Grand Seiko 55 years anniversary collection
初代グランドセイコーは1960年に誕生しました。
国産腕時計の頂点として現在も技術革新を繰り返しながら素晴らしいパフォーマンスと伝統工芸のような精巧な「時の技」を紡いでいます。
そして2015年、ブランド誕生55周年を記念したプレミアムなセットが僅か55セットのみ限定販売されました。
グランドセイコー 55周年記念
ヒストリカルコレクション 復刻セット
セイコープレミアムウォッチサロン限定
限定55セット
豪華な木製の大きなボックスには「55th Anniversary Grand Seiko」の文字がゴールドに記されています。
この僅か55セットしか販売されなかった(実際はあまり売れずバラして売られたとのことです)豪華なラインナップは・・・SBGW047、SBGV009、SBGR095です。
それぞれは、この後順に説明していきますが、型番だけで「アレか」とわかる方は相当のセイコーファンですね。
このヒストリカルコレクションは、全てスティールのシルバーダイヤルで統一されています。
同じく2015年には貴金属を使った62GSの3色セットも発売されていますが、こちらはかなり「地味」ですね。
むしろセイコーらしいというバリエーションです。
これも良いですね。
シルバー一色の構成ですが光の当たり方で視認性がはっきりと確保されています。
正直どれも同じなんですが、全てが格好良い。
44GSのケースが好きです。
2015 GRAND SEIKO SBGR095 62GS
ブランド初の自動巻機械式モデル「62GS」のデザインを復刻されたスペシャルなタイムピース。
2015年、ブランド誕生55周年を記念したヒストリカルコレクションに選ばれたのは62GSでした。
62GSは1967年に初の自動巻きとして誕生しますので、どちらかと言うと今年の2017年に44GSと共に「50周年モデル」としてリリースした方が良かったような気もしますが、やはり記念のモデルとして「特別」である62GSが選ばれたのでしょう。
外装デザインは当時のまま復刻された感じですね。
37mm、デイト表示付のシンプルなモデルです。
しかし中身は当然違います。
現代のスペックです。
メカニカルキャリバー9S65を搭載し、パワーリザーブは72時間、平均日差も10秒以内、更にはサファイアクリスタルで防水性も100mあります。
ビンテージの62GS同様にアプライドのインデックスとセイコーロゴ。
本当にシンプルで美しい。
私個人的の意見ですが、グランドセイコーのビンテージは素材こそ違えどパテックフィリップのカラトラバにも匹敵すると思うのです。
ヨーロッパの時計に対抗すべく生まれたのがグランドセイコーですが、その見ていた先は三大ブランドのドレスモデルだったに違いありません。
アプライドのGSマークと、GRAND SEIKO DIASHOCKの記載。
ダイヤショックは耐震装置のことで、まだ未搭載の頃は衝撃に弱いのが当たりまえでした。
今では耐震装置の無い時計はあまり見かけませんが、技術の歴史を感じることができます。
獅子のメダリオンが格好良いですね。
SBGR095は定価450,000円+税、世界限定600本で販売されたものです。
このセットの為に別に用意されたものではなく、600本のうちの1本です。
一応セットが組まれることが2年前から決まっていたのか、末尾の数字は3本とも揃っています。
「自動巻き」にはリューズ不要。
と言う意味で、巻きにくい4時位置にクラウンがセットされています。
リューズもデザインされたものではなくごくごく簡素。
もちろん現代のスペックなので手巻き機能もついています。
セイコー独自の歩度証明「グランドセイコー規格検定合格証明書」が付きます。
もちろん3本とも別々に保証書も付きますね。
2014 GRAND SEIKO SBGV009 SELFDATER
続いて2014年にリリースされたヒストリカルコレクションは、誕生50周年を記念するモデル「グランドセイコー セルフデータ」です。
オリジナルのセルフデータはグランドセイコーの2ndモデルで、手巻きムーブメントにデイト表示(セルフデータ)を搭載したものでした。
1stグランドセイコーは金張りデイト無しセンターセコンド3針のドレスモデルでしたが、4年後に誕生したセルフデータはラグも太く近代的に進化、防水性も向上しています。
なぜクォーツで復刻されたのかは謎です(実用時計のあり方がクォーツなんでしょうけど)が、ヒストリカルコレクションであるなら手巻きムーブメントが良かったな。
文字盤の記載は手巻きのころと変わってしまいます。
それでも獅子メダリオンが格好良いなぁ、もう。
ムーブメントはクオーツのキャリバー9F82を搭載。
ケースサイズは37mm、100m防水。
スティールのブレスレットと、クロコストラップが付き、世界限定1200本。
定価は350,000円+税でした。
クォーツムーブメントにはグランドセイコー規格合格証明書がつきません。
2013 GRAND SEIKO SBGW047 44GS
3本目は2013年にリリースされた、1967年に誕生した44GSの復刻モデルです。
セイコー腕時計100周年記念で選ばれた44GSのその独特なケース形状は「SEIKO STYLE」の礎とも言えます。
SBGW047は38mm、耐磁機能付で定価450,000円+税、世界限定700本。
ムーブメントは手巻きキャリバー9S64を搭載しています。
44GSが体現するグランドセイコーデザイン「SEIKO STYLE」
・全体に平面の面積を多くとり、歪みのない鏡面に研磨
・ベゼルの外周に沿って弧を描く連続したサイドライン
・なかば胴に埋め込まれたりゅうず
・ベゼル、胴の側面を下に向けて絞った逆斜面形状
・極めて平坦なダイヤル
・表面を歪みのない鏡面に磨き、稜線を多面的にカットした針と目盛り
・他の2倍のボリュームで強調した12時の目盛り
ケースバックはオリジナル同様に獅子メダリオンではなく、GSマーク。
ここにGSありと言わしめる最高精度の証・・・なんですかね。
私は精度そこそこでも獅子が良いなぁ。
同じくGSを強調したクラウン。
オリジナルの44GSは亀戸セイコーで誕生しました。
私の生まれ育った街であります。
手巻きムーブメントですのでグランドセイコー規格検定合格証明書が付きます。
まとめ
いかがでしょうか?
この素晴らしい3本のクラシックセット。
どれも良い~、自動巻き、クォーツ、手巻きと揃っております。
ヒストリカルなのでクォーツもスプリングドライブも不要な感じですが、実用性を前面にプッシュした結果セルフデータはクォーツになって復刻されました。
さらにSSブレス付きと、普段使いしてね!と言わんばかりですね。
若い方は買わないと思うのでレザー(クロコ)ストラップだけで良かったとも思えます。
通常・・・ブレスレットとなると、販売価格の1/3を占めると言われるだけに・・・
3本とも限定ですが、バラバラにも当然販売されています。
便利さをもとめるなら、SBGV009セルフデータを。
機械式を楽しみたいけどビジネスシーンにもねって場合は、SBGR095 62GSを。
プライベートで愛でたい方は、SBGW047 44GSを。
全てのシーンで使う機会がある方は、この希少なセットを探してみても良いかも知れませんね。
1本だけなら・・・私なら44GSかな。
それではまた!