2021/12/13 聖徳太子
IWCの腕時計といえば、ポルトギーゼシリーズを思い浮かべる方が多いのかなと思います。
しかしながら、それにも劣らない人気を誇るのがパイロットシリーズです。
パイロット用ウォッチのパイオニアとして時計史に名を残しているマークシリーズについて今回はご紹介致します。
https://www.iwc.com/jp/ja/watch-collections/pilot-...
パイロットウォッチのルーツは1936年に「スペシャル・パイロット・ウォッチ」が誕生し、48年に「マークXI」が誕生しました。
こちらはイギリス軍の第二次世界大戦向けに製造されたもので、イギリス政府官給品として納入されます。
イギリス政府官給品には3本矢印のブロードアローがマークされており、腕時計には11番が割り振られております。
IWCはそれをそのまま「マークXI」と正式名称とし、以前につけられたスペシャルパイロットウォッチを「マークX」と呼ばれるようになりました。
「スペシャル・パイロット・ウォッチ」は堅牢性と耐磁性に優れ、パイロット用に特別設計されたモデルです。
パイロットウォッチは気圧の変化に対応するべく、密閉性が高く、また機内の機器類を操作するための耐磁性が必要とされます。
それまではイギリス軍のパイロット達は密閉性が高いロレックスのオイスターを使用していましたが、官給品として特別仕様にパイロットに向けたこちらの時計を使用することになります。
また、視認性の確保も機内にて作業が多いパイロット達にとっては重要で、シンプルで見やすいものとなっております。
このシンプルなデザインは現在のIWCのデザインコードとなっており、機能美に基づく美しさが現代、時を経ても愛されております。
パイロット用に特別仕様されたものはこちらのモデルが時計史において初で名誉高い存在になっております。
のちに、イギリス軍はレーダー機器を機内に持ち込み、マークXは耐磁性の強化が求められるようになります。
そこで登場したのが「マークXI」であり、軟鉄製のインナーケースを搭載することで、耐磁性に対応したモデルとして完成されました。
民間機は1993年に登場することとなり、民間機こちらのモデルは「マークXl」を踏襲することから「マークXII」と名付けられました。このマークシリーズは現在までアップグレードを行われ続けて、「マークXVIII」まで続いております。
パイロットウォッチのしての元祖で、かつその仕様が現代でも愛されているというのはやはり、当時考えられたデザインがいかに緻密だったかを思わされます。
現在発売されているのは2016年から続いている「マークXVIII」です。
伝統的なマークシリーズのデザインを踏襲しながらも、前作「マークXVII」にさまざまな変更点が加えられました。
まずケース径が41ミリから40ミリにサイズダウン。
デイト表示が3日分から1日分へと変更されました。これによってよりつけやすく、シンプルなデザインになります。
また、3・6・9のインデックスバーが短くなり、12時位置の三角のインデックスが内側へ収まるようになりました。
全体的に視認性が上がり、より元祖モデルに忠実になった印象です。
スポーティさが抜けて、よりクラシカルな雰囲気を纏うようになり、着用シーン幅が広くなったのは大きな利点です。
また、当時の伝統を感じられるのも嬉しいポイントですね。
まとめ
IWCの代表作の一つと言えるパイロットウォッチ。
特にマークシリーズはパイロットシリーズの中でも伝統のある存在です。
変わらないデザインで、カジュアルからビジネスまで幅広いシーンで使うことができるマークXVIII。
是非手に取ってみてはいかがでしょうか。
ではまた!