最近ボールペンを無くしてしまい、7年間も愛用したカランダッシュはおそらくどこぞの道端に転がってしまっている事でしょう。
そこで新たなボールペンを買うために近頃はボールペン屋さん巡りがマイブームです。
先日もボールペンを見るためにデパートのモンブランに立ち寄ってみるとボールペンは勿論なのですが腕時計の陳列されている数の多いこと多いこと。
腕時計を売っているのは雑誌や時計屋さんで見たことがあり知っていましたがここ最近は相当な力を入れているな、と感じます。
今日は腕時計としてのモンブランを見てみたいと思います。
リシュモングループのノウハウを得て1997年より腕時計販売を行っているモンブラン。
左上がニコラリューセッククロノグラフ、右上が2006年にミネルバ社を買収した後に発表された1858シリーズ。
ミネルバという名前を聞けばパネライファンやオールドウォッチファンは思うところがあるでしょう。大型テンプにチラネジの組み合わせが素敵なムーブメントメーカーですね。
そして左下がスターシリーズ昔から存在することも有りモンブランの腕時計と言えばこのデザインを思い浮かべる人も多いはず。
右下がタイムウォーカーシリーズ大型ケースに巨大なアラビアインデックスという現在のトレンドに即したラインですね。
スターシリーズとタイムウォーカーシリーズは値段的に見てもセリタムーブメントですし、値段も手頃なのでそっとしておきましょう。
問題は1858シリーズとニコラリューセックシリーズの実力はどうなの?というところですね。
まず1858シリーズ、2006年のミネルバ買収後に発表されたシリーズなのでミネルバ要素があるかと思いきや、
「あれ、これ普通にユニタス6497(ETA)じゃねえか…」
てっきりミネルバ社に敬意を表してということだったので自社では無いにせよ、何かプレミアムな要素があるのかと思いきやほぼポン乗せですね。
かつてのミネルバの手巻きムーブメントキャリバー47あたりに寄せて作っているのかと思いきやそんな事もない様です。
まぁ40万円付近の価格設定ですのでそのあたりは良心的かと思います。しかしながらノンカスタムの機械ですので私はあと10万円積んでパネライの手巻きモデルを買うことをおすすめします。
手に取った瞬間、
「かっこいいなこれ...」というのが率直な印象。
124万円という定価設定ですので他のモデルとはいきなり値段レンジが変わります。そのぶん文字盤を見ただけでも違いが伝わってきますね。腕時計メーカーにはお小遣い稼ぎモデルと本気の腕時計モデルが存在しますが間違いなく本気の腕時計モデルですね。
クロノグラフにGMT機能、デイナイト表示に日付表示かなりのハイスペックモデルですが、裏側の機械を見るとさらに感動が訪れます。
はい。疑う余地無く自社ムーブですね。
6時位置のテンプの上側の5連歯車構造はエグい作りですね。まず汎用ムーブには存在しない作りです。
それから中央右側にコラムホイールが見えます。裏スケ判別の基本としてクロノグラフであればこのコラムホイールがあればクロノグラフムーブメントしては「優良」といっていいと思います。
少し厚みのあるムーブメントですが5枚の連なった独特の輪列構造に、コラムホイール式クロノグラフ機構、優秀な自社ムーブメントではなかろうかと思います。
ニコラリューセックに関しては素直に「素晴らしい時計」と言えるのではないかと思います。
素直な感想で行くと
・ニコラリューセックシリーズは良い。メカオタクにもバッチリ、デザインも奇抜で良い。
・100万以下のモデルはムーブメントによるアドバンテージは無いメーカーだと感じた。
・逆に2〜30万円付近のモデルはモンブランというブランドバリューがあるにも関わらず良心的な価格設定だと感じた。
・針やインデックスの仕上げは値段に対しては良いクオリティーだと感じた。
言えることはニコラリューセックシリーズはお薦めできますが、他のモデルに関してはお財布とデザインとご自身で相談してください。という事です。
これからもニコラリューセックシリーズの様なモンブランならではのコレクションが登場することを期待してこれからのモンブラン腕時計コレクションを見ていきたいと思います。