腕時計にも資格があった!
どうも。
今日はいつもとは違う一般教養的な記事です。
ワインや野菜、色彩に関するものから金融に関するものまで現在の世の中には様々な資格が存在しています。
面白いものでいえば「バーベキュー検定」や「ビール検定」なんかもございます。
もしあなたに得意なものや好きな趣味があるのであれば漠然とただ好きなだけではなく、
「あの人○○に詳しいんだよ!」
「私は○○に自信があります!」
と言われても実際それを比べる術も、調べる術もありません。
もし本当に自信がある分野があれば客観的評価である資格という形にしてしまうべきです。
そこで高校生から腕時計が好きな私は、腕時計の資格が無いか探しておりました。
そして今から6年前に、
「ウォッチコーディネーター」という資格が新設される事を知り受験したわけでございます。
CWC ウォッチコーディネーター
こちらがテキストですね。
テストはマークシート100問、1問1点となりまして合格点は例年70点弱、今年も去年も66~67点が合格ラインだったと思います。
実際受けた感覚としては、テキストをしっかり勉強すれば合格点には到達できると思います。
ただ毎年35%ぐらいの方々の不合格になるみたいですので難易度の感覚は人それぞれだと思います。
ひとつハッキリと言えるのが普段から時計雑誌をパラパラとめくって見る程度です。という方がぶっつけ本番で受けたらまず不合格だと思います。
このウォッチコーディネーターの試験には時計の娯楽要素以外の知識がテストに出題されますのでその部分が時計フリークが合格出きるかどうかの差になっていると思います。
それではどんなテキストがどんな内容なのか、発行元に迷惑にならない程度にみていきましょう。
テキストの内容
まずテキストをパラパラめくっていると
「時計の世界史」という項目にたどりつきます。
日時計、砂時計、水時計と腕時計に至るまでの時計の歴史の解説が入ります。
歴史編
太陰暦、太陽暦といった暦の成り立ちにも触れていきます。
この時計の歴史の部分は調べようとしないと行き当たらない知識だと思いますので、最初に腕時計雑誌見ているだけの人がいきなり合格出来ないと申し上げたのはこういった要素によるものです。
時計に関わった人物についてもスポットで紹介がされており、ガリレオガリレイやクリスチャンホイヘンスなど時計史においての偉人の功績が書かれています。
このあたりもしっかりテストに出ますので重要な部分だけでも暗記しておくことをオススメします。
学校の勉強と違って腕時計好きな方なら割と楽しく覚えられるのではないかと思います。
それから腕時計産業のおこりと腕時計近代史が書かれています。
イギリスとスイス、アメリカの腕時計生産数の推移と日本での腕時計産業のおこりについて書かれています。
序盤は歴史関係の項目が多いです。ただこのエリアは問題も作りやすい事もありよく出題されると思いますので、全文を暗記する必要は無いですが、重要項目は覚えること推奨です。
商品知識について
歴史の項目が終わると、ウォッチコーディネーターに求められる商品知識=腕時計の一般教養の項目が始まります。
機械式ムーブメントとクォーツムーブメントの動作の仕組みに始まり、電波時計にスプリングドライブの仕組みまで細かく解説されます。
ウォッチモンスターを読んでいる皆さんには割りと馴染みのある知識かと思います。
ただクォーツムーブメント回路の、発振→分周→駆動という仕組みに至るような細かな知識まで求められるところがさすが資格の参考書、そして実際にこのあたりの知識はテストで問われますのでサボれない部分でもあります。
それが終わるとみなさん大好きな機能についての説明です。
クロノグラフ、パワーリザーブ、レトログラード、パーペチュアルカレンダー、アニュアルカレンダー、トゥールビヨン。
なぜかこのあたりだけはテストでも正答率高いんだろうなぁ、と思います。多分勉強が苦にならないゾーンです。
楽しい機能編が終わるとよく聞くけど詳しくは知らない人が多い規格のお話。
ISO,クロノメーター検定、ジュネーブシール、カルテフルリエなど各国の規格の詳細なお話です。
その後は腕時計のデザインの推移の解説を見て商品知識のカテゴリーは終了です。
メインのカテゴリーという事もあり合計70ページにも及ぶ内容となっております。この部分を完璧に勉強できれば合格にかなり近づくのではないかと思います。
販売編
ここではウォッチコーディネーターとして実際に腕時計を販売する際の正しい知識について書かれています。
カスタマーサティスファクション(CS)による差別化、AIDMAの法則による買い手の心理など購買活動そのものに対する理解を深めるところからスタートしまして、
ビジネスマナー、お客様への進物の包装の知識についても触れています。
腕時計販売に関わる財務知識とその計算式についてです。
商品回転数や在庫回転期間を求める数式の暗記については勉強していて面白いものでは無いので退屈だった記憶があります。
その後商品のディスプレイの知識などについて書かれておりまして、合計60ページとなっております。
この部分が腕時計を趣味としている人間からすると最も遠い知識であり、勉強するにもあまり気乗りしないゾーンだと思います。
ただ販売心理なんかに興味がある人は意外とすんなり覚えられてしまうかもしれませんね。
まとめ
今日は腕時計の資格について軽くお話させていただきました。
テキストのおおまかな内容としては
・時計の歴史
・時計の商品知識
・販売員としての知識
この3つに別れており、テストの際はそれぞれの項目から幅広く出題されます。
腕時計とは着けて楽しむ以外にも雑誌やホームページで情報を収集することも楽しい趣味でございます。
腕時計の知識には自信ありという方には是非とも一度受験をおすすめします。
毎年1月に試験ですので勉強を始めるにもいい時期だと思います。
ちなみに今年からはさらに難しい上級ウォッチコーディネーターも新設されましたので、そこまで取得すれば間違いなく「時計に詳しい」と断言できると思います。
それでは本日はこの辺りで失礼いたします。