからですね。

まず人気の要素の一つとしては腕時計開発史に残る名機を今に伝える腕時計である事が言えます。

薄く、細く、輝く肉体を持つ

時計とは大きく作るより、薄く作る事の方が遥かに技術を必要とします。
 (1812)

ロイヤルオーク エクストラ・シンはケースからブレスレットがまるで一枚の板であるかの様な自然な繋がりがあります。これは統一された薄さによって引き起こされる感覚だと思います。

しかし薄く、細部は細い作りながらも貧弱さを感じる事は無く、バックルなどは特に長期の年月に耐えうる様なガッチリとした印象を受けます。

そして外装最大の特徴はオーデマ・ピゲのお家芸である鏡面部分の作りこみです。

もう「綺麗」の一言です。跳ね返す光量が違いますね。

神々しく感じるまであります。敢えて荒目のサテン仕上げを鏡面部分以外に施す事により、鏡面部分の輝きが増して見えます。

もちろん15400STの鏡面部分も非常に美しいのですが、15202STの場合は美しい鏡面部分を
華奢なボディの作りがより一層引き立てているのです。
通常のロイヤルオークの持つゴツゴツした印象が消えて少し女性的な美しさをもったロイヤルオークと言えるでしょう。

まとめ

オーソドックスなステンレスモデルながら隠しきれない魅力を秘めたロイヤルオーク エクストラ・シン。
その人気の陰には実力派ムーブメントを積み、かつ作りこまれた美しい外装の存在が有りました。

間違いなくスイスの堅実な時計作りを現代に伝える一本と言えるでしょう。

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