クロノグラフとダイバーウォッチ
もしですよ。もし。
もしも一生同じ腕時計しか着けられない状況になったらどうしますか?
「俺は永久カレンダーだな」とか「アップルウォッチで良いや」とか「G-SHOCK」みたいな答えは今回無いモノとします。
人気カテゴリのクロノグラフとダイバーウォッチ。
各ブランドでも1.2を争う看板モデルだと思います。
モータースポーツを彷彿させる機械式腕時計のクロノグラフ。
深海まで潜水可能な超防水のダイバーウォッチ。
きっと選ばれる基準はスペックは正直どうでも良くて、選ぶのはそのデザインやウンチクや背景だったりしますよね。
因みにわたくしは7:3でダイバーウォッチに軍配が上がります。
完全にデザインです。
さて、それではプライス差なども見ながら、各ブランドちょっと比べてみましょう。
ロレックスの クロノグラフとダイバーウォッチ
ロレックスのクロノグラフと言えば「コスモグラフ デイトナ」です。
そしてダイバーウォッチは「サブマリーナー」でしょう。
デイトナは新型が出たばかりでプライス幅が大きくブレるので今年生産終了になったRef.116520をベースに考えてみます。
サブマリーナーはデイト表示付のノーマルモデルRef.116610LNをベースにします。
まずキングオブクロノグラフの異名を得る「コスモグラフ デイトナ」。
現在新品相場は定価以上の150万円台半ばです。
最終国内定価は1,252,800円(込)でしたので120%程度で売られていることになりますね。
ケースサイズは40mm。
パワーリザーブは72時間。
デイト表示は無く、ややビジネスシーンには不向きでしょうか。
更にインダイヤルがゴチャゴチャしてて、そこが格好良いとも言えますし、嫌いな方もいるでしょうか。
そもそも仕事時に着用する方がどの程度いるのかは不明ですけど・・・。
次に60年以上の歴史をもつシリーズ「サブマリーナー」現行機種Ref.116610LN。
国内定価は874,800円。新品相場は80万円ちょっとと、定価以下になっています。
ロレックス以外であれば定価以下など当たり前の並行輸入新品価格も、ロレックス・スポーツではなかなかどうして。
正規店に並ばないほどの人気モデルは並行品でも定価以上なんてことはザラです。
ケースサイズは40mm。
パワーリザーブは48時間と少々短め。
毎日使わないと止まってしまいます。
デイト表示付、ウェットスーツ着用時用にサイズが伸びるエクステンション付き。
ダイバーウォッチの基本スペックは完備。美しく堅牢です。
ランチタイムの残り時間が一目でわかる回転ベゼル付き。便利!
超見やすいドットインデックス。
やや説明をサブマリーナー寄りにしていますが、なぜなら私がサブマリーナー・オーナーだからです(笑)
ロレックスの場合「一生どっちか!片方だけ」って言われたら「デイトナ」と答える方がほとんどでしょう。
①どっちかあげる・・・100%デイトナ
②自分で買う・・・60%デイトナ
③相場・価値が同じ・・・?
価格差が開きすぎているので、ちょっと比較にならないですね。
150万円の物と80万円の物だったら150万円を選ぶ人がほとんどでしょう。
本当の「現金な話」ですね。
更にデイトナは「クロノグラフ」でありながら、丈夫で耐久性があります。
下手なメーカーの3針モデルより壊れないんじゃないでしょうか?
文句のつけようがない。
たとえば私、同じ値段だったらサブマリーナーを選びます。確実に。
売っちゃ駄目だけど、これあげるって言われたら凄い悩みますが・・・デザイン的にサブマリーナーでしょうね。
「一生これ1本」となった場合、私はサブマリーナーです。(やせ我慢じゃないです)
ただ、「資産」価値的な見方でRef.116520は有望株。
相場上げが今後期待できます。
売れないけど片手に200万円なんて日も遠くないかも知れません。
「見栄」「ステイタス」「自慢」を考えるなら、デイトナもありです。
もちろんデザインが好きと言う方はデイトナをおすすめしますよ!
さらに、旧モデル、ロレゾール(コンビ)、金無垢・プラチナとそれぞれバリエーションが豊かですね。
ご自身のファッションに、休日用に選ぶのも良いかも知れません。
私はグリーンサブマリーナーをチョイスしました。
オメガのクロノグラフとダイバーウォッチ
続いてオメガ。
クロノグラフと言えば「ムーンウォッチ」で有名な「スピードマスター」です。
ダイバーウォッチと言えば「ジャックマイヨール」や「ボンドウォッチ」で有名な「シーマスター」ですね。
ロレックス同様、また甲乙つけがたい両雄の登場です!
