2021/11/26 聖徳太子
1956年に発表されたアイコニックなヴァシュロン・コンスタンタンのモデルを想起させる名前と数字。
当時のエッセンスを現代版にアップデートされたデザインは大きな支持を得ており、非常に人気が高まっております。
今回はヴァシュロン・コンスタンタンの人気モデルフィフティーシックスについて紹介いたします。
4600E/000A-B442
フィフティシックスの由来はその名の通り1956年のウォッチカルチャーから着想を得たものです。
50年代といえば戦後のアヴァンギャルド(avant-garde)なユースカルチャー(youth culture)。
ロックやモダンジャズなどの潮流が世に浸透しており、新しいクリエイティビティが生まれやすい時代です。
当時は精度というよりもデザインに主きをおいていた時代で、デザイン性においてヴァシュロンコンスタンタンの独創的な造形美は高い評価を受けていました。
そのデザイン性は現代の時計業界でも通用すると考えられ、2018年に満を持してリリースされました。
こちらの時計は新たにデザインを見出された訳ではなく、50年代に活躍していた6073をモチーフにしています。
そのことからモダンでスポーティな一面を持たせつつ、どこかレトロでクラシカルな印象を与えられます。
特に目を惹くポイントとしてラグがあげられます。
マルタ十字の4枝をラグにアレンジされており、メゾンのスピリッツが感じられるディティールです。
ラグが多面構造になったことでラウンドケースにアクセントを持たせ、スポーティかつ芸術的な造形美を感させます。
リューズは現代風にアレンジが加えられており、ねじ込み式でケースに埋め込む形。防水、耐久性が強化されました。
風防はボックス型サファイアクリスタル風防です。ベゼルから高く盛り上がったデザインで、当時の6017を忠実に再現されています。
サファイアクリスタルでボックス型風防を作るには大変なコストがかかります。
しかしながらボックス型にすることで、他とは異なる格調高い仕様になっています。
文字盤中央部にレイルウェイのデザインがあり、そこを境に仕上げが変えられています。
これに寄って文字盤に奥行きを持たせ、より立体的な仕上がりになります。
秒針は長めで、チャプターリングに沿った長さです。細く、長い秒針が滑らかに走る様は知的でセクシーですね。
ややスポーティな短針長針とシックな秒針が合わさり絶妙にノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。
レトロなアラビアインデックスと夜光付きのバーインデックスが交互に飾られており、インデックスの字体は少し大きめというところが現代のトレンドを解釈したアップデート部分と言ったところでしょうか。
クラシカルな部分は残しつつ、ラグスポのトレンドにはハマるデザイン、どこにでもつけていける汎用性もこちらの時計の大きな魅力です。
ヴァシュロン・コンスタンタンのスピリッツあるマルタ十字はラグだけでなく要所要所に飾られております。
シースルーバックからムーブメントを覗き込むとローター部分にマルタ十字の装飾が施されております。
また、バックル部分も装飾が施されており、これらのディティールはヴァシュロンコンスタンタンがデザイン性が評価されることが頷ける仕様ですね。
まとめ
こちらの時計3大時計の一角で、雲上ブランドなのにかかわらず、値段設定が比較的低めというところも魅力の一つです。
雲上ブランドの時計はじめのモデルとして、おすすめな一本でもあります。
ではまた!