2021/11/4 聖徳太子
IWCのアイコン的アイテム「ポルトギーゼ」
洗練されたデザインはシーンと時代を選ばない王道時計です。
IWCはスイスの老舗時計ブランドですが、スイスの他のスイス時計ブランドと違った、ドイツ的なアプローチで時計作りを展開している時計です。
ドイツのものづくりの特徴は質実剛健のイメージ。
インター(IWC)の腕時計もこの傾向にあり、大きなケース系で操作性、視認性の確保を優先としたものづくりがされている印象です。
複雑機構は搭載しても華美に見せるようなことはせず、シンプルでより実用に向けた時計作りがなされています。
特にポルトギーゼは時代に左右されないモダンなデザインです。
ルーツとして高精度で丈夫なポケットウォッチのムーブメントを作るためにIWCを設立しました。
そこでポルトガルの商人から「マリンクロノメーターに匹敵する精度の腕時計を英国海軍の航海士のために欲しい」注文が入ります。
それがポルトギーゼの始まりです。
当時、最高精度として活躍していたのが懐中時計です。
懐中時計の形をした航海用の計器にインスピレーションを受け、のちにポルトギーゼと名前を変えるRef325 が誕生します。
こちらはハンターウォッチをベースとしたRef325は大型のケース、シンプルなアラビア文字、レイルウェイ目盛と明瞭な構成となっております。
この時計の文字盤は当時からほとんど変わっていません。
ポケットウォッチをルーツとしているため小型かより精度、視認性が優先されました。
ポケットウォッチとして頻繁に用いられていた鉄道の路線を想起させるレイルウェイ目盛「シェマンドフェール」、こちらは今も変わらずシンプルな文字盤を飾っています。
1分区間で区切られた目盛、またスリムなリーフ針は時間の読み間違いを防ぎ、正確性を担保します。
日付表示もなく、「6時」位置にスモールセコンドを配しただけの洗練されたデザイン。
これはポルトギーゼのコレクションで一貫して受け継がれてきた様式です。
そして、40mm とコンパクトなケース系の「ポルトギーゼ•オートマティック40」が発表されました。
こちら自社製キャリバー822000が採用され、60時間のパワーリザーブが蓄えられます。
ポルトギーゼの時代に左右されないモダンなデザインは健在させつつコンパクトなサイズに落とし込むのは、インターの発展性がうかがえますね。
コレクションを代表するデザインがまた一歩先へ進化しました。
登場から80年たった今も古さを感じさせず、タイムレスなアイコンとしてあり続けています。