バーテンダー世界大会でチャンピオンになった「石垣 忍」氏がプロデュースし、2010年に発売されたメカニカルモデル、通称「カクテルタイム」。
カクテルを注がれたグラスをイメージしたという気品のあるスタイルで、かなりのヒットモデルとなりました。
そんな初代カクテルタイムについては以前書いて下さっているこちらの記事に詳しく紹介されています。ぜひご覧ください。
メーカー希望価格:45,000円 + 税
ムーブメント:4R35
ガラス:ボックス型ガラス(ハードレックス)
横幅:40.5mm
今回「プレザージュ」ベーシックラインから新たに発売される新型カクテルタイムは、初代カクテルから多々変更されています。
まず最大の違いはムーブメント。初代カクテルには6R15が使用されていましたが、新カクテルには普及モデルに使われることの多い4R35が載せられています。
日差精度や最大巻き上げ時間では6R系に多少劣りますが、そのぶん旧カクテルよりも定価では2万円ほど安くなっています。
また、文字盤には「PRESAGE」のロゴが加わりました。これはカクテルだけでなく、今年発売のプレザージュ新モデルから入ることになったようです。
その他、ケースの形状や特徴的な鋭いインデックスなど一目で違いがわかるような大きな変化はなさそうですが、りゅうずの形状がすり鉢状に変わり、ドレス的な雰囲気が増したように感じられます。
各アイテムはそれぞれイメージとなったカクテルの色がモチーフになっています。まさに”大人の時計”というたたずまい。
個人的には深いブルーのグラデーション文字盤が味わい深い「ブルームーン」、スッとした清潔感あるアイスブルーが涼しげな「スカイダイビング」あたりが好みです。
文字盤のラメがスノースタイルを表現したというシャンパンゴールドの「マルガリータ」、ピンクゴールドの「マンハッタン」もそれぞれ主張の強い色ながら落ち着きも感じられ、好む人は多そうです。
こちらはスモールセコンド(カレンダー)とパワーリザーブがついたタイプ。
SARY079”マティーニ”が特にカッコイイですね!
公式サイトの説明によると、スモールセコンドやパワーリザーブの針部分のグリーンはカクテルグラスに沈んだオリーブをイメージしているとのこと。
ブルームーンもそうですが、初代カクテルには無かったステンレスブレスレットが付属しているのも、金属ブレス派の自分には嬉しいポイントのひとつです。
SARY081スカイダイビング、SARY082サイドカーもそれぞれにじみ出るエレガントさに文字通り酔いしれそうです^^
実は、日本国内では正規発売されていない『幻のカクテル』が存在します。
「エスプレッソマティーニ」と呼ばれるこのモデルは海外のみの販売となっており、なぜ日本国内では売られていないのか不明ですが、「エスプレッソ」の名前の通り、コーヒーの渋いブラックの色味を思わせる文字盤がクールなだけに、ちょっともったいない感じもします。
現状、eBayなどを探してみても特に見かけられず、海外の腕時計フォーラムなどでレビューされたりもしていないようなので、本格的に出回るのはもう少し先なのかも知れません(2017年6月現在)。
そして、文字盤のロゴを見てお気づきかも知れませんが…
今まで基本的に日本国内での販売を中心としていた「プレザージュ」シリーズは今年から海外も視野に入れた販売展開を開始するようです。今後はこのモデルのように、海外限定販売のプレザージュシリーズも出てくるかも知れませんね。
今回は根強いファンの多い「カクテルタイム」の新作をご紹介しました。
初代カクテルの特徴的なデザインをおおむね引継ぎ、カクテルらしさを残したまま購入しやすい価格になったのは良い改修点だと思います。