今年のSIHH(ジュネーブサロン)2016で発表されたヴァシュロン・コンスタンタン、オーバーシーズのNEWモデル。
前回のモデルより、約10年ぶりのマイナーチェンジとなります。
文字盤色は青とシルバーの二色展開。
見た目の印象は、前作のエッジの効いた『堅い』印象と比べ、今作は『丸い』フォルムとなった感じです。
今回新たに開発されたキャリバー5200は開発に5年の歳月を費やしたらしいです。
耐衝撃性も改良され、パワーリザーブも約52時間となっております。
クロノグラフキャリバー5200の他に、1カレキャリバー5100、スモセコキャリバー5300と計3つの新ムーブメントが開発されています。
スチール素材のベルトの他に、付属でラバーと革のベルトが付くみたいです。
シーズンに合わせて付け替え可能なのが良いですね。
しかも、このベルトの特徴は、特別な工具を必要とせず、手動でベルトチェンジが出来る優れモノ。
ケース裏側のブレスとケースの接合部分の、突起している箇所を引くだけでベルトが外れる簡単な構造。
どこかで見たことがあるような構造ですね。
カルティエのロードスターも、確か全く似たような構造でした。
オーバーシーズを語るなら、まずこのモデルの紹介から。
1977年に発表された『222コレクション』。オーバーシーズの原型となったこのモデルは、メゾン222周年に記念して造られたことがその名の由来。世界限定も222本。防水は120m。
1977年のこの年は、世界三大時計のパテックフィリップとオーデマピゲがそれぞれ、ノーチラスとロイヤルオークを発表した年でもありました。
ライバルに遅れを取られまいと作られたようです。
ジェラルド・ジェンタ氏がノーチラスとロイヤルオークをデザインを手掛け、222もデザインしたのではないかと囁かれていましたが、2007年の公表ではヨルグ・イゼック氏のデザインだったとか。
222の発表から約19年の歳月を経て、1996年に登場したのが初代オーバーシーズ。
ブランドのアイコンでもあるマルタ十字のモチーフをバックルやベゼルで表現し、防水性も150mにパワーアップしています。
デザインは堅牢性が高そうな『堅い』イメージです。
そして、初代オーバーシーズの発表から9年後、2005年に二代目オーバーシーズが発表されました。
まず目に付くのが、ブレスレットのデザインが変更されてますね。
※ブレスが噛むという現象が起こった前作と違いスムーズです。
ブレスレット全体にマルタ十字のデザインがモチーフとなり、バックルの開閉も操作性が上がりました。
また、異素材のチタンを使ったり、革ベルトの登場やデュアルタイムなど、様々なバリエーションが展開されました。
高級雲上時計、ヴァシュロン・コンスタンタン。
私にはまだまだ手の届かないシロモノですが、こうして調べてみることで、なんだか所有している気持ちになったのはここだけの話。