1997年にスピードマスター誕生40周年を記念して発売されたモデルがこちらの『マーク40』
このとき①コスモス②AM/PM③デイトの計3種類が販売されました。
この3種のうち②AM/PM③デイトは比較的カラフルな文字盤であったため、スピードマスターのイメージにより近い黒い文字盤の①コスモスが一番人気が高かったそうな。
※ちなみにこのマーク40はあくまで40周年の記念モデルであり、限定モデルではないため、ある程度の期間にわたって生産されており、流通量も比較的多い。
こちらのモデルの一番の特徴は何といってもトリプルカレンダーを搭載していることですね!
12時位置のダイヤルで月・曜日を表示しており、文字盤外周の1~31までの数字がデイトを表していて先端が飛行機のカタチをした針で表示する仕組みとなっている。
さすがにパーペチュアルカレンダー機能は搭載されていないので31日以外の月は日付を早送りして調整する必要があります。
確かにスピマスのイメージ持ってますね~
黒文字盤に白針は視認性に優れているといわれ、飛行機や車のメーターにも使用されている組み合わせです。
それにしても月・日曜日表示のトリプルカレンダーに24時間計まで付いて、針8本、表示窓2個と超複雑、ともすればゴチャゴチャとなってしまうところなのにこんなに視認性もよくセンス良くまとめているのはさすがオメガさん。いい仕事してますね!
針と文字盤は夜光塗料(トリチウム)で暗闇でも時間がわかるそうですが、経年することによりトリチウムがヤケて色がオレンジ色に変色していくそう。アンティーク時計のような味わいのある表情が素敵です。
9時の位置にある24時間計が午前は青、午後は黒と塗り分けてあり一目でAM/PMがわかることが名称の由来です。
コスモスに比べて24時間計の表示が少なくなってスッキリした印象ですが、その分デイト針の先端の飛行機は黄色、秒針&12時位置・6時位置のインダイヤルの針の赤色と、かなりオメガらしからぬハデな色使いでございます。インデックスもアラビア数字ってところもPOPですよね♪
今、個人的に一番欲しい時計です!笑
AM/PMの夜光ヤケはデイト針の黄色とも相まってオレンジ色がいい感じですねー
もともとの色使いがハデ目なんできれいに焼けていればもう違和感ゼロです笑
このインデックスは最初からこの色だったといわれたら信じちゃいますね、絶対。
あれ?③デイトってなんか今までの2種類と違くね!?トリプルカレンダーついてないじゃん!と気が付いたアナタ!
記事&写真をしっかりと読んで観ていただいてありがとうございます。
そうです。この③デイトって前2種とはまったく異なるスタンスの40周年記念モデルなのです。
この③デイトはRef.3513.50 スピードマスター デイト の『カスタムモデル』であり、デザインや機能面ではこれといって大きな差はありません。
しかし、インダイヤルとクロノグラフ針を真っ赤に変更し、 タキメーターベゼル部分は黒の塗装が施されました。また、インデックスもアラビア数字に変更されております。この変更によって個人的には視認性も向上したように思われます。
赤&黒の渋いカラーリングが限定モデルとしての味わいを感じさせますね。
特に黒ベゼルかっこいいー!
文字盤の中央にはギョーシェ彫りが施されているのがわかりますか?
細部までこだわりを感じます!!
こちらが通常の『スピードマスター デイト Ref3513.50』。
生産は終了となり、新型も販売された現在も非常に高い人気を誇っているモデルです。
ムーブメントはcal.1152搭載。
さて、いかがでしたでしょうか!?
私は同じマーク40といっても実は大きく分けて2種類あることが分かっただけでも記事にした甲斐が個人的にありました。勉強になったなー
最後に、機能が異なるということはムーブメントが異なる。という訳でざっくりムーブメントを紹介をして終わりにしたいと思います。
①コスモス②AM/PMにて使用されているムーブはcal.1151。
こちらはヴァルジュー7751をオメガが自社でリファイン(改造?チューニング?)したムーブメントとのことでした。
ヴァルジュー社が1973年に開発した自動巻クロノグラフキャリバー7750にトリプルカレンダーを付けた超複雑ムーブが7751です。
この機構は結構古くから存在するムーブメントだと言う事を調べていくうちに知りました。
汎用性が高く整備しやすい事より今でも多くのメーカーが採用しているそうです。
ヴァルジューは後にETA社に吸収された為ETA7751とも呼ばれています。
この機械を積んだもので有名なモノといえばブライトリングのモンブリラン・ダトラですね。
お次は③デイトに搭載されている、cal.1152。こちらもヴァルジュー7750(ETA7750)をベースにしたムーブメントとのこと。
ETA7750は開発現在でも継続して生産されている超有名ムーブメントだそうです。
輪列機構とクロノグラフ機構機構の上に自動巻き機構が付加されており取り外しなどは容易に行えるように開発されているそうな。日付け表示や曜日表示を省略するブランドも多く対応が非常に柔軟であるこのことから多くのメーカーに採用されているといろいろなサイトに書かれていました。
ブライトリング、パネライ、チュードル、IWC、ボーム&メルシェ、オメガ、クロノスイス、エベラール、ポールピコ、ユリスナルダンなどにおいて採用実績があり、機械式時計の復権はこの機械から始まったと言っても過言ではないほどのビックネームだそうです。
オメガの名機『スピードマスター』の名前を冠しながらまだまだ注目度の低い『マーク40』。
生産が終了してますのでほぼ中古となってしまいますが、その他のスピマス兄弟に比べて相場もお手頃で手に入れやすいモデルだと思います。
オークションサイトなどでも15万円くらいで見つかりますよ!
人とはちょっと違うスピマスをお探しの方はぜひ参考にしていただければ嬉しいです。
あ、AM/PMはそのうちワタクシ買うかもしれませんので人と被るのが嫌な人はご注意くださいね笑
今、一部時計マニアの間で話題沸騰のトケマーにコスモスの在庫がありましたよー※2016.9/18 16:30現在 気になるお方は要チェックや!!