2022/04/08 聖徳太子
ヴァシュロンコンスタンタンから2022年新作で「222」が復活します。
この「222」というモデルは70年代オーデマピゲロイヤルオーク、パテックフィリップノーチラスに対抗して発表されたヴァシュロンコンスタンタンのラグジュアリースポーツウォッチです。
このモデルの本質的な70年代のディティールは踏襲しながら、2022年のヴァシュロンコンスタンタンのテーマである「The Anatomy of Beauty 」を体現したという点が最も注目されるべき点だと思います。
この点について本日はご紹介いたします。
ヴァシュロンコンスタンタンの現行ラグジュアリースポーツウォッチといえば、オーヴァーシーズがあげられます。
このオーヴァーシーズの原型となったモデルと言われており、「222」はオーヴァーシーズよりも少しレトロな印象を受けます。
1970年代の高級時計はドレスウォッチが主流でした。そこにクオーツショックによってクオーツ時計との競争が激化。
これによってスポーツウォッチの実用的な魅力を取り入れたモデルが各ブランドからリリースされます。
ここでラグジュアリースポーツというジャンルが生まれ、パテックフィリップのノーチラス、オーデマピゲのロイヤルオークなどが発表されます。
ノーチラス、ロイヤルオークのデザイナーはジェラルドジェンタ氏ですが、ヴァシュロンコンスタンタンのラグジュアリースポーツラインのデザイナーは革新的なデザインで定評のあったヨルグイゼック氏。彼がデザインした「222」で新しい時計の展開のアプローチをします。
ノーチラス、ロイヤルオークは現代でもほとんど形を変えず大いに人気を博しています。しかし、「222」は途中でなくなります。
だからこそラグジュアリースポーツがトレンドの今このモデルが復活するということはヴァシュロンコンスタンタンを昔から好きだった人からすると大きな意味を持ちますね。
こちらのモデルのブレスレットは6角形のリンクを配したデザインとなっております。これによってブレスレットにも存在感が強調された頑強なイメージを演出します。
切れ込みが入ったベゼル。ムーブメントをケース表面から組み込んだモノブロック構造。
フラットなケースにベゼル、風防を高く乗せた機能的デザインは他にない独特な表情を持ちますね。
これらのディティールはヒストリークらしくオリジナルを踏襲したデザインです。
今回特筆すべき点は2022年の新作モデルもこれらのデザインをしっかり踏襲しながらも最新の技術によってアップデートされたということです。
今年のヴァシュロンコンスタンタンのブランドのテーマとして「The Anatomy of Beauty 」を掲げております。並はずれた労苦を厭わず、徹底的に細部にこだわるという気概が感じられるテーマですね。
新生「222」にも美観へのこだわりは大いに発揮されております。
特にそれが体現されている部分は仕上げだと感じます。リューズブレスはバーチカルサテン。ベゼルはサーキュラーサテン仕上げとなっております。このサテン仕上げにコントラストを持たせ、一体感のあるデザインから奥行きをもたせています。
ムーブメントはCal.2455/2の新世代ムーブメント。
オリジナルのジャガールクルト製Cal.1120も名作ムーブメントと言えますが、この新世代ムーブメントCal.2455/2はよりメンテナンス性、耐久性が高いといえます。
しかし、同じリシュモングループであることから、オリジナルに忠実に再現したムーブメントであって欲しかったという意見も否めないですね。
まとめ、
オリジナルを忠実に再現しながらも、現代の技術で美しさに磨きをかける点は見事ですね。このヴァシュロンコンスタンタンの歴史を感じられる伝説的なモデル。一度は目にしたいものです。ではまた
リファレンス・ナンバー:4200H/222J-B935
キャリバー・ナンバー :2455/2
駆動方式 :機械式自動巻き
ムーブメント・サイズ :直径26.2MM×厚さ3.6MM
パワーリザーブ :約40時間
振動数 :4HZ (毎時2万8800回振動)
部品数 :194
石数 :27
表示 :時、分、日付
ケース :18K(3N)イエローゴールド
直径:37mm×厚さ7.9mm
・パラジウム15%含むホワイトゴールド製マルタ十字(5時位置)
・サファイアクリスタルのシースルーケースバック