素材はステンレススチールにPVD加工をしたものです。ラルフローレンによると「使い込んだ金属の質感を表現したケース」とのこと。確かに一般的なPVDコーティングされた時計よりも、ヴィンテージ感があります。多少のキズやコーティングの剥がれが「味」になりそうです。
「12」と「6」が強調された、特徴的なアラビアインデックスは視認性抜群です。クリーム色をした夜光塗料がヴィンテージの色合いを濃くしています。文字盤には同心円の模様(フランス語でアズラージュ)が施されています。オレンジ色の秒針が全体の雰囲気を引き締めています。
クロノメーター認定ムーブメントを搭載しているので、精度においては信頼できると思います。クロノメーターというのは、スイスクロノメーター検定協会の精度検定に合格していることを意味します。本来は日付表示機能を備えたムーブメントなので、短針が2周する度に「カチッ」という日付変更する音がします。リューズはねじ込み式で100m防水となっています。
ヴィンテージ加工が施されたキャンバス製のベルトです。カラーリングも豊富で、縫製はカミーユ・フォルネという有名ストラップメーカーが行っています。私はオリーブとネイビーの2つにしました。
クロコ調の高級感のある箱です。中は二層式になっています。取扱説明書とギャランティカードもしっかりしています。
39mmモデルもありますが、より存在感のある45mmにしました。厚さは約11mm、ロレックスのエクスプローラーⅠと同じくらいで特に気になりません。私の腕回りは16cmですが、重さも気にならず、着け心地は良いです。
ずっとオリーブのストラップを使っていましたが、今は気分転換で黒のNATOベルトを付けています。横幅23mmを使っています。
デザイン的にスーツスタイルには合わないと感じました。カジュアルスーツであればストラップの色次第で合わせられると思います。また、定価が30万以上するので、会社員の方が最初の一本に選ぶには値段が高いかもしれません。あくまでも仕事用に1本お持ちの方が、オフ用に持つ時計という位置づけでしょうか。個人的な意見ですが、操作面ではリューズ操作がやや不安定というか、ぐらつきやすいように感じます。慎重に操作をした方が良さそうです。
まだまだラルフローレンの本格機械式時計は認知度も低く、正規店での取り扱いがほとんどで、中古市場では出回りが少ないようです。「その時計、どこのメーカー?」と聞かれて答えると。驚かれることも多いです。実はトゥールビヨンを発表していたり、IWCやジャガールクルトのムーブメントを搭載したモデルを制作していたり、結構本気で取り組んでいるようです。今後の展開に注目したいブランドの一つです。