1996-1999 Omega Speedmaster Racing
1996 Omega Speedmaster Racing 175.0032 / 3810.6
1996年 F1チームベネトンからフェラーリに移籍した「赤き皇帝」ミハエル・シューマッハ氏。
同年よりオメガのアンバサダーも務めます(1995年にオメガと契約しています)
その年「フェラーリ」にちなんだチームカラーのモデル「スピードマスター・レーシング」が誕生しました。
レッドダイヤル+レザーストラップの3810.61と
レッドダイヤル+ブレスレットの3510.61は1996年から1999年の4年間製造されます。
ケースサイズは39mm
キャリバー1141は自動巻きのクロノグラフです。
ムーンウォッチのイメージが固定された「スピードマスター」ですが、本来は当時流行のカーレースをターゲットに作られました。
スピードマスター誕生40年近く経ちフェラーリ・シューマッハを取り込むことで、ようやくカーレース商戦に参入できたのです。
3810.61
1996
SPEEDMASTER Reduced "Racing"
3810
キャリバーナンバー1141
防水50 m
強烈な「レッド」のレーシング。
かなり毒々しいですが、20年経った今こうしてみると、けっこう格好良いですね。
セカンドウォッチとして1本欲しいカラーリングです。
3810.12
同じく1996年に誕生したイエローダイヤル
レザーストラップ3810.12とブレスレット3510.12が型番です。
キャリバー1143 39mm
タイヤ型のケースに入っていますが、時計のどこにも「限定」や「シューマッハ」のキーワードはありません。
赤文字盤と黄色文字盤のスピードマスター・レーシングは1996年に販売されています。
シューマッハの記載も無いので・・・限定品とノーマル・レーシングとごっちゃになっているようです。
それか、1998年に「限定」販売されたモデルがあるのでしょうか?
※どなたかご存知でしたら教えてください。
レーシングにもう1色加わったのは1998年。
シューマッハやフェラーリに関係なさそうな「ブルー」でした。
オメガ/スピードマスターレーシング/ブルー/シューマッハモデル/3510.81

SPEEDMASTER EX CART 3510.80.00
EX CART
同じ1998年には6時のインダイヤルに「チェッカーフラッグ」が記されたモデルも販売されています。
2000 Omega Speedmaster Racing "Michael Schumacher"
Speedmaster Racing - Michael Schumacher - World Champion 2000
OMEGA SPEEDMASTER RACING Schumacher World Champion 2000 Limited Edition 3517.30
2000年
ベネトンから数えて3回目、フェラーリに来て初めてのワールドチャンピオンになったシューマッハ氏を讃えた限定モデル「スピードマスター・レーシング・シューマッハ」。
チェッカーフラッグをモチーフにした黒文字盤3518.50が6000本、シルバー文字盤3517.30が4000本限定で発売されました。
キャリバーオメガ 3220
39 mm
防水3気圧
強化プラスチックガラス
おそらくレーシングに初めて「シューマッハ」の刻印が刻まれたモデルだと思います。
このモデルから「シューマッハ」であって、キャリバー1143のレーシングはただのレーシングなのではないでしょうか?
2002 Speedmaster Racing, Michael Schumacher
オメガ スピードマスター シューマッハ 3519.50 世界11,111本限定
Speedmaster Racing, Michael Schumacher and the driver‚ signature in black,World Champion 2001
2002年発表された2001年のワールドチャンピオン記念モデル。
カーボンダイヤルに5分のインデックスが大きな「1」になっている特別なモデルです。
今回はスピードマスターデイトをベースにしています。
39 mm 3気圧防水
sapphire crystal
Omega 1152
1番の1に因んだ11,111本限定・・・凄い!
2003 Speedmaster Day-Date Racing Michael Schumacher
スピードマスターレーシング シューマッハ 3529.50 世界5,555本限定
翌2003年には2002年に5度目のワールドチャンピオンになったシューマッハ氏を讃えて5555本の限定モデルを発表します。
5度目だから5,555本・・・前回の半分くらいに減っちゃいましたね。
もう優勝して当然って感じになってしまいましたし人気にも陰りかな?
そう思ったアナタ!
違うんですよ!
2003 Speedmaster Racing with carbon dial Formula 1 world champion Michael Schumacher
限定ではないのですが偉業を讃え「レーシング」がクロノメーターを取得してレベルアップ!
