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【我こそ大器晩成なり】オーデマピゲ ロイヤルオーク 14790ST 36mm <時計怪獣 WatchMonster 2017/2 掲載記事>

2017/2/11



近年になり注目されているのが36mmサイズのロイヤルオーク14790STです。41mmの現行ロイヤルオークが大きすぎて旧型を選ぶユーザーも増えています。まさに価値観の多様化を感じられる現象です。


ロイヤルオーク 14790ST

ロイヤルオーク 14790ST 36mm

ロイヤルオーク 14790ST 36mm

青文字盤の14790ST、今では相当レアな存在です。
どうも。

今日はなかなか見かけなくなったロイヤルオーク 14790STについて書いていこうと思います。

まずはステンレスロイヤルオークの系譜から
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
メインサイズのロイヤルオーク系譜

5402ST 39mm

4100ST 35mm

14486ST 36mm

14700ST 36mm

14790ST 36mm

15300ST 39mm

15400ST 41mm


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これがその時代のメインサイズであるロイヤルオークの歴代のリファレンスです。

メインサイズという事で、初代復刻モデルのの15202、14802、14202ジャンボ、ジュビリ、エクストラシンは除外して書いておりますのであしからず。

という事で本日ご紹介の14790STとは現在のロイヤルオーク15400STから見ると「おじいちゃん」にあたる2世代ほど前のモデルにあたります。
そして14790STの中でも個体数の少ない青モデルになります。文字盤はセカンドダイアルですね。ロイヤルオークは意外と文字盤のマイナーチェンジの多いモデルになりまして、14790STにはプレミアのついているファーストモデルもございます。

その辺りについても後ほど触れていきたいと思います。

多様化する価値観、時計観


4〜5年前は腕時計メーカーはどこもこぞって販売している腕時計の大型化を行っていました。

それは世間的な人気、体格の大きい海外の市場拡大という外部環境によるもの、そして大型化してしまった方が安い輸入ムーブメントが入れられたり、パーツのひとつひとつが大型化することによる故障率低下など内部環境によるもの両面で大型化は腕時計業界に受け入れられました。

その為「大きい腕時計こそが至高」という大型至上主義という考え方が蔓延していたことも事実です。
かねてより

「日本人に40mmケースの腕時計は大きすぎる」というミディアムサイズ主義の方もいらっしゃいましたが、確かに少数派と言わざるを得ませんでした。

しかしながら価値観の多様化、時計観の多様化により、

「やっぱり40mmがサイコー」

「日本人は36mmがイイよね」

「もっと大きい44mmがイチバン」

「もっともっと大きい47mmが大好き」

と時計のサイジングは大型化トレンドから個々に自分にあったサイズを探すことが正義である。といった自分自身を見つめたサイズ選びがトレンドになっていると言えるでしょう。


その背景にはスマートフォンによる情報供給量の増加が考えられます。

今では腕時計ユーザーは気軽に販売店やブランドから発信される情報を得ることが出来ます。数年前までは腕時計雑誌をカバンに入れて腕時計店を巡っている強者も見かけましたが今ではスマホですよね?

自分にあったサイズの展開をしている腕時計ブランドを探すことが容易になりましたし、価値観の多様化を後押ししているのがSNSの存在です。

今までニッチな少数意見を持っていた人々も好きな事で誰かと繋がることができます。

自分の価値観を誰かが評価してくれるのですから、みんなと同じ意見を持つ必要が無いのです。

副作用として腕時計もCD業界もファッションも爆発的な流行と言うものは無くなりつつありますが…

何にせよ個の価値観の多様化が現代の14790STの再評価に繋がっている訳です。

大器晩成であったロイヤルオーク

ロイヤルオーク15300ST

ロイヤルオーク15300ST

2005年発売の39mmサイズ、現代のロイヤルオークブームの立役者である。
私個人として感じるのはロイヤルオークとは大器晩成な腕時計であったと言うことです。

2005年に15300STが発売、39mmというその当時一強の人気を誇っていたロレックススポーツラインと同じサイズのボリュームのロイヤルオークがメインラインナップとなったことで戦う土俵が整った様に感じました。

しかしそこから2〜3年は爆発的な人気というまでには至らなかった記憶があります。
2008年ぐらいではまだ中古で60万円台という今では到底想像できない値段でロイヤルオークが販売されていたことを覚えております。特にジャックロードさんではロイヤルオークの15300STの新品が70万円ぐらいで売っていた記憶もあります。

ロイヤルオークが現在の様な100万円オーバーで取引されるようになったのは本当にここ5年くらいの話なんですよね。
そうなんです。ロイヤルオークの人気のバロメーターが上昇したのは2005年から登場した15300STによるものが大きいのです。

ですから今日ご紹介の14790STが販売されている頃はそこまで爆発的な人気があった訳では無いのです。もちろん古参のロイヤルオークファンの方はいらっしゃいましたがその頃世間は

「ロレックス、オメガ」全盛期なのです。

ロイヤルオーク14790STは10年の時を経て世間の価値観が多様化したことにより評価が急上昇した大器晩成な腕時計なのです。

収まりの良さ、均整の取れた文字盤

ロイヤルオーク14790ST詳細

ロイヤルオーク14790ST詳細

ロイヤルオーク14790の良さとはその均整のとれたバランス感である。
14790STの文字盤から感じるのは何も書かれていない余白の絶妙な量と短くボテッとしたバーインデックスがもたらす「キュート」な印象です。

