今回の記事は「ロレックス 買取」で検索して出てくる上位表示のコンテンツを読み解き
ロレックス買取にまつわる「競争」を追ってみたいと思います。

そして「どうしてロレックスだけが高額買取なのか？」
ロレックスの買取査定は非常に高いのです。
他のウォッチブランドと比べ1割2割と差があります。
今回はもう1つ「どうして」の謎の解明をテーマに、少しでも真実に迫れたらと思います！

では、まずはサイト比較検証から。

「ロレックス 買取」でグーグル検索すると、最初に出てくる「クォーク」を見てみましょう。

クォークは「ロレックス専門店」と言い切る（笑）、法人のロレックスとは無関係の時計ショップです。
主にロレックスを扱う古物商で、都内中心に、横浜、大阪など繁華街にチェーン展開しています。

クォークの凄いところは、その徹底ぶり！
自ら雑誌を発行したり、watchpediaと言うロレックスのwikipedia的なサイトを構築したり、クラウンマイスターなるロレックス（王冠）を匂わすお抱え時計修理工房があったりと「徹底」して「ロレックス専門」でやっています。
※買取などは他ブランドも行っています。

凄いロレックスオタクと、商売人が合体したような魅力あるショップですね。
いち早く「超長期保証」を謳い、マニアックなロレックス情報を発信しているので「時計好き」「ロレックス好き」でクォークを知らない人は皆無でしょう。

ジャックロード、かめ吉、宝石広場、サテンドール、クォークなど80年90年代から並行新品・中古アンティークロレックスを扱うショップはどこも、現在も第一線で活躍していますね。
90年代は「ガッチャ」「ダブルネーム」などグレーな話も聞きましたが、現在はクリーンに営業していると思います。
プライスリーダーの各社は新作も本当に早く入荷しますし、実際「高額査定」で買取を行っています。

クォークの買取サイトに話を戻しましょう。

「クォークの世界基準 高額査定のヒミツ」という記載があります。
なるほど。「どうして？」ロレックスが高額査定をされるのか「答え」に一歩近づけそうです。

・「ロレックス販売数日本一！」沢山販売するので商材が足りないとあります・・・
何をもって「日本一」なのでしょう・・・？
取扱い本数を公開している上場企業であれば話は早いのですが、比較するショップや法人のロレックスなど情報がありませんね。
これは1度クォークに確かめた方が良いのかも知れません。
このままでは自称日本一（）になってしまいます。

・「世界中にネットワークがあるから、世界基準の高額査定」
そうですね、先ほども記載したジャックロードなども皆同条件でしょう。
取扱高はジャックロードや宝石広場の方が上でしょうしね。
でも言っていることは正しい。
売り先がたくさんあるよ！ってことですね。

・「変動する相場を熟知しているから」
これもクォークは、その通りですね。相場を作れるプライスリーダーです。

・「しっかりと鑑定できるから」
これは「リサイクル系」のブランドショップなどに対する皮肉でしょうか？
いえいえ違います。長年「ロレックス」を見続けてきた「心眼/真贋」が備わっているという事です。
「目」は確か！

・「ロレックス修理専門会社 クラウンマイスターズとの専属契約」
何度も言いますが法人のロレックスとは無関係ですが、表現の仕方が「徹底」しています。
これを「ズルい」ととるか「正攻法」と取るかは受け手次第なのでしょう。

そして各モデルの買取上限金額を親切に提示しています。
かなりの量ですが細やかに更新していますね。
こう言う姿勢が評価され「検索結果」も最上位につながったのでしょう。

「有益」なコンテンツです。

因みに、買取上限とありますがそれ以上付くこともありますし、まったく届かないこともあります。

続いては検索順位順で「大黒屋」です。
質屋系のブランドショップで全国展開していますね。吉野家さんと見間違えそうなオレンジ色の看板が目印です。
グーグル上はタイトル長すぎて「どこよりも高額・・・」で終わっていました。
・・・って何でしょう？（笑）
ページのソースを見たら「どこよりも高額買取、即現金化」だそうです。

ではサイトを見てみましょう。

・「同業他社と比べると大黒屋はこんなに高いんです!!」とあります。
ロレックス ホワイトゴールドのデイトナ Ref.116509の査定の場合 A社210万円、B社180万円、C社170万円、大黒屋なら220万円となっています。
よくありがちな表示ですね。
A社とはどこやねん？ってなります。
C社安すぎでしょ？みたいなね。
因みにクォークでは、こう言った比較はありません。
絶対の自信があるんでしょうね。
じゃあクォーク見てみよう！
「デイトナ 116509 ホワイトゴールド 各色 ￥2,100,000」
上限210万円・・・A社か！