スピードマスターは手巻きのプロフェッショナルもおすすめですし、オメガが推す自動巻きコーアクシャルのスピードマスターも格好良い。
シーマスターはブルーのプロダイバーのイメージが強いですが、復刻したシーマスター300も超絶格好良いです。
さて、まずはムーンウォッチことスピードマスター・プロフェッショナルから。
ご存知の通りNASA公式腕時計として初めて月に降り立ったシリーズです。
レマニア製の手巻きムーブメントはCal321.861と経て現在は1861になっています。
ケース径は42mmと少々大きめですが、引き締まった端正なフェイスで本当に格好良いですね。
コストパフォーマンスの面でも最上位にいると思います。
ただ、デイト表示が無いのでビジネスシーンには手巻きムーブメントという事も含め不向きかも知れません。
また自動巻きのスピードマスターは、価格が一気に2倍に跳ね上がります。
スペック的にはコーアクシャル脱進機を備えた高精度コラムホイール・クロノグラフが搭載されていますが・・・
今までの自動巻きスピマスは「安い」「コスパが良い」と言うイメージだったのが、新型スピマスには全く無くなってしまったので、新たなファン層の開拓が必要ですね。
まだオススメモデルとは言えません。
そして鮮やかなブルーが素敵なシーマスター プロダイバーズ300M。
もちろんブラックもありますが、イメージカラーは「青」でしょう。
41mmのケースサイズにガスエスケープバルブを搭載した本格ダイバー。
スケルトンハンズにドットインデックス、コーアクシャルムーブメントにエクステンション付きブレスレット。
逆回転防止ベゼルにデイト表示と、アウトドアにもインドアにもビジネスにも活躍できます。
そりゃジェームス・ボンドも使っちゃうわけです。
それでいてロレックスの半額程度で手に入ります!
2014年に復刻したファースト・シーマスター300デザインが「シーマスター 300」です。
1957年のデザインを忠実?に、現代のスペックで蘇りました。
本当に格好良い。ヤバイです。欲しい!
ケースサイズは41mmですので、プロダイバーズと同じですが、ガスバルブとデイト表示がありません。
その代わりにアローハンドが格好良過ぎるのでチャラですね、チャラ。
007 スペクターでは少しデザインの違う限定モデルが使われました。
他にもシーマスターにはプラネットオーシャンと言う超防水のモデルや、150m防水のデイユースモデル・アクアテラがありますが、これは今回は外します。
さてさて、では どっちが良いだろうか?
まずスピマス・プロ手巻き。
3570-50から311.30.42.30.01.005に型番変更。値段も上がりましてブレスレットなどが進化しました。
かめ吉では国内定価572,400円が、新品323,980円で販売されています。
30万円少々でプロスペックの新型スピードマスターが手に入るんです。
そして、2カウンター、デイト表示付自動巻きスピードマスターは、型番311.30.44.51.01.002。
国内定価950,400円が、同じくかめ吉で新品574,980円です。
次にシーマスター。
ダイバーズ300Mのブルーは型番212.30.41.20.03.001です。
国内定価475,200円が、新品266,980円とかなりお買い得!
私の好きなシーマスター300のSSモデルは型番233.30.41.21.01.001。
国内定価712,800円が、425,980で買えます。
お買い得感で言えばスピマス手巻きか、シーマス・プロですね。
格好良さならスピマス手巻きか、シーマスター300です。
スピマス自動巻きは・・・まだその時じゃない。
で、結論。
休みの日しか使わない!など、男のこだわりがある方にはスピードマスター・プロフェッショナル「ムーンウォッチ」を。
デイユースしたいし、丈夫なのがねって方にはシーマスターのどちらかをオススメします。後はデザインで。
因みに私は過去スピードマスター・プロ3rdを所有していたのでスピマス推しで(笑)
タグホイヤーのクロノグラフとダイバーウォッチ
3つ目のブランドはタグ・ホイヤーです。
ホイヤー時代からカーレースを讃え、支えレーシーなクロノグラフを得意としてブランディングしてきました。
モナコ、モンツァ、フォーミュラー、リンク、カレラなど数々の傑作クロノグラフモデルを擁します。
また、コスパの高いダイバーズシリーズ「アクアレーサー」も近年は力を入れています。
2000年代にシリーズ化された後発モデルですが、スペックはまずまず、なによりお買い得です。
では、見ていきましょう。
まず、クロノグラフから。
1番人気はやはり、カレラ・クロノグラフでしょうか。
ベーシックなモデル CAR2A10.BA0799をチョイス。
私は旧モデルの方が好きですが、今回はタグ・ホイヤー カレラ キャリバー1887を。
43mmのケース径、Cal.1887はセイコー開発製ムーブメント(スイス)です。
デイト表示、セラミックベゼル、100m防水とスペックは高め。
ダイバーウォッチはアクアレーサーから、WAY201A.BA0927です。
セラミックベゼル、43mmケース、スーパールミノヴァ夜光、300m防水、エクステンションブレスとダイバーズウォッチとしての機能は全てそろっていますね。
しかも今年の新作です!黒と青があるあたりはシーマスター・リスペクトですね。
では、相場はどうでしょう???
