これまでの常識が覆る、機械式ムーブメント腕時計が50グラム代
最初このニュースを斜め読みした時、どうせクオーツだろうと思っていました。
僕の常識では機械式ムーブメント腕時計はどう考えても100グラム少し切るのが限界、そんな固定概念があったからです。
オメガから発表された重量は57グラムという驚異の数値でした。
一般的な機械式時計の場合、殆どが100グラム以上です。メタルブレスの時計で、ダイバーズウォッチだと200グラムに迫る物も多くあります。
ブレスにラバーなどを使っても100グラムを辛うじて切るのが関の山でした。
しかし今回をそれを大きく上回る数値を記録できたのが、ケースにチタンアルミ合金を採用しているからです。
またムーブメントにも同様のチタンを採用しています。
これにより、重量を大幅に軽減させています。
外観はグレーを基調としています。これはチタンの色をそのまま活用していると思います。
チタンは硬くて軽い特性を持った金属です。また金属アレルギーの心配もほとんどなく、時計のケース素材としては最も適している可能性が高いと思われます。
通常硬い金属は鋳物のように割れやすい、欠点がありました。
しかしチタンはそんな心配は不要です。
錆びる心配も無く、ステンレス製より優れていることは間違いない金属なのです。
しかし、その硬さのため加工が難しい難点があります。
それと、もうひとつの難点は価格が高いことです。
チタンを使っているから高いだと、世界のマーケットでは?
しかしこの新製品価格が500万代とかなり高価な設定になっています。
リーズナブルな販売価格を設定してきた、オメガにしてはかなり高額な
価格設定が特徴です。
この価格が高いか安いか、現時点では何とも言えません。クロノス編集部がこの価格に関してはオメガに質問状を送付しているそうです。
その回答を見て高いか安いかを判断しましょう。
ただ、個人的な感想としては、この販売価格は高い、印象がします。
アスリートからアドバイスを受けて制作
サンドブラスト仕上げの文字盤は引き締まった印象を受けます。
このアクアテラはスポーツウォッチ、アスリートが装着できる腕時計となっています。
文字盤にもチタンを使っていることが特徴です。
秒針には鮮やかな赤を使用しています。
短針と長針共にブラックを採用しています。
そして、最も画期的なことがリュウズを収納できる機能を備えたことです。
これによりアスリートの手の動きを妨げること無く、競技に集中することができます。
上のイメージ写真を見れば一目瞭然です。リュウズが無いことで
左右対称で流線形に近いフォルムに仕上がっています。
このシーマスター・アクアテラはプロゴルファー、ローリー・マキロイからアドバイスを受けて制作したとされています。
オメガのHPでも、彼らの写真が掲載され、ゴルファー向けとわかるような腕時計です。
これまでスポーツウォッチではリュウズを小さくするといったことはおこなわれていませんでした。
間違いなく、スィングの邪魔にならない腕時計がコンセプトでしょう。
しかし、このアイディアはゴルフ以外でも使える発想です。
僕はランナー向け腕時計としても良いと思います。
この腕時計の軽量化とスリム化した狙いは売上ナンバーワンである、Apple Watchをターゲットにしているのでしょうか?
それにしては、価格設定が高くオメガの真の狙いが気になるところです。
オメガはリシャミールを目指す?
雑誌クロノスの編集長、広田雅将氏は見出しのタイトルでウェブ記事をアップしています。
なかなか面白い記事です。
腕時計ブランドの進むべき道はかつてのようにシンプルなものではありません。
オメガの方向性に注目です。