こんにちは。今回はグランドセイコークォーツSBGX065をご紹介します
御存知の方も多いと思いますが時計の文字盤の色は銀・白・黒が大勢を占めていて、それ以外の色を選ぼうとすると選択肢が少々限られる事になります。
グランドセイコーも主に銀・白・黒ですが、こちらのように青文字盤が通常品として数種類ラインナップされています。
一回り大きいSBGV025と言うモデルもありますが、実は青の色味が違います。こちらは紺色で、あちらはやや緑がかった青です。現行GSの青はこの二色のどちらかになりますが、ぜひ実物を見比べてみてください。
前々から現行グランドセイコーが一本欲しいと考えていましたが、金額もあってなかなか手が出せない状態でした。
この時計との出会いは何気なく立ち寄ったアウトレットモールのセイコーブースでした。
店舗奥側のショーケースに5,6本グランドセイコーが鎮座していたのです。思わず話しかけた店員さんに伺ったところ、アウトレットにグランドセイコーがこれだけ纏まって入荷するのは珍しいとのことでした。
冷やかしのつもりで手に取ったのですが、気がついたときには「これください」と言っていました。吸い寄せられるように購入した、と言って良いと思います。
グランドセイコーは量販店でも二割引程度と値引き幅が小さいですが、アウトレットでも事情は同じで二割五分引き、他の割引施策との併用一切無しで約19万弱でした。
保証書は高級時計らしい後日郵送の記名方式です。名前と住所は個人情報ですので塗りつぶさせていただきました。
ではここからは実機のレビューをお届けします。
放射筋目仕上げの上から青のクリア塗料で塗装しているので光が当たると筋目に沿って濃淡が出る美しい文字盤の仕上げと、歪みなく切削研磨されたインデックスや針の煌めきがマッチして光を受けて輝く様子をご覧下さい。
明るいところのみならず暗いところでも針やインデックスが僅かな光を受けて輝き、時刻を容易に判読できます。
針の仕上げも素晴らしく、大きく立派な針でありながら各面はゆがみがなく、平滑な平面に仕上げられています。
面の平滑さは針のみならずインデックスや「SEIKO」「GS」といったロゴにも及び、歪みなく煌めく様子はこの時計が高級品として作られていることを実感させてくれます。
肌に当たる部分の角は丁寧に面取りがなされており、表面仕上げも丁寧なため非常に滑らかな肌あたりです。工作精度も申し分なく、不快なガタの類や動きの渋さとは一切無縁です。「最高の普通」を標榜するのに相応しい仕上がりです。
上の写真を見ていただくと中コマが可動式になっているのがおわかりいただけると思います。これも着用感に一役買っています。
グランドセイコー専用クォーツムーブメント9F系が採用されています。セイコーの最高級クォーツムーブメントが代々受け付いてきた堅牢かつ手堅い設計を踏襲しつつ、ツインパルス駆動方式やヒゲゼンマイを使った秒針のふらつき防止機構を採用した名機です。
精度も公称年差±10秒以内と充分な精度になっており、誤差を気にする必要はほとんど有りません。
公称は年差±10秒ですが、私の物は購入後4ヶ月経った時点で受信直後の電波時計と比較して誤差ゼロでした。
ところが2017年1月1日に時計を見たところ、1秒進んでいました。覚えている方もいらっしゃると思いますが2016年12月31日に閏秒の挿入が行われたのが原因です。閏秒をはっきりと視認できる精度を持っているのです。
気に入って買った時計なので当たり前と言えば当たり前ですが非常に満足しています。一度手に取ってみれば良さが分かっていただけると思いますので、ぜひ実機を見て欲しいと思います。
私は大事な節目の時にこの時計を着けています。無論それ以外の時も愛用しているのですが、大事なときにはこの真面目に作り込まれた時計を腕に物事に挑むと身が引き締まるのです。