TAG HEUER Carrera1887 Chronograph CAR2A10.BA0799は国内定価567,000円のところ、かめ吉さんで新品325,980円。
高耐久、高精度のクロノグラフが30万少々です。
デイト表示もありビジネスにもOK。ストラップ交換すれば色々楽しめます。
続いてAquaracer Calibre5 WAY201A.BA0927です。
国内定価は291,600円が、新品164,980円で販売されています。
なんと10万円台ですよ!信じられませんね。
どちらも43mmと少々大きめなのでスーツの袖口でアピールしすぎちゃうかも知れませんが、カジュアルシーンでは大活躍でしょう。
特にアクアレーサーの16万円は見逃せませんね。
キャリバー5はETA社ではなくセリタ製ムーブメントがベースの様です。
このコストパフォーマンスは正直見事!
有名なのに入り口として入りやすい。LVMHグループの策略にまんまとはまりそうですね。
私は過去カレラを所有していたのでカレラ推しです(笑)

STEVE MCQUEEN
IWCのクロノグラフとダイバーウォッチ
4つ目、スイス シャフハウゼンからパイロットウォッチの雄IWCです。
IWCのクロノグラフと言えばフリーガー、パイロット、ポルトギーゼなどが有名です。
ダイバーズはアクアタイマー一択ですね。アクアタイマークロノなんてありますけど、どっちも付いてるヤツは外します。
まず、クラシックなパイロットウォッチ・クロノグラフ IW377710を見てみます。
バルジュー7750を積んだフリーガークロノと呼ばれていたモデルの後継機で現行モデルです。
現在はセリタ製のムーブメントへと移行しているようですね。
43mmの迫力あるケースに、耐磁性軟鉄製インナーケースを搭載、60m防水と日常生活には支障のない防水性。
視認性とデザインを両立させた飛びアラビアインデックス。
格好良いですねぇ。
私は旧モデルの39mmの方が好きですけど。
次は50年近い歴史を誇るアクアタイマーからは、IW329001です。
以前はベースで2000m防水ありましたが、このモデルは300mと他のメーカーに追随している形ですね。
チタン製の2000m防水のモデルは別になりますが、それはいつかご紹介。
42mmのケースサイズに、ワンタッチ脱着式のストラップ構造を採用しています。
最近のリシュモングループ傘下のメゾンはこぞってこのシステムを導入していますね。
因みに、上記画像のイエローカラーが眩しいIW356802は2000m防水ですね。このデザインは今でもファンが多いです。
それでは、比較。
パイロットウォッチ・クロノグラフ IW377710の国内定価は766,800円が、新品510,980円で購入できます。
IWCと言えばパイロットウォッチのイメージが強いのはエクスプローラーⅠ世代と言いますか40-50代の方でしょうか。
マーク12、マーク15のヒットの後、GST、ポルトギーゼ、インヂュニアとブームが移っていきます。
若い世代の方にはポルトギーゼ・クロノの方が人気なのかも知れませんが、オジサンはこっちです。
格好良いなぁ。デイトもあるし、どうですか?
アクアタイマー オートマティック IW329001の国内定価は615,600円ですが、今度もかめ吉では新品が413,980円になっています。
アウターベゼルは両回転するけれど、連動するインナーベゼルは逆回転しない新機構が搭載されています。
また9時位置には排水機構が付いています。
どちらのモデルも、そこそこの値段がします。
IWCが好き!と言う方以外にはなかなか手が出せないメーカーですね。
値段を見なければ、やはりクロノグラフでしょうか?
完成されたデザインが本当に素晴らしい。
パイロットクロノのお手本です。
と、言いつつ私はGSTの頃のアクアタイマー推しです。
ブライトリングのクロノグラフとダイバーウォッチ

NAVITIMER 01
今回最後のご紹介は5つ目、ブライトリング。
クロノマット、ナビタイマーで有名なパイロットウォッチ・メーカーとしての印象が強いブライトリングも、1960年代からダイバーズウォッチ・スーパーオーシャンを製造しています。
この辺りの話は今度するとして、やはりパイロットウォッチに分があるかな?