・「大黒屋が他社より高く買える理由」
が6つもありました。何でしょうね？

・「全国チェーンの豊富な買取実績」
なるほど。ちょっと意味がわかりにくいですが、たくさん買っているから「買取」なら任せとけ！ってことでしょう。「高く買える」の理由なのかはわかりません。

・「国内外にある豊富な販売ルート」
豊富が2つも続きます（笑）
これはクォークもそうでしたが、海外の業者やマーケットにも売っているってことですね。

・「常に高い取引相場で買取」
世界中のマーケットで1番高いとこで売るから、高く買えるよ！ということでしょう。

・「個々に依存しない高額買取」
スタッフによって買取価格に差が無いということですね。マニュアル重視的な感じでしょうか？

・「他店で断られた商品も積極的に買取」
壊れたものでも査定します！と言う例のあれですね。

・「無店舗化でコスト・人件費削減」
低コスト化で査定額に上乗せすることが言いたいんでしょうけど、200店舗もあるのと矛盾していますね。

こうして順位1位クォーク、2位大黒屋を比べますと「違い」がハッキリしています。
とにかく「ロレックス」だけにこだわるクォークに対し、大黒屋は「その他の様々な商材」の使い回しの文言の差があります。
かと言って「サイト/コンテンツ」だけの話で、実際「査定」したら、どっちが良かったってのとは違います。
時計以外の物と一緒に査定できる大黒屋に対し、時計だけのクォーク。
店舗数の差も年商の差で出ますし、ロレックスだけにこだわらない分
薄い利益だけで回しているとも考えられます。

今回出てきませんが「コメ兵」も同じですね。
「コメ兵」も「大黒屋」も取り扱い規模が巨大なため集まる商品も多く魅力があります。

第3位「宝石広場」。
一昔前は「宝石広場のカタログ」を取り寄せ「時計バイブル」にしていました（笑）。

インターネットの情報が少なく、雑誌などで情報収集していたあの頃。
キレイな横長の宝石広場カタログを大事に大事に読み返していましたね・・・。
皆さんもご記憶にありませんか？

ずっと渋谷だけかと思っていましたら、いつのまにか新宿にもあるんですね・・・え？新橋にもあるの？。
※販売店ではない。

では、買取ページを見てみます。

「ロレックスは不動の人気No.1」
人気があり、毎日売れてしまうので商品が足りず「買取強化」を1年中しているとのこと。

お店を覗くと、たくさんの時計を出して商談している海外の方を多く見ますね。
外国籍のスタッフも見かけるようになりました。
インバウンド対応で稼いじゃっているのでしょう。
たしかに毎日売れているのが、わかります。

「なぜロレックスの買取価格は高い？」
おぉ！来ました「答え」の近道・・・いったい何故なんでしょう？

・「中古市場での需要が多く、一番リセールバリューが良い」
はい・・・知ってます。

以上。

あれ？

意外とサイト自体はシンプルで「あぁだこうだ」書いていません。

ロレックスは人気があるよ、だから高いよ、よく売れるよ、だから在庫ないよ、高く買うよ。
これだけですね。
検索順位の高さは、「宝石広場」自体の評価が高いからでしょうか？

他にも「中古商品のUターン買取」なんて言うサービスがあり、購入1年以内なら購入金額の70%を約束してくれるようです。
無理やりな「レンタルとして考えても・・・」みたいな件は要らない気がしますね。

販売メインにやっているので、買取ページもサイトの雰囲気を壊さないように、ごちゃごちゃしていません。
ただ「問合せ」を受けやすいように誘導しているようにも見えます。
クォーク、大黒屋とも違う見せ方ですね。

第4位「なんぼや」。
大阪のリサイクルショップ「なんぼや」がスタートしたのは2007年だそうです。
10年足らずで「かなり聞く」名前になりましたね。
2代目の社長さんは元Jリーガーで、かなりのイケメン。

さて、なんぼやはブランド品全般を取り扱うリサイクルショップですので、ここでは第2位の質屋 大黒屋に近い形ですね。
ただこの4社で唯一「販売をしない」と言う特徴があります。
※最近銀座にお店出したみたいです.

