時計ブランドの良いところと悪いところを好きなように書いていくこの企画も、今回で10回目となりました。
ジャガー・ルクルトは、知る人ぞ知る実力派ブランドで、マニアの間でも高い評価を得ている会社でもあります。
その技術力は高く、もちろん、マニュファクチュールでございます。
創業は1833年と非常に古く、工房で時計を部品から製造していくという技術を確立できたことから、様々なブランドへムーブメントの供給をしてきました。
日本でも、時計にこだわりを持つ人の間で人気のジャガー・ルクルト。
今回はそんなジャガー・ルクルトについて書いていこうと思います。
ジャガー・ルクルトの時計といえば、レベルソを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
一見、何の変哲もない四角いケースの時計ですが、ケース自体が反転するんですね。
元々は、ポロ競技中に時計が破損することを防ぐために、協議中は裏返して時計を守るという意図がありました。
今では、両面が時計のモデルなどもでているので、そういった意図からは離れてきていますが。
いずれにしても、レベルソが世に登場したのが、1931年ということで、そこからデザインがほとんど変わることなく、今日まで続いています。
レベルソがいかに完成されたデザインだったかということが分かりますね。
レベルソといえば、高校の時の数学の先生がつけておられて、自慢げに見せてくれました。
その時は、おそらく、そんな時計に生徒が気付くはずがないと思っていたようで、とても嬉しそうにしていた顔を今でも覚えています。
ジャガー・ルクルトの魅力の一つとして、ムーブメントの素晴らしさを挙げる人は多いと思います。
「ルクルト製ムーブ」なんて聞くと、それだけで、この時計は素晴らしい、なんて烙印を押してしまうのは私だけではないはず。
有名なモデルだと、IWCのマーク12がありますね。
オーデマ・ピゲやパテック・フィリップなどの雲上系のブランドも、ジャガー・ルクルトからムーブメントの供給を受けていたとか、受けていないとか・・・また、現在も受けているとか、受けていないとか・・・。
ムーブメントの供給は、基本的には非公表だろうから、我々素人には、なかなか知る術もないですが・・・。
機械式腕時計を手にするにあたって、やはり、「機械」の部分にこだわりがあるのであれば、ジャガー・ルクルトという選択肢は大いにアリかな、と思います。
ジャガー・ルクルトのムーブメントが、いかに素晴らしいかというエピソードを一つ。
搭載されるケースによって、しっかりとムーブメントを作り込んでいるんですね。
その証拠に、レベルソのムーブメントは、そのケース形状に合わせて、ちゃんと四角い形をしているのです。
普通のブランドなら、丸いムーブメントをそのまま流用することが多いにもかかわらず、です。
ジャガー・ルクルトについて、悪いところなんてないというのが正直なところですが、あえて言うならば、マーケティングを挙げさせていただきます。
もちろん、人気が出てなんぼ、みたいなブランドの立ち位置ではないですが、それでも、ジャガー・ルクルトの販売に力を入れているお店は、あまり見たことがありません。
百貨店の時計売り場などでも、比較的、隅っこの方の、目立たない所に、ぽつんと展示されているといった印象です。
また、知名度的にも、その技術力の素晴らしさとは裏腹に、いまいち浸透していない感があります。
まぁ、時計に興味のない人にまで、ルクルトの素晴らしさを伝える必要はないと言われればそれまでですが。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。
ジャガー・ルクルトに関しては、愛用している人にとっては、最高のスイス時計の一つだ、なんて言われなくても分かっているよといった感じだと思います。
店員さんも含めて、時計話を色々な人としてきましたが、ジャガー・ルクルトに関しては、ネガティブなことを言う人に出会ったことがないですからね。
個人的な要望としては、少し前に、マスターコンプレッサーシリーズで、かなりマッチョなモデルを展開していたと思うのですが、あのようなモデルもまた、出して欲しいですね。