BRANDから探す
BRANDから探す

HUBLOT / ウブロの記事一覧へ


時計界のカリスマ経営者達、ウォッチブランドという大型船の船長

2018/5/10


時計ブランドの歴史において、1700〜1800年代は天才時計職人が1人居ればブランドは維持されていました。しかしラグジュアリー界もグローバル化が進み、世界的な目線でブランドイメージを作り経営をする必要があります。それに伴い組織は巨大になり高度な分析を行うマーケティング、セールス担当者が解析データーを取締役会に提出します。 それらにGOサインを出すのがトップの職務です。


トップがセールスがブランドイメージを築く

かつて日本の首相でトランジスタラジオを持って外交した政治家は異端児的な目で見られてきました。

しかし現在のグローバル企業のトップが先頭に立ち、自社製品を積極的に売り込む姿は自然で、新作の発表会を担当役員に丸投げする企業は皆無と言っていいでしょう。
Nicolas G. Hayek

Nicolas G. Hayek

1980年に入ってから偉大な功績を挙げた、時計界のカリスマ経営者の筆頭は『ニコラス・G・ハイエック氏』を私は一番に挙げます。
1928年レバノン生まれの彼は後にスイスに移住、エンジニアを経て起業、コンサルタントの世界に進出しました。
彼の優れた点は、業界の常識に囚われない手法とトップダウンの指示の中にも現場の人間の自尊心や魂をくすぐるプラスアルファを加味する事が特徴です。
また常に「未来」を見ている事です。
1993年にコーアクシャルエスケープメントに出会いを採用した時もハイエックが思い描いた事は、従来の常識以上に耐久性の高い機械式時計を完成させる事でした。
コアークシャル採用後、さらなる耐久性を求め今度は部下から提案のあった耐磁性のある時計の製作にゴーサインを出します。
コーアクシャルで道筋を作り、それに共感する部下の自発的なモチベーションアップを生む土壌を作る事は経営トップの鏡と言えます。
ご存知の通りハードワーカーだった彼は2010年の職務室で世を去ります。
でも僕はその時も彼は常に先を見ていたと思われます。
息子に経営の全権を継承、会長職になりその後の死去でした。
そのため彼が亡くなった後もスウォッチグループは混乱も無く、更に発展しています。

スムーズな経営の継承があったからグループは一枚岩で、現在も時計業界の先頭を突き進んでいるのでしょう。
THE SPEEDMASTER "DARK SIDE ...

THE SPEEDMASTER "DARK SIDE OF THE MOON"

時計界のカリスマ創業者、ハンスウィルスドルフ

機械式時計ファンの多くが知るハンス・ウィルスドルフ、Rolex社の創業者です。

彼が1905年に企業した時まだ24歳でしたが、若かったからこそ1960年代にはサブマリーナやGMTマスターといった不久の名作を世に送り出せたのでしょう。
ハンス・ウイルスドルフ

ハンス・ウイルスドルフ

当時懐中時計が主流だった時代に腕時計の時代が来ると予想、そのため時計の防水機能の向上が不可欠と考えました。
彼の当時の常識の囚われない考えが、防水性の高い腕時計ケース、リューズの開発につながったのです。
また宣伝を巧みに使う事でブランドイメージを高めた天才でもあります。

ハイエックの生き写し、ジャン・クロード・ビバー

ジャン・クロード・ビバー

ジャン・クロード・ビバー

現在のタグホイヤーCEOであるビバー氏はかつてはオメガでハイエック氏と上司の部下の関係にありました。
おそらくそこでハイエック氏の教えを受けたのでしょうか。
ビバーはオメガに転身後、そこでキャリアを重ねて後にHUBLOT(ウブロ)へ転身します。
その後のウブロの成功はご存知の通りです。

彼の仕事の特徴も常識にとらわれない、しかしマーケティングや品質の向上は怠らない事です。

優秀な経営者がブランドを蘇らせる

今日紹介した3人はいずれも時計界の歴史では重要な役割を果たした3人で、共通のワードは「常識にとらわれない、でも品質の良い事には拘る」事です。
彼等3人はクオーツムーブメントより機械式ムーブメントに時計界の未来があるとした点も評価できます。
クオーツがだめという訳では無く、『機械式時計は半永久的に使える』。

このことに魅力を感じ、マーケティングを進めた事が彼等の功績からわかります。

トケマーでも見られる彼等の息吹が感じられる時計

ジャンクロード・ビバー以外は世を去りましたが、彼等の魂が宿った時計はトケマーでも見られます。

彼等3人がもし居なかったらどんなに機械式時計はつまらない物になっていたか、いくつかのブランドは消滅していたかもしれません。

トケマーで彼等の姿や功績を思い浮かべて買うのも楽しいではないでしょうか?
542.CM.1110.RX.MIL11

542.CM.1110.RX.MIL11

via www.tokemar.com

関連するみんなの投稿

mmm__
2022年新作ビックバンイテグラル、スカイブルーセラミックなかなかない色味で好みがわかれそうですね。
4
858日前

関連記事

トケマー 全体の取引 7割がロレックス
2017年1月にオープンした腕時計のCtoCマーケット「トケマー」。 「3つの安心」を掲げ、決済の安全性、匿名での売買に加え、当時他のサイトでは行っていなかった(大黒屋の)鑑定/検品サービス、このユーザビリティに富んだサービスが特徴です。...

オメガ × スウォッチ BIOCERAMIC MOONSWATCH MISSION ON EARTH
スウォッチとオメガのコラボレーションモデル バイオセラミックス ムーンスウォッチ に新たな3モデルが追加ラインナップ。 MISSION ON EARTH - LAVA, - POLAR LIGHTS, - DESERT...

ロレックス 2022年 新作モデルのスペック・相場をチェック! <2022/6 掲載記事>
2022/06/10 Jenny 2275文字 今年3月末、ロレックスから新作が発表されました。5月〜6月になると新作のデリバリーが本格的に始まり、そして二次流通市場に出回り始めました。まだ出回りが少ない分相場が読みづらいモデルではございますが楽しみですね。...

平成最後だし、どうしてもロレックスが欲しい・・・<時計怪獣 WatchMonster 2018/12 掲載記事>
2018/12/18 yusapapa 平成最後の今年、30年という節目に、どうしてもロレックスが欲しい、なんて人もいるのではないでしょうか。人気のスポーツモデルについては、正規店での購入は絶望的なので、今回は充実ラインナップのトケマーから厳選したおすすめ時計を紹介していきます。...

【完全保存版】2020年 最新 ROLEXスポーツモデル定価表! <時計怪獣 WatchMonster 2020/2 掲載記事>
2020/2/15 Black monster 2020年1月からロレックスの定価が上がりました。以前とは違い公式HPにも記載されているのですが、一部モデルでは掲載されていないものもあります。HPには記載されていないものまで定価表を作成したので参考にどうぞ。

【プアマンズGS】セイコーメカニカルの定番モデル「SARB033」をレビュー <時計怪獣 WatchMonster 2017/8 掲載記事>
2017/8/30 くろ ロングセラーモデルとして国内外問わず根強く支持されているセイコーメカニカル「SARB033」。安価な割に堅実な造りから「プアマンズGS(グランドセイコー)」とも呼ばれる人気モデルを手に入れたのでレビューしてみます。