クォークがロレックス専門と言い切るように、なんぼやは「買取専門」なのです。
とにかく買う。買う。買う。
徹底しています。

では、サイトを見てみます。

・「ロレックスの買取額で 他社と差がつきます!」
これさっき大黒屋で見ましたね（笑）。
A社80万円、B社88万円C社95万円、なんぼやの買取実績 1,270,000円（笑）
画像は116520ですね「ロレックス デイトナ」となっています。
「嘘」じゃないかも知れませんが、比較する相手間違えてないですかね？（笑）
A社80万円の査定しているショップは名前晒した方が良いですよ。
デイトナ1本で47万円の差はヤバいwww

「他店より高く時計を買い取れる3つのポイント！」
出ました！・・・あれ？ロレックスが高い説明ではないようです。

・「自社メンテナンスによる販売コストの削減」
売ってないし（笑）・・・どういう事ですかね？
マーケットで出す際のことかも知れません。

・「トップクラスの鑑定力を持つコンシェルジュが査定」
1度査定に行ったときは「インカム」みたいの着けていて、「誰か」に確認しているようでした。
新しい形の査定ですね。大黒屋のマニュアルとも違う、インターネット時代と言いますか「心眼」が1人いればどこでも査定してもらえるメリットを感じます。凄い！

・「市場調査の徹底と豊富な売却ルート」
東京スターオークションと言う業者？専用のマーケットを主催しているようです。市場調査は完璧ですね。

つまり「市場」にすぐ出すからコスト掛けないで買値に上乗せできますよ！だから他社より高いですよ！ということでしょう。

そして「なんぼや」が他の3社とは違う点がもう1つ。
イメージキャラクターがいて「関根勤」さんだという事です！
芸能人を広告に使うくらい儲かっているんですね。

買取ページ自体は大黒屋によく似ています。
クォーク方式を「ロレックス専門型」、大黒屋方式を「リサイクル全般型」、宝石広場方式を「時計屋型」と区別すると、なんぼやは「リサイクル全般型」でしょう。＋芸能人。

グーグルで「ロレックス 買取」と検索すると「約 633,000 件」も表示されます。

当然「見切れる」訳もないので、せいぜい1ページ（1番から10番目くらいまで）の中から気になったコンテンツにアクセスするのが普通の人の行動でしょう。

その中で今回は上位4社を見てみました。
買い取り実績と買取上限価格を載せているクォークに対し、問合せを増やそうとしている3社は買い取り実績を少々載せているだけです。モノサシが無い。
どちらが「ロレックスを売る人」にとって有益なコンテンツかは何となくわかりますね。

4社ともメジャーなため「知名度」で既に信頼感はあるかと思います。
ですので、買取サイトは「売る人」が最後の確認をするための「後押し」や「心の準備」の手助けをもう少し足してあげると良い気がします。

所謂SEO的な対策を施している、「買取重視」のサイト作りは一種の経営戦略でしょう。
ページ順位が上がれば「買取」が増える。

逆に言えば「買取」を増やすために「ページ順位」を上げる策を打つ。
そのため「ロレックスを売りたい人」へのアプローチが検索エンジン主体の見せ方になり、普通に見ている人に「？」と思わせる感じになるのかも知れません。

有名店の「ジャックロード」や「かめ吉」のロレックス買取ページはシンプルです。
通販サイトの一部としてひっそり付随している感じで、ページも30位以内に入るかどうかです。
「ロレックス」だけで見れば上位4社と比べ引けを取らないどころか、それ以上の取扱いかと思いますが
グーグル上はかなり差があります。

もう1つ気になったのは「ロレックス 買取」で検索すると、検索順位に関係なく「広告」と言うマークが付いたリサイクルショップがたくさん表示されます。

これはグーグルにお金を払って表示させる「広告」のことで、グーグルはこれで利益を得ています。
テレビCMみたいなものですね。

いくつかクリックしてみると・・・あぁなるほど。
「リサイクル全般型」のページを模倣した買取ページばかりですね。

まるで内容が無い。
大黒屋やなんぼやは少なからず有益な情報がありますが、「広告」マークが付いている買取ページは、まるっきりパクりの芸がなく無意味なページです。
広告なしでは上位表示されないわけです。

それでも「広告」マークなどは気にしない人が多いので、クォークよりも先に表示されますからクリックしている人は沢山いるのかも知れません。

やや「害」ですね。

クォークの行う「買取価格表」（上限価格）を更新するのは手間（コスト）が掛かると思います。
こうして私が記事を書くのも、けっこうな時間が掛かるのだから「更新作業」はもっと大変でしょう。

