2022/02/2 聖徳太子
パテックフィリップといえばノーチラスやアクアノート、カラトラバなどをイメージする方が多いのではないでしょうか。
パテックフィリップを代表する機構パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)はやはり息を呑む美しさがあります。
今回はパテックフィリップの技術力を体現したモデル、パーペチュアルカレンダー5236P-001についてご紹介いたします。
パテックフィリップは世界最高峰の時計メーカーとして健在しております。
シンプルな時計から超複雑モデルまであらゆるタイムピースを手がける超老舗として時計業界をリードしている存在です。
中でもカレンダー機構を搭載したモデルには定評があり、1925年には世界初のパーペチュアルカレンダーを世に放ちました。
今回紹介させていただく5236P-001は曜日、日付、月を12時下にある窓に一列に並べるインライン表示の永久カレンダーです。
全ての表示ディスクに段差なくフラットな状態で配置するには革新的な技術が多いに詰め込まれています。
このフラットなインライン表示にするために曜日と月に2枚の日付表示ディスク合計4枚のカレンダー表示ディスクを備えたモジュールを開発します。
同一平面上のボールに二つの小さなボールペアリングを組み込んだディスプレイ方法によってインライン表示を動かします。
日付の1の位と10の位を日付表示するディスクを分離し、それを同一平面上に配置しました。
この新しいパーペチュアルカレンダーモジュールを搭載したCal31-260 PS QLは3件の特許を出願しており、また、このモジュールを再現するために従来のパーペチュアルカレンダーモデルから118個ものパーツが追加されております。
また、1の位と10の位の日付分離によって31日から1日に移る時1の位がそのままのポジションに留まるという機構を採用されております。
また衝撃吸収装置なども備えられ、一瞬でジャンプせず、表示を徐々に変わっていく方法で時計の負担を最小限に留める工夫がなされております。これらは特許を出願されており、パテックフィリップ唯一の機構となっております。
特筆すべき特徴として薄さが挙げられます。超複雑機構を備えながらも11.7mmという薄さを実現しております。
その秘密は新キャリバー31-260 PS QLに隠されており、こちらのマイクロローターは埋め込み式になっております。
これによって薄さを5.8mmに抑えました。また、巻き上げローターはプラチナ製となっております。
従来使用されているK22のローターよりも重さがあり、よりエネルギーを生みやすいという理由でプラチナが採用されました。
パーペチュアルカレンダーというエネルギー消費が大きな機構を巻き上げ効率を上げることで実現しています。
デザインとしてはケースの6時位置下、ラグとの間にダイヤモンドがセットされています。これはプラチナケースモデル共通の仕様です。
面取りとポリッシュ仕上げがなされたベゼルにブラックグラデーションのブルーの文字盤はなんとも言えない美しさがあります。
まとめ
パテックフィリップの技術力がふんだんに発揮されながらもそれを感じさせない洗練されたデザインはまさにパテックフィリップの魅力を体現したモデルと言えます。
是非手に取ってみてはいかがでしょうか。
ではまた。