ブランド力のロレックスとコストパフォーマンスのオメガ。
サブマリーナ―とシーマスターの比較ではこのように大枠を解説しましたが、今回比較するデイトナとスピードマスターの勢力図は少し様相が異なります。タイムピースとしての歴史を強調するスピードマスターに対して、革新を続けるデイトナ。
いったいなぜなのでしょうか?
バーゼルワールド2016で発表された「オイスター パーペチュアル コスモグラフ デイトナ」。
ロレックスが開発・特許取得したブラック セラミック製のモノブロック セラクロムベゼルを初搭載したモデルです。水深100mまでの防水性能の保証。クリスタルは耐傷性に優れるサファイアガラスが採用されています。
オメガ スピードマスターといえば「宇宙で使える時計」というエピソードが有名です。
1957年に発表されて以来、ジェミニ計画から現在の国際宇宙ステーションプログラムにいたるまでのNASAの有人宇宙ミッションのすべてに使用されてきた唯一の装備として、宇宙探査の歴史に名を残しています。
また、1969年にバズ・オルドリン氏が月面に着陸した際にも、彼の腕には「スピードマスター プロフェッショナル」がつけられていました。
歴史を重んじるスピードマスターに対して、2016年夏に発売予定の最新モデルでさらなる革新を果たしたデイトナ。機能面ではセラミックベゼルに100m防水と、モデルチェンジを続けるデイトナに軍配が上がりそう。
しかし、堅牢性ではいまでも宇宙空間に持ち出せる唯一の時計として認知されるスピードマスターが優勢です。
ロレックスとオメガの一般的なブランドイメージとは違い、クロノグラフではスピードマスターのほうが歴史や付加価値を意識させるブランディングとなっています。
デイトナとスピードマスターのリアルなユーザーの評判を見るにはセール時の価値などを確認してみるのが良いです。
最新モデルでさらなる進化を遂げたデイトナと、アポロ計画からの歴史的な位置づけで確固たる人気を誇るスピードマスター。どちらも時計界を代表する銘機に違いはありませんが、コンセプトはかなり違いがあることがわかりました。