美しさ、可愛さという感情はバランスの取れた個体に人間が抱く感情である。このキュートさは14790STならではのものです。

ロイヤルオーク15300STと15400STの文字盤から感じる高級感、シャープな印象よりもより丸くて柔らかいイメージを14790STからは感じることができます。

比べてみるとその違いは一目瞭然です。
ロイヤルオーク文字盤比較

ロイヤルオーク文字盤比較

左が15300ST。
右が14790ST。
写真を比べてみると14790STのバーインデックスが短くて丸いこと、文字盤上のオートマティック(AUTOMATIC)表記が小さいのに関わらず文字盤のサイズが小さいため文字盤内の余白が少なく余白とインデックスのバランスのとれているのが分かります。
針の夜行塗料も14790にはたっぷりと塗布されていて視認性抜群ですね。

ただ高級感の面では15300STの文字盤の方が一歩リードだなとは思います。

しかし14790STには高級感でも15300STに負けない「ファーストダイアル」というものが存在します。

それがコチラ。
14790STファーストダイアル

14790STファーストダイアル

プレミア価格で売られる事も多い14790STのファーストダイアル。
そうなんです。

15300STと14790STのダイアルのイイトコ取りをした反則文字盤が14790STには存在するのです。

たまーに市場になんでこんなに高い14790STがあるの?と思われる事があるのです。その原因は大体この文字盤がのっているからです。

私は個人的にファーストダイアルと呼んでいます。

・バーインデックスデザインが15300STと同じ

・デイトの枠はなし

・文字盤が塗料を塗ったようにテカテカしている。

この3つの特徴を持ったレアダイアルが存在しているのです。


14790ST同士で二つの文字盤を比較してみましょう。
14790ST文字盤比較

14790ST文字盤比較

左が通常のダイアル。
右がレアダイアル。
同じ腕時計でこれだけ差をつけてしまうのも珍しいですよね。

並べてみるともはや別物です。

14790STのもつ小さなボディーには短いバーインデックスの通常ダイアルが似合いますが、

「15300STの様な高級感がないなー」とおっしゃる方にはファーストダイアルがおすすめです。
ほぼほぼ15300STと同じ文字盤ですので。

ただファーストダイアルののっている14790STの値段は余裕の100万円オーバーですのであしからず。

ブレスレットも腕の細い日本人にはピッタリ

14790STは手首にジャストフィット

14790STは手首にジャストフィット

15300ST以降には無いフィット感。
ロイヤルオークを持っている方、試着したことがある方ならご存知だと思いますがロイヤルオークという時計は人を選びます。

それは値段の面だけではなく腕の装着感も含めてです。

実はこのロイヤルオーク裏蓋が真っ平らであるため腕の太さや形によってはブレスレットの付け根部分の下に空洞ができて腕にうまくフィットしないのです。

ロイヤルオークを持っている人の中には、ゴツゴツして着けてて痛いという人もいらっしゃいます。特に現在ブティックで販売されている15400STはケースサイズが41mmですのでこの現象が起きやすいです。

しかし14790STのブレスレットは時計のケースが36mmと小さく、そのケースに合わせてブレスレットもコンパクトに作られているため、その現象が起きにくいというメリットもあります。
14790STブレスレット

14790STブレスレット

ブレスレットも日本人サイズ。
コマ1個1個の作りも15300STと比べると小さいのでロイヤルオークのブレスレットタイプのゴツゴツ感が苦手という方は一度36mmサイズにトライしてみてもいいと思います。

それでは次のページに14790の総評を書いて終わりたいと思います。

36mmサイズが再評価、その最たる例である14790ST

14790ST再評価、しかし個体が…

14790ST再評価、しかし個体が…

選べるほど無いのがネックですね。
今日はロイヤルオーク14790STについて書いてまいりましたがその当時の人気を反映してなのか、中古市場ではその出回りは少なく良い個体の入手は非常に難しいのが現状でございます。

・36mmというサイズ感が正当化される今

・文字盤のインデックスと余白が素晴らしいバランス

・15300STに似たレアダイアルも存在している ※個人的にファーストダイアルと呼んでます。

・ブレスレットの作りが腕にフィットしやすい

・当時の人気が余り無いため逆に今はレア

という要素からこのロイヤルオーク14790STが現在の腕時計価値として優秀であるということを書いて参りました。

全ての腕時計に言えることですが大型化は正義ではありません。

例を挙げるとロレックスが犯した近年の大罪があります。

大型化の波に乗って1953年より脈脈と受け継がれてきたエクスプローラーIというデザインを破滅させる214270を発売したことです。

あれはロレックス史上後世残るミスマイナーチェンジだと思っております。

大きくすればいいと言うものでは無いです。あのマイナーチェンジにより敬虔なエクスプローラーIファンは死滅したと言っていいと思います。

外装だけではありません。

作る労力から見てもムーブメントは小型のものが圧倒的に技術的には優れています。今日はそこまで触れませんでしたが14790STにはジャガールクルトcal.889のカスタムムーブメントが入っております。IWCマーク12と同じベースムーブメントですね。

薄型の作りですので故障確率が少し高めのムーブメントと言われていますが、ジャガールクルトの薄型ムーブメントはムーブメント開発に明け暮れ1600種類以上のムーブメントを開発してきたジャガールクルトの技術の結晶であります。

そんじょそこらの汎用ムーブメントのモノマネ自社ムーブとはわけが違いますし、そもそも故障を気にするのならロレックスを使うべきです。
でも私は多少の故障のリスクを背負ってでも14790STのキュートな文字盤に惹かれてしまいますが(笑)

現行のロイヤルオークが腕には大きすぎるという方は是非14790STも検討してみてはいかがでしょうか?

実物は少しこぶりながらもケースとブレスレットの付け根が通常の腕時計の様に細くなっていないので腕にはめると十分な存在感もありますよ!!

36mmの腕時計の方がもしかしたらあなたにピッタリのサイズであるかもしれませんね。

それでは本日はこの辺りで。


ではまたー。

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