そもそもあの時、どんな時計を持ってたっけ・・・
そもそも論です。あの時の僕の時計コレクションはどんな感じだったのでしょうか。それを思い出せば、パネライをチョイスした手掛かりがつかめるんじゃないでしょうか。
〇セイコー グランドセイコー・オートマティック Ref.SBGR001
〇オメガ スピードマスター・オートマティック Ref.3310.10
〇クロノスイス レギュレーター Ref.CH1223
〇スント スントコア・レギュラーブラック Ref.SS014809000
当時のコレクションはこの4本でした。スントは登山用に買ったんですが、プライベートでも着けていました。
ただ、本格的機械式時計という枠組みで考えると外したほうが良いでしょうね。セイコー、オメガ、クロノスイスの3本ということで話を進めていきましょう。
それでは一本ずつ、あの時の自分はどのように使っていたのか思い起こしていきましょう。
セイコー グランドセイコー・オートマティック Ref.SBGR001

ま私物
産まれて初めて買った機械式時計がこのグランドセイコー。この時計が動く限り、一生使おうと心に決めている一本です。
それにしてもこのデザイン、完全にビジネス用ですね。ザ・ビジネスウォッチです。この時計は、昔も今も100%仕事でしか使っていません。あの時も「はい、これは仕事用」という立ち位置でいたはずです。
20代前半でこの時計を買ったわけですが、職場の上司に「なんでロレックスとかカルティエとかモテる時計買わないの?」「グランドセイコーじゃ絶対モテないぞ」と言われて、「いやー、はいー」ってヘラヘラした記憶があります。
パネライが雑誌LEONに出てくるチョイ悪オヤジなら、グランドセイコーは勤労精神に溢れる日本のサラリーマン・・・といったところでしょうか。
もしかして、あの時の僕はプライベートで使える時計を欲しがっていたのでしょうか?
そして、(や、やっぱモテたいんや!)という衝動に駆られていたのでしょうか!?
オメガ スピードマスター・オートマティック Ref.3310.10

ま私物
知人から購入する流れになったスピードマスター。初めて持ったコンビモデルでした。ブレスに飽きて、いろいろなNATOベルトを着けたりして遊んでいました。
ただ、ゴールドの文字盤になかなか馴染めなくて、半月に1回着けるかどうかってサイクルだったような気がします。
仕事用にしては少し派手すぎる文字盤色でしたし、プライベートで着けるにはちょっとオッサン臭いかなぁ、って感じていました。
もしかして、あの時の僕はプライベートだけでなくビジネスでも兼用できる時計を探していたのでしょうか?
そして、ナウでヤングなデザインの時計を探していたのでしょうか!?
クロノスイス レギュレーター Ref.CH1223
仕事でお付き合いがあった方がレギュレーターの白文字盤を持っていまして、完全に一目惚れしてしまったわけです。その方に「レギュレーターの黒、買ってもいいっすか!?」と承諾を得たうえで購入しました。
文字盤のデザインやコインエッジにタマネギリューズというクラシカルなデザイン、ほぼほぼ人と被らないという優越感、「ドイツで創業したのにクロノスイスなんだぜ?」という大衆に受け入れられないジョーク、とても気に入っていました。
ただ、ケースサイズが34mmと小振りでスーツスタイルには良いんですが、プライベートとなると品が良すぎる気がしていました。Tシャツ+ハーパンでレギュレーターはなかなか難しい気がしたわけです、自分にとっては。結局、セイコーと共に仕事用としてしか使っていませんでした。
もしかして、あの時の僕はインパクトのあるビッグサイズの時計を探していたのでしょうか?
そして、夏はTシャツ+ハーパンに合わせたかったのでしょうか!?
あの時の自分はどんな時計を欲しがっていたんだろう
あの時の時計コレクション、そしてコレクションを前にして思っていた気持ちを包み隠さずここで吐き出してみました。
すると、あの時の僕は
①今まで持ったことがないブランド
②仕事もプライベートも兼用できる
③認知度が高いブランドで、女子にも伝わりやすいブランド
④ラフな格好でも時計一本でグッと引き締まる、かつインパクトのあるデザイン
たぶん、この条件に当てはまる時計を探していたんだろうと思います。
①今まで持ったことがないブランド
セイコー、オメガ、クロノスイスの他に、以前はロレックス・デイトナを持っていました。大御所ブランド・ロレックスがここで消えるわけですね。売却した理由は、なんか飽きたからです。
②仕事もプライベートも兼用できる
これは探せば結構あります。IWC、タグホイヤー、ブライトリングとか兼用できるデザインが豊富なブランドだと思うんですよ。
③認知度が高いブランドで、女子にも伝わりやすいブランド
IWC、タグホイヤー、ブライトリングあたりが、ここで脱落してしまいます。「あら、貴方が付けてらっしゃるの、マーク18じゃない?」って淑女はそうそういません。若い女子なら言わずもがな。カルティエっていうのもアリですが、リセール考えるとちょっと手が出ないわけです。
④ラフな格好でも時計一本でグッと引き締まる、かつインパクトのあるデザイン
ここらへんだと、雲上ブランドが入ってきますかね。パテックのノーチラスだったりアクアノート、オーデマピゲのロイヤルオークあたり。雲上すぎて③をクリアできるか微妙なところではありますね。もちろん手がでませんし、デイトナ売った資金の範囲内であること、かつ嫁の許可を得ること、この二つが必要条件であり、十分条件なのです。
そうだ、パネライを買おう
すべてを考慮した結果、辿り着いた答えは「パネライ」でした。
ケースサイズが大きすぎる気はしましたが、なにより(①~④をクリアしているのはパネライしかないじゃん!)というひらめきが、もうパネライ以外の選択肢を許さなかったのかも知れません。
まったく時計を知らない嫁が「昔働いてた会社の社長がパネライ持ってて~」って話をしたことも、パネライに決めた要因の一つだった気がします、(あ、デイトジャストの日付も合わせられないような嫁がパネライを知っている!)って。
パネライ=社長、という短絡的な思考の持ち主を説き伏せるのに、そんなに時間はかかりませんでした。「買えばいいじゃん、止めたって買うんでしょ」という諦めみたいな許可が下りた記憶があります。
さぁ、買うとなったら話が早いわけで、今度はどのモデルを買うか、ワクワクしながらパソコン開いたり雑誌を読んだりするわけです。時計を手に入れるよりも楽しい時間かもしれません。
さてさて、僕が結局どのモデルを選び、どのくらい着け、今はどんな気持ちになっているのか、それは次回へ書かせていただきます。では。