自社製ムーブメントを搭載するナビタイマー01を今回クロノグラフのおすすめに立てます。
43mmとやや大きめのケースに、初代から引き継ぐ横目を採用、
ナビタイマーと言えば「回転計算尺」と言うくらい独特なベゼルがアイコンになっています。
やっぱり格好良いですね。
回転計算尺を使いこなせる方が日本に何人いるか不明ですが、この計器っぽい感じに惹かれます。
クロノグラフ針の「B」マークや、便利デイト表示も良いですね。
そしてスーパーオーシャンからはスーパーオーシャン2をチョイス。
42mmのケースサイズに500m防水、逆回転防止ベゼルとダイバーズウォッチのスペックを確保。
デイト表示があり、黒・青から選べます。
ステンレスブレスレット、ラバーストラップ、カーフストラップから選べます。
ステンレスにくらべ4万円ほど定価の安いラバーとカーフの穴止め式。なんと税込40万円以下とコスパも良いですね。

SUPEROCEAN II 42
では、価格帯。
ナビタイマー01のブレスレットモデル A022B01NPの国内定価は1,080,000円!出た!。
クラブブライトリングに入りたい方はこの価格ですが、並行品でも良いよと言う方はかめ吉さんで新品589,850円になっています。
60万円ですねぇ、一気に現実的になりました。
しかしデイトナに次ぐ高額モデルとなりました。
スーパーオーシャンⅡ42 A182C15PSSもブレスレットモデルです。
国内定価442,800円が、289,850円とこちらはスペックも値段も申し分ありません。
このスーパーオーシャンⅡ42mmは2015年の新作モデル。
なかなか良くないですか?
ブライトリングを購入するときに悩むのは、クラブブライトリングに入りたいかどうかです。
国内での修理メンテナンス費用が全然変わってしまうので、
一生使うぞ!と言う方には割引のない正規価格をオススメすることとなりますが
正規価格は「かなり高い」と言わざるを得ません。
※並行を買うに比べですね、トータルコストは使った年数・OHの回数に左右されます。
44万円のスーパーオーシャンⅡであれば、まだ正規価格で買うのも検討できますが、100万円支払ってナビタイマーを選ぶかと言うと選択肢はロレックス デイトナに向きやすそうです。
ブライトリングの信念やデザイン、こだわりなど愛すべき点をきちんと理解していない方には難しい選択となりそうですね。
因みに、私は以前ナビタイマーを所有していたのでナビタイマー01を推しちゃいます。
まとめ
完全に私の好みで話を進めてまいりましたが・・・いかがでしたでしょうか?
一般的な目で見ますと・・・
①ロレックス・・・クロノグラフの勝ち(プライス的に、資産価値的に)
②オメガ・・・クロノグラフの勝ち(デザイン的に、ヒストリー的に)
③タグホイヤー・・・クロノグラフの勝ち(デザイン的に、メゾン的に)
④IWC・・・クロノグラフの勝ち(デザイン的に、メゾン的に)
⑤ブライトリング・・・クロノグラフの勝ち(デザイン的に、メゾン的に)
と、クロノグラフの圧勝の様ですが・・・ちょっとご注意。
基本的にクロノグラフの方が機械のパーツ数が多くオーバーホール料金も高め。
また壊れるリスクもパーツが多い分高くリスキーです。
計測を主とした腕時計なので、耐久性はダイバーズウォッチに劣ります。
ダイバーズウォッチは極限の環境で使用することを前提としているため丈夫で視認性も高いのが特徴です。
また定価もクロノグラフより安く、長く使えるのでコストパフォーマンスが良いと言えます。
さらに文字盤もゴチャゴチャしていないので、デザインはダイバーズの方が良いと言う方もいますね。
私もそうです。
ZENMAI的には・・・
①ロレックス・・・サブマリーナー・デイト
②オメガ・・・スピードマスター・プロフェッショナル
③タグホイヤー・・・カレラ・クロノグラフ
④IWC・・・悩む
⑤ブライトリング・・・ナビタイマー01
ですね。やっぱりクロノグラフが多いな(笑)
この中で選ぶなら・・・一生これだけってなったら・・・サブマリーナーかスピマスです。
皆さんの答えはどっちだったでしょう?
決まったモデルがあったら教えてください!
ではまた!