1932年に登場! パテックフィリップ カラトラバ
1932年に初代カラトラバ Ref.96(クンロク)が登場しました。
カラトラバというモデル名は12世紀(1164年)にスペインで設立された“カラトラバ騎士団(Orden de Calatrava)”からきているようです。
パテックフィリップはこのカラトラバ騎士団のエンブレムを模した"カラトラバ十字"をブランドのシンボルマークとして採用しました。
ブランドのシンボルマークとして"カラトラバ "という名前を採用したことからも、パテックフィリップのコレクションの中でもカラトラバは代表的なモデルといえます。
カラトラバ Ref.5119R ローズゴールド
【商品名】カラトラバ
【型番】5119R
【機械】手巻き Cal.215PS
【素材】K18 ローズゴールド
【カラー】ラック・ホワイト文字盤
【ケースサイズ】36mm
【防水性】3気圧
【国内定価】2,538,000円
今回ご紹介するのはRef.5119Rです。初代カラトラバ Ref.96(クンロク)の派生モデルです。

左・Ref.5196 右・Ref.5119
画像左が、現行モデルRef.5196。初代クンロクの後継機にあたるものですね。右が同じく現行モデルのRef.5119。
ケースサイズは同じ36mmで、キャリバーも同じ215PS、スモールセコンドも同じ位置に配置されており、ぱっと見は似ているように感じます。
5196との大きな違いはラグの形状と、ベゼルの装飾です。5196のラグは流線型のラグに対し、5119はストレート型になっているのがわかります。
また、5119の最大の特徴は綺麗に彫刻されたベゼルの"クル・ド・パリ装飾"です。
パリの石畳をモチーフに職人の手作業で彫金された美しい装飾も5119の魅力のひとつです。ベゼルの違いでだいぶ印象も変わりますね。選べる楽しさもあるのがカラトラバの魅力のひとつです。
ムーブメントは手巻きのCal.215PSを採用しています。5119以外のモデルにも多く搭載されているCal.215PSは長寿命、高精度で非常に評価が高いムーブメントです。薄さも魅力のひとつですね。
カラトラバにデフォルトで付属しているストラップは尾錠タイプのストラップですが、別売りのDバックルに付け替える事も可能です!
5119のバリエーションは現在この3種類!
5119R(ローズゴールド)、5119J(イエローゴールド)、5119G(ホワイトゴールド)となっています。レファレンスの後に続くアルファベットは素材の種類を表しています。
実勢価格はローズゴールド、イエローゴールドが箱、保証書ありで160〜175万円前後、ホワイトゴールドは少し安く、145〜160万円前後といったところでしょうか?色付きの方が人気が高いです。
ちなみに!これの違い、分かりますか?
ケースサイズ、クルー・ド・パリ装飾、搭載ムーブメントは全て同じ、ぱっと見だと違いが全く分からないんですが、定価は50万円近く違うんです。何が違うのか?
6時位置の5文字の表記を見てみると、アルファベットの違いがわかります。左の画像が"EMAIL"右が"SWISS"となっています。
"EMAIL"e-mailではありません。フランス語でエマーユと読み、日本語だと"七宝"という意味です。画像の2つは文字盤の仕上げが異なるんです。『EMAIL』はエナメル焼き文字盤、『SWISS』はホワイトラッカー文字盤となっています。
表面に釉薬を塗って焼成された『エナメル文字盤』は独特の艶があり、陶器のような印象もある文字盤となっています。EMAIL表記が5116、SWISS表記が5119。5119と比べ、5116(エナメル文字盤)は生産本数が少ないレアモデルとなっています。
今回は世界三大時計のパテックフィリップのカラトラバ5119Rについて書きましたが、まさに『一生モノ』にふさわしいモデルだと思います。
若い方より、40代、50代の大人の男性に相応しい時計だと思います。大人の色気を感じさせる一本です。
リストショット