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パテックフィリップの異端児 ノーチラスパワーリザーブ 3710/1A 奇妙な文字盤

2017/3/9


パテックフィリップの異端児 ノーチラスパワーリザーブ 3710/1A 奇妙な文字盤

パテック・フィリップといえばノーチラス、現在は多数のバリエーションを持つノーチラスですが隠れた名作があることをご存知ですか?


名作ノーチラスのパワーリザーブモデル

ノーチラスパワーリザーブ3710/1A

ノーチラスパワーリザーブ3710/1A

ノーチラス界の異端児である。
どうも。

今日はステンレスウォッチ界の金字塔である「ノーチラス」シリーズの中でも一際異彩を放つパワーリザーブモデルのご紹介です。
Ref.3710/1A 

ノーチラス パワーリザーブ

キャリバー 330.SC
今から遡ること19年、1998年にデビューしたのがノーチラスパワーリザーブ3710/1Aです。

その後2005年まで7年間製造されております。
ノーチラスには現在までにクロノグラフモデルや年次カレンダーモデル、プチコンプリケーションモデル、昨年にはトラベルタイムクロノグラフモデルと、様々な機能を搭載されているモデルを発表しています。
そしてこのノーチラスパワーリザーブ3710/1Aですが、今まで販売されたノーチラスの中でも最も賛否両論あったモデルでは無いかと思っております。

パワーリザーブ表示の主張が強すぎる

12時位置のパワーリザーブ。

12時位置のパワーリザーブ。

うん。主張が強い!!
12時位置に鎮座しているパワーリザーブ表示ですが、その表示の主張の強いことこの上無いのです。
PATEK PHILIPPEロゴを6時位置に弾き飛ばし12時位置を制圧しているパワーリザーブ表示。

そしてこのパワーリザーブインジケータですが、なぜか回転します。

ですので回す度に銀色の表示が動きます。

現行品と比べてみました。

プチコンプリケーションモデルとの比較

プチコンプリケーションモデルとの比較

やっぱり主張が強い。
現行品であるノーチラス プチコンプリケーション 5712/1Aと比べてみました。

プチコンプリケーションモデルはムーンフェイズとポインターデイト機構を搭載しておりますので狭い敷地をフル活用して文字盤内に機構を収めている印象です。
それでもインデックスがバーであることと、絶妙な配置によりしっかりと「収まりが良い」印象を受けます。

そして比較するはノーチラスパワーリザーブ3710/1A。

確かに余白はあるのですが、ごちゃっとしたローマンインデックスと12時位置の巨大なパワーリザーブインジケータのおかげでやっぱり奇妙な印象です。
あと私だけでしょうか?

なぜか腕時計全般に言えることですが6時位置にブランドロゴがあると落ち着かないのです。

どうしても12時位置にブランドロゴはあって欲しいのです。
ロイヤルオークでも

ロイヤルオークでも

やっぱり12時ロゴがいい。
上の画像はロイヤルオークの比較ですが、

左→15202 エクストラシン

右→15202 ジャンボ

なんかAPロゴマークが12時位置にある方が好きなのです。これは完全に主観ですが(笑)
パテック・フィリップなのに主張全開のパワーリザーブインジケータ。

現行品のプチコンプリケーションと比較しても印象に残る顔立ちをしております。でもこういうモデルの方が熱狂的なファンを生むのも事実です。

何とも言えないその表情に今人気がジワジワ出てきているのです。

異端児ゆえの爆発力

不人気のパテックって

不人気のパテックって

値上がり凄いですよね。
その当時の通常ラインナップのノーチラス 3800/1A やカラトラバ3796と比べると奇妙な回転するパワーリザーブを搭載したノーチラスパワーリザーブ3710/1Aはかなり異端な存在と言えます。
パテックらしからぬ文字盤の配置であるノーチラスパワーリザーブ3710/1A、その独特な表情の影響だと思いますが、登場当時はかなりの不人気モデルであったと記憶しています。
6年前くらいで言えばノーチラス エクストララージ 5711/1Aも安いところでは198万円とかで買えました。
その時で確か168万円ぐらいだったと思います。

機能が付いているのに多分この独特のフェイスのお陰で値段が伸び悩んでいた気がします。
それがどうでしょう、今では300万円超えの中古販売価格です。

驚きです。

定価で言えば1,638,000円だったと思いますので、
定価で買った方からすると約2倍の値段で中古が売られているという上昇ぶり。

まぁ他の時計も円安の影響で高いですからね。

それでも流石パテック・フィリップブランドですね。
パテック・フィリップの不人気モデルって結局のところ最終的にはどんどん値上がりしていくイメージがあります。
以前は誰も見向きもしなかったネプチューンやゴンドーロも今見てみると結局プレ値段なんですよね。
その値上がりの秘密とまとめを次のページで書いてみたいと思います。

年間の生産本数の違い

手間暇かかるブランド

手間暇かかるブランド

それがパテックフィリップ。
今現在の腕時計業界は機械化の進歩、機械自体の進歩によりかなりの数の腕時計を年間で製造できる様になっております。
ロレックス自体は公表しておりませんが、スイスのCOSCクロノメーター検定通過数の約半数がロレックスの腕時計と言われております。

近年で言えば180〜190万本が年間のクロノメーター検定全体の通過数でございます。

通説で言うならロレックスは年間90万本から100万本の生産本数だと推測できます。
それに対してパテック・フィリップは5〜6万本の生産本数だと発表されています。

ロレックスと比較しても

55,000≪1,000,000
2つのメーカーどちらも大企業ですが、その規模はまったく別物なんです。

そしてパテック・フィリップというメーカーは一つ一つのモデルの生産数が極端に少ないため、市場原理において

「需要過多」の状態が起きやすいメーカーなのです。

まとめ

ノーチラスパワーリザーブまとめ

ノーチラスパワーリザーブまとめ

その独特な風貌から賛否両論あるモデルであるノーチラスパワーリザーブ 3710/1A、ですが現行ノーチラスとはまた違う愛らしい文字盤から人気がジワジワ出てきております。

パテック・フィリップというブランドの生産本数の少なさからいつの日か買うことが困難になるモデルの1つであると言えます。

ノーチラスの3針モデルは着けている人が多いから嫌だというあまのじゃくの方にはオススメできる一本であると思います。

それでは本日はこのあたりで失礼致します。

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