はじめに
ハミルトンはアメリカを発祥とし、現在は世界最大の時計製造グループ“スウォッチグループ”に所属するアメリカの開拓精神とスイスの時計製造技術を融合させた、世界でも珍しい時計メーカーです。
常にアメリカの歴史と共に歩んできたハミルトンは、第二次世界大戦時にアメリカ軍へ100万台以上の時計を納入したことや、世界で最も成功したアシンメトリーの時計“ベンチュラ”で知られ、特に日本においては男性が憧れる時計ランキングでROLEX、OMEGAに次いで上位に名を連ねる有名ブランドとなりました。
クオーツは5万円~、機械式は10万円~で購入が出来る良心的な価格設定と洗練されたデザインを武器に、ミドルラインの筆頭として圧倒的人気を誇るスイスブランドです。
レビュー
H32705551 ¥119,880(税込)
さて本日ご紹介するのは、、切り取られた窓から見えるムーブメントが実に美しいこの最新作!HAMILTON/ハミルトン JazzMaster Open Heart Gentです!!(※H32705551 \119,880 税込)
ハミルトンの中でも、ロングセラーかつ人気作である“ビューマチック オープンハート”を改良し、最新ムーブ搭載、サイズアップしたのがこの新作になります。ちなみに、カタログにはまだ掲載されていません!
これまでのオープンハートは40mmというサイズでしたが、今作は42mmに大きくなり、より存在感を増しました。しかもケースとベルトも一新し、新型の為に設計し直されています。
新作という事でHAMILTONのロゴ上には、アップライドの“H”マークが配置され、より高級感を高めています。このHのマークがアップライドなのがポイント!!
通常、コストダウンの為にプリント加工にしてしまいそうなところ、コストがかかるアップライド仕上げにしているのは印象アップですね!さらに、アラビアインデックスと楔型インデックスがスマートな印象を与えます。
さてさて、通常オープンハートと呼ばれるものは、機械式時計の心臓部“テンプ”部分のダイヤルのみをくり抜くことがほとんどですが、ハミルトンのオープンハートは大胆かつ独特な形。
そのくり抜かれた窓からは、最新ムーブメントH-10の緻密な動きとそれに施された「真珠」を意味する装飾“ペラルージュ装飾”を見ることが出来ます。
以前はETAの傑作2824-2でしたが、これを改良し80時間のリザーブにしたC07.111を、ハミルトンが独自解釈した新ムーブメントH-10を搭載します。(C07.111との主な違いは石数のみ。)
さてさて、デザインとムーブメントについてのご説明はここまでにして、個人的にもっとも評価したい点が一つ。それが裏蓋のスクリューバック仕様。
これまでのハミルトンは、旧ビューマチックもそうですが、裏蓋がビス留めのものが多かったんです。たとえ5気圧防水だとしても、このビスが錆びたり腐食することで水分が侵入して故障というのが稀にありました…。このあたり、コストを抑えるため仕方ないのかなーとも思っていたんですが、ついにスクリューバック式に変更されたんです!!
スクリューバックについては皆さんご存知だと思いますが、わからない方は瓶の蓋を想像して頂くとわかりやすいかと思います。これにより、これまでと同じ50M防水でもより安心して使える様になったんです!!!いやー、実物を見た時に本当にうれしかった
革ベルトのモデルはもちろんDバックルを採用しています。傷みにくくなるだけでなく、装着や脱着時に落下するのを防ぐ役割もあります。
さらに、この革ベルトには遊革と定革がない!それに伴い、Ⅾバックルがちょっと変わった形をしています。剣先が外側ではなく内側に入るようになっており、見た目の改善だけでなくバックル金具が腕に直接当たらないことにより、快適な着用感を実現しているんです!!
ちなみに、色やベルトの仕様違いがたくさんあるのもポイント。自分に合うものを選べます!!
まとめ
旧ビューマチックに比べると2万円ほど値上がりした新ビューマチックですが、仕上げやデザイン、ムーブメントを考えるとそれでも12万程という金額は安いと言っていいでしょう。
ちなみに、ハミルトンはこのあたりの新作からシリアルナンバーを採用し、今後並行輸入品との差別化を図る可能性が出てきました。すでに、新作の保証書は記入内容にシリアルナンバー欄が追加されてました…。
この価格帯でしたら、並行輸入で買うメリットも少ないですからそこまで影響はないでしょうが、ミドルレンジに新しい流れが生まれつつあるようですね!