革製、布製、ナイロン製といった金属以外のベルトが好きな方っていますよね。
かくいう私もどちらかといえばそっち派です。
なんといっても軽いし、腕に着けた時ヒヤッとしないし、なによりフィット感がいいんですよね~。
でも、革ベルトや布ベルト、ナイロンベルトのような汗がしみこむ系ベルトたちは、しみこんだ汗の影響でだんだんニオイを放つようになりますよね。あのくせになりそうなニオイ。それが唯一のマイナスポイントであり、ベルト好きな皆さんの悩みでもあります。
まめな方はすでにやっていると思いますが、
汗をかいたらこまめにベルトを拭いたり、
一日の最後にベルトを拭くなど、
こまめに乾拭き(素材によっては固くしぼった水拭き)してあげるのが良いとモノの本にも書いてありますが、あれってどのくらい効果があるのでしょうか?
以前私もやってみましたが、
毎日乾拭きしてあげても一度しみこんだ汗はなかなか抜くことができません。何もしないよりは多少長持ちするとは思いますが、根本的な改善にはつながりませんでした。
特に夏場は何もしてなくても汗をかきますので、こういったベルトたちにとってひと夏を越すのはたいへん厳しいと言わざるを得ません。まるで蝉のようです。
普段のお手入れがめんどくさくなり、そういう系のベルトの時計をしたくなくなるなんて経験ありますよね。
私も革ベルトは好きなんですが、ワンシーズンで使い捨てになる(だってつけるたびに嫌な気持ちになるのでそうなったら使いたくないですよね)ようなコスパの悪い、気を遣うものをあきらめかけてたクチです。
でも最近、時計を替えてナイロン製のベルトを使っているのですが、このベルトはニオイ対策がしっかりできるし、痛みにくく長持ちするのでとても良いと感じています。
そのワケをご紹介していきますね。
今回使用するのは、半年前に購入した『スント トラバースアルファ』。多少ぶつけても傷一つつかない頑丈な奴です。
ベルトの素材はナイロン製。かなり丈夫に編み込まれているタイプ。
ベルト単体での定価は10,800円。お安くはありませんね。買い替えなんてもったいない。出来るだけ長く使いたいですね。
この時計は昨年秋ごろからほぼ毎日使用していますから、冬場といえどもさすがにニオイが気になってきたところです。
良く見ると、肌に当たる部分に白く汚れている部分が見受けられますね。汗の痕でしょうか。
どうやってきれいにするか?ネットで検索してみると・・・どうやら丸洗いができそうです。
やはり定番は『手洗い』ですね。でもほかにも見てみると、なんと洗濯機で洗っている人がいました。ナイロン製ベルトは丈夫で型崩れしにくそうだし大丈夫そうかな?
少し悩みましたが、今回は思い切って洗濯機で洗浄してみようと思います。
失敗しても1万円です。う~ん、なんとかなるでしょう。
まずは本体からベルトを外していきます。
このモデルは通常のばね棒タイプなので、専用の工具があれば簡単に外せます。
ばね棒はずしのY字の方を使って・・・上手く外せました。
ばね棒は中に水が入って錆の原因になるため、前もってベルトから抜いておきます。
ベルトの金具は外せないのでそのままにしておきます。
ただし、洗濯機には直接入れると、金具が洗濯機に当たり傷つくので、洗濯ネットに入れてから洗濯機に投入します。
洗剤は少なめにし、ナイロン素材なので柔軟剤は入れずにやってみます。
さあ、いよいよ開始です! ドキドキします。あとは神のみぞ知るです。
さあ、スイッチを押しました。洗濯スタートです!
設定は、「手造りモード」で洗い8分、すすぎ1回、脱水3分にしました。
洗濯機は私の心配を全く気にせず、普段通りの作業をはじめています。
どうしてるか見てみると、水がぐるぐる、バシャバシャと動いて、ベルトが溺れています。
機械の無常さが身に沁みます。
指示通りに動くのが機械の良いところなんですけどね。
なんか、昔の洗濯機に「ファジー機能」ってあったなあ、とふと思い出しました。
とりあえず30分待ってみます。
すすぎが終わり、脱水します。
時々金具が当たるような音がします。
心配です・・・。
脱水が終わり取り出してみました。どうでしょうか?
見た目は特に問題ないみたいです。ベルトの裏面(肌に当たる部分)の特殊加工がどうなるか心配しましたが特に問題ない様です。
汚れも落ちてきれいになった気がします。
どうやら成功の様です。
念のためニオイを嗅いでみますが、気になるニオイは感じません。濡れてるとニオイを感じにくいのでまた乾いてからニオイを嗅いでみましょう。
あとは室内で乾燥させます。
最後の乾燥には少しコツがあります。
これは素材に寄るかもしれませんが、万が一にもピンチ痕をつけたくないのでピンチを使ってぶら下げません。
陰干しの平干しで形を整えてしっかり乾燥させます。
そうしないと変な型がついて着け心地に影響しますので注意が必要です。
あとはひたすら乾くのを待ちます。
着けた時に蒸れないよう、素材にもよりますが一日以上じっくり時間をとります。
一日おいて十分に乾燥したのを確認しました。
うちは花粉症対策で物干し部屋に除湿乾燥機が稼働しているおかげで、冬場の室内でも良く乾燥します。
果たしてニオイは取れているでしょうか?
んっ!?・・・
気になるニオイは感じられません。
かすかに洗剤の香りはしますが、変なニオイはなし。
これは成功ではないでしょうか!
ばね棒をベルトに通し、本体に取り付け・・・完成しました。
装着時も違和感は無いようです。洗う前と同じ着け心地。肌触りも変わりません。きれいになった分以前よりも良くなった気がしますね。
これで明日から気持ちよく時計を装着できます。
今回は、洗濯機を使うという思い切ったことをしましたが、意外と簡単ですし、失敗はなさそうな気がします。
ただ、同じナイロン系でも、品物により強度に差がありますので、あくまでも自己責任でお試しくださいね。
心配な方は、手荒い真似はせずやさしく「手洗い」でどうぞ。
おあとがよろしい様で。