2021/12/17 聖徳太子
ヴィンテージウォッチの骨董品のような長く愛される深い味わいに心を打たれる方も多いかと思います。
レトロな風合い、当時の実用性を考慮されたデザインなどは今にない独特のオーラがあふれています。
しかし、難点として、耐磁性、耐久性、防水性などを見ると、やはり現行モデルに劣るものがあり、日常使いはしにくいというところがあます。
今回ご紹介させていただくオメガトリロジーシリーズは当時の独特な風合いを残しつつ、時計としてのスペックはオメガの最新技術を搭載したシリーズです。
こちらは2017年にスピードマスター、シーマスター60周年記念としてリリースされた3557本限定モデルです。
スピードマスター、シーマスター、レイルマスターの3モデルを当時のディティールを忠実に再現しております。
このトリロジーシリーズはデジタルスキャニング技術をはじめて使い、当時の設計図を元に、図面、断面図、寸法を、新しいモデルの設計用テンプレートとして利用しています。
ただの復刻モデルと違い本気度が伺えますね。
via:https://www.omegawatches.jp/watches/seamaster/heri...
文字盤はブラックトロピカルダイヤルを採用。
経年変化したようなくすんだブラックで、ヴィンテージ感をリアルに再現しております。
夜行塗料はスーパールミノバを採用し、トリチウムが経年変化したような色彩になっております。
暗闇では緑に発色し、夜も気兼ねなく着用できます。
裏蓋にはシーホースエンブレムを刻印。こちらは1957年モデルと全く同じです。
その下に60th ANNIVERSARY と刻印されています。
限定モデルの特別感のある仕様も嬉しいポイントです。
スピードマスターはベゼルにタキメーターを配した世界初のクロノグラフ時計です。スピードマスターというとムーンウォッチのデザインが頭に浮かぶ方がほとんどだと思いますが、そのデザインはサードモデルで、ファーストモデルのデザインは今回のモデルデザインです。
特徴的なところはブロードアロー針、ステンレスタキメーター、プラスチック風防です。クロノグラフという複雑機構を絶妙にレトロに仕上げたモデルだと思います。ケースサイズは当時は39mmサイズでしたがこちらは42mmとなっております。
シーマスターは現行シーマスター300に近いモデルです。シーマスター自体がオリジナルをベースにしたモデルであるということもあり、デザイン面は馴染みのある方が一番多いモデルなのかと思います。
特徴的なところは、回転ベゼルのデザインです。
こちらは当時のベゼルデザインを踏襲したシンプルでレトロなデザインに仕上がっております。
レイルマスターは現行展開のないモデルです。名前の通り鉄道時計として製造されたという過去をもちます。
鉄道の現場で必要なスペックとして、視認性と正確性です。
分単位で鉄道を走らせるには必須の機能だということは納得です。その正確性を妨げるものとして磁力があります。
鉄道の現場では多くの磁力で溢れており、正確性を維持するためには耐磁力が必要として耐磁特化したモデルが「レイルマスター」です。
こちらのトリロジーシリーズの中ではシーマスターと文字盤デザインは同じです。
大きな違いとしてはレイルマスターはポリッシュベゼルが採用されております。
装飾を出来る限りシンプルにした仕様も当時そのままで、シーマスターとは違った洗練された良さがありますね。
via:https://www.tokemar.com/top/omega/product-39885/
まとめ
復刻モデルは各ブランドで多くリリースされているものですが、ここまで忠実に再現されたものはなかなか無いと思います。
古い物好き、ヴィンテージウォッチを購入するか検討して、でもメンテナンスが不安という方には特にオススメのモデルです。
ではまた。