RACING CHRONOMETER
Steel on steel
3552.59.00
42 mm 100 m防水
OMEGA calibre 3301
2003 Omega Speedmaster Broad Arrow Michael Schumacher Limited Edition
スピードマスター 3659.50.31
そして遂に金無垢!
ステンレスには留まらず18金の限定版が登場です!
"Broad Arrow Red Gold Schumi"
Michael Schumacher - Five Times World Champion, years 1994, 1995, 2000, 2001 and 2002
555本限定です。
革ベルトがそのうち530本、残り25本はなんと金無垢ブレス!
2004 SPEEDMASTER SCHUMACHER The LEGEND
3559-32 SPEEDMASTER SCHUMACHER The LEGEND 2004 世界6000本限定
勢いは止まりません。
2003年に6度目のワールドチャンピオンになったシューマッハ。
もはや「伝説」です。
2004年「伝説」と名付けられた限定モデルSpeedmaster Automatic Chronometer "Michael Schumacher 2003"をリリース。
アッ!ポール・ニューマン!
6000本限定です!6666本じゃないんですね。
LEGEND
Steel on steel
3559.32.00
Omega 3301
42 mm
2005 Omega Speedmaster – Michael Schumacher “The Legend” Collection
そしてファイナル。
7度目のワールドチャンピオンに輝いたシューマッハ氏。
3本のレジェンド・コレクションがリリースされました。
完全にデイトナ・ポールニューマンのラインナップですね(笑)
どれもクロノメーターの自動巻きクロノグラフ。
防水性もあって言う事なしです。
20万円台で買えるうちにゲットしちゃいましょう!(特に赤)
008 Omega Speedmaster The Legend
引退したシューマッハ氏(後に復帰)の栄光を讃える「レジェンド」モデル。
7度のチャンピオンを表す1~7のアラビアインデックス。
コーアクシャル・ムーブメントを搭載しています。
オメガ スピードマスター・レーシング 3510.61 レビュー
では、あらためてオメガ スピードマスター レーシング(初代)3510.61を見てみましょう。
どうですか?
この派手な顔。
文字盤には「赤」「白」「黄色」・・・どの花見ても綺麗だなぁ・・・と、
童謡チューリップと同じカラーリングで「黒」を使わないため「ボヤっと」しています。
ビンテージらしいと言いますか、90年代のデザインにしては野暮ったくも感じます。
そこが魅力なんですけどね。
プクっとしたプラ風防に、焼けたハンズとインデックスって・・・あれ?
トリチウム?96年であれば可能性は高そうですね・・・
「T」マークも無ければ、特にオメガ公式のページには記載がありませんでした。
インターネットで販売されている個体にも「焼け」ている文字盤があるのでトリチウム夜光なのかも知れませんね。
プラ風防なので、傷だらけ。
それにしてもこの「赤」本当にいいね。
フェラーリだとか抜きにしても良いですよ。
10年前にはまったく感じなかったけど、今見ると「赤」と「黄色」って組み合わせは格好良いんだな。
中古相場も安定して10万円くらいだし、黄色や青も選べる。
うんうん「レーシング」良いよ!
どうですか?
プクっと膨らんでて格好良いでしょ?
ETA2890をベースにしたCal.1143
良く見ると、リューズとクロノプッシャーの高さが違います。
自動巻きムーブメントとクロノグラフ機構が2階建てになっているからですね。
ケースバックを見てもシーホースと製造番号だけ。
シューマッハの文字は見当たりません。
このバックルがカシカシしててね・・・ちょっとね。
あまり好きじゃないんだけど、安いしね、仕方ないのです。
でも丈夫なんですよね、やっぱり幅広プレートタイプは曲げられるし丈夫丈夫。
ブレスレット短いと、外れちゃうこともあるけれどね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
セミ・ビンテージの「レーシング」と、シューマッハ限定モデルの数々。
90年代のレーシングは「シューマッハ」が広告塔であったのは間違いありません。
ただ、シューマッハ限定と言うのはどうなんでしょう?
限定本数が決まっていたわけではありません。
2000年のワールドチャンピオン記念モデルからは本数限定になり、シューマッハの刻印もあるので「シューマッハ限定」と言って間違いないですが、
この90年代のレーシングは「レーシング」と言うシリーズであり、デイトナのポールニューマンの様なニックネームが付けられただけなのかも知れません。
1996年 シューマッハ氏がイエローダイヤルを着けている広告。
そのケースバックには刻印があります。
「TO MICHAEL - TIME FILES」「from OMEGA 1996」と。
これこそ「限定品」ですね!