オメガ スピードマスターに新たに加わった38mmケース
2017年のバーゼルワールドで発表された新コレクション、スピードマスター38。
スピマス生誕60周年を記念して作られたモデルで、現行モデルのスピマスでは最小のケース径となりました。
近年、時計業界では小ぶりなサイズの発表が続く中、オメガもこの波にのって38mmケースを発表しました。
38mmというケースサイズは女性ユーザーも意識したモデルとなっております。その為かダイアルバリエーションも豊富で、ダーク系の定番色からシェルや水色フェミニンなダイアルカラーも採用されています。
ディテールにもこだわりを感じる新モデル
3つのインダイアルをご覧ください。今までの形とは違うオーバル型のインダイアルとなっているのがわかります。その内側には正円となっておりそこに目盛が記されています。
ダイアルに立体感を与えるだけでなく、ユーザーの判読性も考えた作りとなっているのが分かります。オーバル型のインダイアルを採用する事で文字盤が柔らかい印象となっています。
デイト窓もオーバル型を採用しています。インダイアルが横向きのオーバル型に対して、デイト窓は縦のオーバル型になっているのが分かります。デザインに凝ったモデルとなっています。
搭載ムーブメントはCal.3330
スピードマスター38に採用されているムーブメントはコーアクシャル脱進機を採用したCal.3330。ベースムーブメントは『ETA7750』というETAムーブメントをベースとしています。
ベースムーブメントはETAでもCal.3330にはオメガ独自の改良がされています。先に挙げたコーアクシャアル脱進機の搭載をはじめ、ヒゲゼンマイにはシリコン性ヒゲゼンマイ(Si14)を採用。
普通のヒゲゼンマイは金属性の為、磁気の影響を受けやすく、精度不良の原因となったりしますが、シリコン性ヒゲゼンマイは非磁性素材のため磁気の影響を受けません。機械式時計の天敵ともいえる磁気に対しても強いのは嬉しいですね。
40mm径のスピードマスター レーシングと同じムーブメント
スピードマスター38に搭載されているムーブメントは40mm径のレーシングモデルと同じです。38mmケースになんとか収める事ができましたが、厚さは15mmと少し厚めとなっています。
38mmのケース径に対して15mmの厚さがある為、装着した時にやや浮いてしまうデメリットもあります。厚みがある分、存在感は増しますが、着け心地で気になる方も出てきそうです。ご購入を考えている方は一度試着をして、厚みをチェックした方が良さそうです。
好みが分かれるブレスレット
ブレスレットのコマは高さのある楕円状のコマで、ブレス幅も狭くなっています。ブレス幅が短いとどうしてもレディースの雰囲気が強く出てしまいます。ダイアルのバリエーションのように
、ブレスレットの種類も増えたらもっと支持されそうです。
ケースバックにはおなじみのシーホース(海馬)が刻印されています。ギリシャ神話に登場する『海の守護神・シーホース』は高い防水性能を誇る象徴でもあります。
特別なモデルもリリースされています
現在オメガはアメリカにある世界各国に向けて眼科治療を提供するオービス・インターナショナル、また同組織が運営する「空飛ぶ眼科病院(Flying Eye Hospital)」への支援の一環として特別モデルを発表しています。
オメガ スピードマスター38mm オービス Ref.324.30.38.50.03.002
一見普通のスピードマスター38に見えますが、よく見ると水色の秒針には、オービスのテディベアを象ったカウンターウェイトが装備されています。『空飛ぶ眼科病院』の名の通り空をイメージしたブルーダイアルとなっています。
裏蓋にもオービスのテディベアのエンブレムが刻印されています。オメガは、オービスの活動に対する支援の一環として、治療を受ける小児患者にテディベアをプレゼントしているようです。制作された背景を知るとより魅力が増しますね。
2017年に発表されたばかりのモデルなので、まだ市場での出回りは多くないですが、すでに何本かは出回っているようです。並行店での新品が50万円弱で販売されています。一度手に取ってみてみたいものです。
最後に・・・
38mmサイズの新作スピードマスターは随所に工夫を凝らしたデザインとなっており、満足度は高いのではないでしょうか。文字盤のバリエーションも豊富なので、自分に合ったダイアルを選べます。
実勢価格はステンレスモデルで40万円前後となっています。今後相場がこなれてきたら30万円前後で落ち着いてくるのではないでしょうか。今後も注目していきたいと思います。