時計の保険は携行品保険、火災保険、その他の保険で保障する。
高級機械式時計で加入する保険は屋外では携行品保険、家に居る時は火災保険で補償する事が一般的です。
携行品保険は通常旅行保険か自動車保険に付帯されています。旅行先、自動車で移動中などに突発的な事故等で時計に破損があった時に保障されます。
火災保険は自宅での火災を含む自然災害や盗難で時計に損害があった場合の補償される保険です。
しかし保険は万能ではありません。
損害保険は大きく分けて賠償責任保険と財産保険になります。時計の保険は財産保険のカテゴリーに入ります。財産保険は出るケースが限られるため、加入契約の前に補償内容は掴んおく必要があります。
約款を全て読んで補償を確認するのは大変ですが、最低でも、『保険金が支払われない場合』という項目は読んでおくと良いでしょうね。
海外旅行での携行品損害保険の場合
その際、海外旅行保険の加入は検討する価値は十分にあります。
保険の目的はメインが傷害保険です。しかしオプションで必ず勧められる物が携行品保険です。特に契約の際にロレックスを付けて行ったら「時計の破損も補償できますよ」と言われる可能性が大です。
112万のRolexが盗難にでも支払いは10万??
海外旅行では大活躍のGMTマスターⅡですが、保険代理店の方は見逃さないでしょうね。契約の際に携行品損害保険をすすめてくる可能性は大です。
このGMTマスタートケマーでは販売価格は未使用品112万です。お買い得ですね。仮に購入して3週間程で出国、現地で強盗盗難にあったとします。
購入して3週間のほぼ新品、盗難届けも現地警察に提出して証明書も貰って保険会社へ請求します。通常の携行品損害保険では満額で10万が限界です。また置き忘れや盗難か定かでは無い紛失には支払いはありません。
良く携行品損害保険は保障が50万となっているところも約款を読むと「1品あたり10万が限度で総額50万まで」という内容が殆どです。
つまり時計1個に付きどんなに補償内容を充実させてもオメガだろうとロレックスだろうとG SHOCKだろうと10万が限界なのです。
しかし全損以外の破損、例えばサファイアクリスタルが壊れ、時計が止まる位の修理ならば10万以内で済む場合が殆どです。
一般的なロレックスの修理専門サイトで調べるとGMTマスターⅡのガラス破損のケースでおおよそ4万前後です。私が良く見る修理サイトの事例を紹介すると、作業は「風防の交換」と「ムーブメントのオーバーホール」です。ガラスが破損の場合殆どの場合、ムーブメント内に破損したガラス片が入るため分解して洗浄する必要があります。この場合は針の修理交換や夜光塗料の塗り直しを行い総額¥43000の事例でした。
海外旅行の携行品の保険は比較的簡単に支払われる保険です。しかし、大切なGMTマスターⅡがもし、全損ならば全額は保障されません。全損になるリスクや盗難には十分注意して下さい。
火災・盗難自宅での災害では
自宅に置いてあったロレックスも火災保険での家財保険に加入していれば火災を含む、自然災害での破損の修理は保障はされます。ここで注意しなければいけない事は「1点あたり30万を超える物は除く」と記載されている保険も多くあります。時計美術品を除くと書いている保険商品もあり補償内容は火災保険の商品によりかなり差があります。
火災保険での家財保険では盗難のオプションも付いた商品もあります。しかし盗難は保険料も高くなる傾向にあります。盗難補償は海外旅行保険同様、できるだけご自身で未然に防ぐようにした方が良いと思います。
自宅に保管していたサブマリーナが火災で消失全損、トケマーでは¥947000で販売しています。補償される額は「時価」になります。
時価は購入時の価格から償却分を差し引いた額となります。購入時の価格の資料を保管しておくと補償の際に役立ちます。
時価を保険会社任せにしない!納得いく価格を算出させる事
旅行保険、火災保険の際の時計の算出価格は『時価』が基本になります
時価とは新価(再調達価格)から年数経過分の消耗価格を差し引いた価格になります。
この時価の額を決める時は保険会社任せになりがちです。
しかし彼等は『プロの保険屋』であって、時計屋ではありません。
Rolexなどは価格変動がある商品です。新価を定価で設定するか、プレミア実勢価格にするかは交渉次第です。
彼等の価格に納得がいかなければ、時計好きの我々は各種サイトから適正価格を導いて代理店に示しましょう。
高級腕時計に特化した保険。5万以上の時計であれば加入できます
どうしてももっと高額な補償が付いた保険を検討している方にはGMCという会社が入会金¥16000(2017年現在)で3年間補償の保険があります。
条件はGMC提携店で5万以上の時計を購入後その場で会員になる事が条件です。
購入後1年以内であれば100万を上限に補償してくれるサービスですが盗難、置き忘れ、紛失には対応していません。
また提携店が少ない事も挙げられます。例えばGMCのサイトで「Rolexの取り扱い店」を検索した所、大阪府内で3店舗のみでした。日本全国でも40店舗しか提携店がありません。この数が多いか少ないかは評価が分かれますが、僕は日本第2の都市大阪でこの店舗数は少ないと感じます。
このミルガウス116400GVはポリッシュ済み、オーバーホール済みの商品です。殆ど新品に近い商品ですが先程のGMCでは補償、加入もできません。
トケマーで購入する時計に保険をつける方法は無いのか?
一つありました。
アメックスカードで購入すると付帯されるショッピングプロテクション
トケマーで扱っている時計を補償する方法としては、購入時にアメリカンエキスプレスカードで決済する方法がベストでしょう。
アメリカンエキスプレスカードではカード会員のショッピングに対して『ショッピングプロテクション』というサービスを行なっています。
これは購入後アメックスのカードで支払った商品を購入後90日以内まで偶発的な事故により商品が破損した場合500万を上限に補償するサービスです。
上のデイトナも約187万ですが万が一様々なアクシデントで全損になった場合は補償されます。
ただしトケマーではクレカはVISAとMASTERのみとなっています。オンラインショップでは大黒屋ブランド館さんの楽天サイト経由での購入ではアメックスは使用可能です。
大黒屋さん各店舗での使用可能カードは調べる事ができませんでした。購入前に各店舗に問い合わせ下さい。
まとめ 盗難リスクはご自身で守るのがベスト
今回は様々な時計に関する保険を紹介しました。
しかし盗難に関していえば、アメックス以外は殆どが10万から30万が限度でした。また保険料を考慮すると、盗難はご自身で時計を守るのが一番良いと感じました。
また皆さんが何気なく使っているクレジットカードにはアメリカンエキスプレスカード以外の会社でも、様々なサービスが付帯されています。一度ご自身のクレジットカード会社に問い合わせて付帯サービスを確認することを是非おすすめします。