ジャックロードやかめ吉は、店舗へ行ったことがある方はわかると思いますが「もの凄い忙しい」のです。
国内外の客が絶え間なくウジャウジャいます（土日に行くとかめ吉に入れないこともしばしば）。

キャパを超えて、これ以上「持ち込み」が増えないように・・・
とは言い過ぎかもしれませんがインターネットの力を借りてまで増やそうとはしていないのかも知れません。
ジャックロードや新宿GMTはカメラ屋さん系列で非常に時計の画像がキレイです。
販売の方で客へ訴求し「下取り」などを利用し商材確保をしているのかも知れませんね。

今回サイトを見比べて「リサイクル全般型」のロレックス買取サイトは「大黒屋」「なんぼや」方式が多くコピーされていますね。
作りがまったく同じでビックリします。
どこが最初にこの見せ方を始めたのかわかりませんが、テンプレートのようです。
ロレックスもオメガもバッグもジュエリーも洋服も何でも同じ感じです。

「時計屋型」の買取サイトは、ホームページのイメージを壊さない感じで「問合せ」頂戴！頂戴！頂戴！となっています。
物が足りないのは本当でしょう。

どちらが良いかは、皆さんが判断下さい。

ロレックスを売りたい人へ「有益」なページはなかなか無いものです。
有名店に直接持ち込むと、バイヤーの方の話は色々「ため」になります。
知らない情報や、買取のコツ、高額査定の商品など生きた情報を得ることが出来ます。

ですがネット上の情報は「更新」作業が大変なので「生きた情報」ではないのかも知れませんね。

もう1つのテーマです。
ロレックスだけが高く買い取られる理由を模索します。

ロレックスの、特にスポーツモデルは非常に高い換金率であるのは皆さんもご存知でしょう。
ドレスモデル含め年間100万本程度の生産量を誇るロレックスですが
他社に比べ製造数が多いのにも関わらず、世界中にファンがいて「商品」が足りていません。

新品で買えないなら、中古でも欲しい。
中古が足りないから、買取をたくさんしよう。
他社も高く買うから、ウチも頑張って高く買おう。

こうして高い買取査定になっていくのです。

場合によっては中古販売値の10%も違わない価格で買い取ってくれたりします。
驚くべきことですが、買った時の価格より高くなることもあるのです。

シンプルで万人受けするデサイン。
高級でありながらTPOを選ばず使える点。
丈夫。かなり堅牢に作られていて壊れにくい。
わかりやすい。

こんな点が評価されているのですね。

「シンプル」さで言えば、もっとシンプルな時計もたくさんあります。
高級ブランドですがパテックフィリップやランゲ&ゾーネなどもっと高級なブランドはたくさんあります。
G-SHOCKの様に壊れない時計は他にもあります。
ですが、全ても兼ね備えているのが「ロレックス」なのです。

誰もが知っている。誰もが高い時計だと知っている「価値」ある時計がロレックスです。
だから、高い買取金額になるのです。
価値が約束されているのです。

ここまでは、誰でも知っていることですね。

本当のところは、どうなんでしょう？そう信じ込まされてはいないですか？
あたかも自分の言葉のように「丈夫だ」「格好良いだ」「価値があるだ」言っていませんか？

需要が高いので価値を維持している。
需要が高いのには理由がある。
需要を高くしている。
誰が？
ロレックスが、時計屋が、メディアが、時計業界そのものがです。

ロレックスが無くなったら時計産業自体が傾きかねません。
「顔」であるロレックスと一蓮托生なのが時計業界なのです。
ロレックス以外にも、もっと良いメーカーはあるでしょう。
しかし「ロレックス」なのです。
「通貨」のようなもので「価値」が担保されている。
「価値」があると信じ、皆が取り扱うのです。

凄いことですね。

ロレックスだけが、常に価値を担保される唯一のブランドなので「買う」価値はあるでしょう。

検索順位を上げロレックスをかき集める競争が行われています。
広告費を使い検索結果（広告枠）に表示させる企業があります。
ロレックスの高額査定で有名な店舗でも、グーグル上では高評価を得ていない場合もあります。

一概に表示順位だけで判断するのは危険かもしれません。
が・・・、さすがに1ページ目に表示されている企業はどこも大丈夫そうですね。
「広告」マークだけは気を付けましょう。

そしてロレックスを皆が買う理由に、ロレックスだけが評価される理由に
少しだけ近づけたのではないでしょうか？

私はキライじゃありませんのでロレックスは買います。
ただ「良く」感じる私の感覚も「刷り込まれた」ものなのかも知れません！