2022/04/14 Jenny
前回 Part.1にてパテックフィリップの新作モデルを振り返りました。
ヴィンテージ雰囲気のカラトラバや流行り色の採用のコンプリケーションモデル、機能面に優れたクロノグラフモデルなど時計業界に新しい風を吹き込んだ発表だと思います。
特にカラトラバはかなりデザインが変わったので衝撃でしたね。
今回は、残りのモデルを一気に振り返りたいと思います。
Part.1はこちら↓↓↓
1.グランドコンプリケーション 永久カレンダー
簡単スペック
・Ref. 5320G-011
・自動巻 Cal. 324 S Q
・素材:18Kホワイトゴールド
・ケースサイズ:40mm
・防水:30m
・パワーリザーブ:最大48時間
・定価:10,934,000円
ダイヤルは、ローズゴールドめっきのオパーリン文字盤。カラーリングのあるダイヤルが流行りの中、ぱきっとした色味ではなく落ち着い色味を採用している点がパテックフィリップらしいです。
またデザインだけでなく機能面にも優れ、
12時位置にはダブルインラインの曜日・月表示、6時位置に日付指針表示がムーンフェイズと共に確認できます。7-8時位置には昼夜表示、4-5時位置には閏年表示があります。
また、ムーンフェイズ表示はなんと122年毎に1日分のみ修正するだけなのです。
こんなにも複雑機構が組み込まれているのにも関わらずケース厚は11.13mm(キャリバー厚は4.97mm)に抑えてある点はさすがの一言です。
2.コンプリケーション クロノグラフ
簡単スペック
・Ref. 5172G-010
・手巻 Cal. CH 29-535 PS
・素材:18Kホワイトゴールド
・ケースサイズ:41mm
・防水:30m
・パワーリザーブ:最小65時間
・定価:9,295,000円
手巻きクロノグラフ5172Gからも追加色としてローズゴールドめっきのオパーリン文字盤(サーモンピンク)が発表されました。この色味は2018年に発表された5270Pで使用されていましたね。今度は他モデルにて採用されました。
2019年新作のブルーダイヤルと比べ一気に雰囲気が変わるので好みが分かれそうですね。
ブルーダイヤル
どちらがお好きでしょうか?
今回発表されたサーモンピンクダイヤルの方はヴィンテージ風デザインです。ヴィンテージ好きの方にはたまらないですね。
デザインも、2カウンターのインダイヤルのためすっきりとした印象。ラグの仕様は3ステップラグとどこまでも洗練されています。
3.グランドコンプリケーション
永久カレンダー搭載クロノグラフ
簡単スペック
・Ref. 5270P-014
・手巻 Cal. CH 29-535 PS Q
・素材:プラチナ
・ケースサイズ:41mm
・防水:30m
・パワーリザーブ:最大65時間
・定価:24,464,000円
パテックフィリップを象徴する複雑機構として知られている、永久カレンダー搭載クロノグラフから新たにグリーンダイヤルが発表されました。
実は長い変遷を辿ってきたモデルで、1941年に発表された1518モデルから歴史がスタートします。
かつ素材はプラチナ製、最も希少とされ加工が困難な素材を使用しています。まさに究極の一本です。流行色のグリーンダイヤルでこれだけのハイクラスモデルにこの色を使用したという点がポイントです。それだけ注目色ということですね。
特記していませんが、Ref.5374/300P ジェムセッティングモデルが発表されました。豪華にバケットダイヤやサファイアがセッティングされております。装飾のクオリティもさながら複雑機能モデルのため球数は数本レベルのモデルです。
こちらは一生見ることが無さそうです。
4.ワールドタイム
簡単スペック
・Ref. 5231G-001
・手巻 Cal. 240 HU
・素材:18Kホワイトゴールド
・ケースサイズ:38.5mm
・防水:30m
・パワーリザーブ:最小48時間
・定価:10,252,000円
ワールドタイムからは、中央のクロワゾネ七宝の世界地図が特徴的なデザインが発表されました。
東南アジア・オセアニアが中心でデザインされており、ダイナミズムに敬意を表しこのデザインとして発表されたそうです。
日本列島も描かれていますね、これまではアメリカ大陸やヨーロッパ、アフリカ大陸が描かれてきました。機能面にも優れており10時位置のプッシュボタンを押すことでワールドタイムの全ての表示を同時に変更できます。
5.ワールドタイム
簡単スペック
・Ref. 5230P-001
・手巻 Cal. 240 HU
・素材:プラチナ
・ケースサイズ:38.5mm
・防水:30m
・パワーリザーブ:最小48時間
・定価:8,206,000円
5230系ワールドタイムから今回初となるプラチナケースを採用したモデルが発表されました。
ダイヤル中央にはお馴染みの手彫りギョーシェ装飾が施されており、新しいデザインになっています。パテックフィリップが特許を取得している特殊機構により5231同様、10時位置のプッシュボタンで操作が容易にできます。
ワールドタイム自体は好きな方が好きな時計でラグジュアリースポーツモデルより人気は劣るという印象がございますがもちろん手に入れるのは困難です。どのブランドでも人気のブルーダイヤルを採用していますね。
この他、ローズゴールド製36mmケースのレディースモデルも発表されました。豪華にもベゼルにはダイヤモンドがセッティングされており華やかなデザインですね。ルーチェやノーチラスの様にレディースモデルの中でも人気所には入らなそうです。かっこいいんですけどね、こちらよりも今回新作ででた7121のコンプリケーションの方がまだ人気出そうです。言わずもがなどちらも入手は困難なことには間違いありません。
『まとめ』
デザインが一新された新作カラトラバや新コンプリケーションモデルが続々と発表されましたね。
どれもパテックフィリップらしい洗練されたモデル、技術力の高さが味わえる時計ばかりでした。
また、カラーリングのダイヤルが多くまさに今らしい印象を受けました。サーモンピンクダイヤルや、流行りのグリーン、ブラックという定番色でもグラデーションを使用し凹凸あるデザインに一新されている点など、他のブランドにはない差別化がされています。
二次流通の相場も気になるところではありますがそもそも球数、手に入れられる方がかなり限られるモデルばかりのため言い値になってしまいそうです。楽しみではありますね。
それでは失礼致します。