レベルソという時計
先週最終回を迎えた日曜劇場の「A LIFE」というドラマですが、面白くて最後まで見てしまいました。
SMAPの解散に絡んで、いろいろ言われてしまっているキムタクですが、なんだかんだ言ってもさすがの存在感でしたね。
彼が出演していなければ、最後まで見なかったと思います。
ドラマの内容も興味深かったのですが、腕時計好きとしては、出演者が高級時計をしているのが気になって仕方がありませんでした。中でも特に気になったのは浅野忠信さんのレベルソです。
レベルソ クラシック ラージ
私の持っているレベルソデュオとは違って一回り大きいモデルでしたが、腕元の存在感が際立っていました。角形の時計は珍しいこともあって目を引きますね。
こういうニッチなプロダクトが、脚光を浴びるのは嬉しいです。
そこで、今回から2回にわたって私の所有するデュオについて書いてみようと思います。
語るべきことが多いので、外装編と内装編の2回に分けます。
黄金比の長方形のケース
昨年のレベルソ誕生85周年を機に随分とコレクションは整理されましたが、数年前にはクラシックのSサイズから、グランドとよばれるXLサイズまで多種多様なモデル展開がありました。
そのなかでも、デュオはビッグ・レベルソと同じ縦42.2mm×横26mmで、日本人の手首には一番しっくり来る大きさではないでしょうか。
現代的な時計のサイズとしてはやや小振りだと思いますが、私にはこのサイズが腕に馴染みます。上品さが売りの時計なので、この位のサイズが適正値というのが持論です。
ゴドロン
ケースの上下にある3本の溝堀り装飾は「ゴドロン」と呼ばれています。これも文字盤のデザインと同様にアール・デコの様式を取り入れているのですが、反転するケースのつなぎ目を目立たなくする効果も持っています。
こういうデザイン手法が随所に取り込まれながらも、違和感や破綻がないところが素晴らしい。プロポーションが抜群です。
反転する機構
レベルソ(REVERSO)とはラテン語で「回転する」という意味で、時計の名前の由来になっています。
インドに駐在するイギリス人の将校が「ポロの激しい試合の際にも耐えうる時計を作ってほしい」というリクエストを出したことがきっかけで作られたものなので、出自はスポーツ時計だったのだが、今この時計を見てスポーツ時計を想起する人はまずいないのではないでしょうか。
ケースバックには、自分のイニシャルをエングレービングしてパーソナライズすることも出来るし、裏がスケルトンのモデルでは美麗なムーブメントを眺めることも出来ます。
反転の方法と意義
指を軽く添えて少し力を入れるとカチっと音がして、文字盤が右にスライドします。
背後のケースキャリアにはペルラージュ模様が施されています。
こういう普段は見えないところにも装飾があるところが嬉しいです。なお、右端までスライドさせなくても時計を回転させることが出来るので使いやすいです。
そんな反転機構ですが、現在のケースはサファイヤクリスタルガラスを使用しているため傷がつきにくくなり、文字盤を保護する必要がなくなりました。その結果、反転機構の実用性は薄れて象徴的な存在になっています。
しかし、レベルソデュオは、その象徴的な存在に実用性を呼び戻し、デザインとして昇華させています。
2つの文字盤
レベルソデュオの表面の文字盤は白を、裏面はチャコールグレーを基調としています。1つの機械で2つの時計を同時に動かしているので、反転機構を最大限に活用しています。
私はこの機構が気に入ったからこの時計を購入しました。着る洋服や気分に合わせて文字盤を変えられるので、使っていて実に楽しいです。
スーツにはばっちり合います
ケース右横のプッシュボタンを押すたびに1時間進ませることができ、表面とは違う時間を表示することも出来ます(GMT機能)。
まだまだ語るべきことは多いため、裏面の文字盤については次回語ります。お楽しみに!