【コスパを見極めろ!】ソーラー電波腕時計のお買い得モデルを一挙紹介(アナログ編)
時刻合わせの必要がなく、電池の持ちも格段に良いため、実用性に優れたソーラー電波腕時計。値段もモノによってピンキリですが、実用アイテムなら『コスパ』で選びたい!ということでオススメのお買い得モデルを一挙紹介していきます。
ソーラー電波腕時計のあれこれ
「電波腕時計」についてかんたんに説明すると…
標準電波送信範囲
その国の標準時刻情報を送信している「標準電波(以下、電波)」を受け、正確な時刻へ自動的に修正してくれる機能を持った時計のことを電波時計といいます。
電波を受信するためにはそれなりの電力消費がかかるため、電波受信機能を持った腕時計はボタン電池(一次電池)ではなくソーラー発電を利用した電源(二次電池)を使用することが一般的です。
(※一部には普通のボタン電池を使用する電波腕時計も存在します)
ソーラー電波腕時計の値段のナゾ
そんなソーラー電波腕時計ですが、メーカー、あるいはモデルによって値段にはそれぞれ差があります。
電波を受信して常に正確な時刻を維持するという機能が大前提である以上、値段に関係なくどのモデルも精度に差は出ないはず。では、この価格差は一体何なのか?
腕時計売り場の方に聞いてみたところ、値段によって二次電池(ソーラーパネルで発電した電気を溜めておくバッテリー)の質や、電波を受信するためのアンテナの感度性能に大きな違いはないとのこと。
つまり、ソーラー電波腕時計としての最低限の性能についてはどの価格帯でもほぼ同じと考えてよさそうです。
「値段が高い=良い」とは限らない!
では何で値段が変わってくるかというと、そこに付随する各種機能による、ということだそうです。代表的なものは以下の通り。
・ワールドタイム機能(世界各国の都市の時刻へ切り替え)
・日本以外の各国標準電波を受信する機能
・針位置修正機能(衝撃や磁気の影響などを受けて針位置がずれたことを検知し、自動修正する)
・ケース、ベルト、ガラスに使われる材質や加工技術など etc...
つまり、ソーラー電波腕時計の価格の差はこれら付加価値の質や数によって変わってくるということになります。
逆に言えば、海外へ出かける用事の無い人や、時計の材質にあまりこだわらない人にとっては、安いモデルであってもそれほど不都合はないと言えるわけです。
今回はそういった安くて実用性重視、それでいて質感もそこそこで所有欲も満たしてくれるような「コスパの良い」モデルを個人的基準によるチョイスで紹介していこうと思います。
腕時計を複数所有されている、いわゆる「腕時計好き」な方にはあまり馴染みのない悩みかも知れませんが、これからビジネスシーンや就職活動で腕時計を着けたいけど、何を選べばいいかわからない…というような方の参考になれば幸いです。
なお、この記事で紹介している市場価格は記事を作成した2017年6月現在のもので、あくまで参考です。
ソーラー電波腕時計:お手ごろ編(10,000円~15,000円)
シチズン レグノ RS25-0344H
RS25-0344H
【特徴】
・市場価格:約14.000円前後
・10気圧防水
・シンプルな文字盤
・ケース直径38mm
・無垢ブレスレット採用
以前シチズン・レグノを紹介した記事でもオススメの一つとして紹介させて頂きましたが、まず1万円代で最も推したいのはこの『RS25-0344H』。
ガラスは普通のミネラルガラスで傷の付きやすさが少し心配ではあるものの、ベルトはこの価格帯としては珍しくしっかりしたもの(無垢ブレスレット)を採用しているため、質感・つけ心地は上々。
防水性能が10気圧と、このサイズと価格にしてはそれなりに高いのも嬉しいポイントです。
ブランド戦略の都合か、ロゴマークが表に出されていませんがムーブメントにはシチズン自慢の「エコドライブ」を採用しているため、電波腕時計としての基本機能に関しては問題なさそうです。
文字盤もスタンダードなデザインでビジネス・就活向き、ケースサイズ38mmで日本人の標準体型にも相性良好です。普段付けないけど仕事で腕時計が必要になった!でも何を買ったらいいかわからない!という局面になった場合、これを選んでおけばたぶん間違いない…と思います。
もちろん腕時計好きな方にも、この値段でのこの纏まりの良さは一度手に取ってもらいたいおすすめアイテムです。
セイコー アルバ AEFY502
【特徴】
・市場価格:約13.000円前後
・10気圧防水
・ねじロック式りゅうず
・電波時計らしくないすっきりしたスタイル
・ケース直径38mm
今年(2017年)3月に発売されたばかりのニューモデル。
こちらも先日投稿させて頂いたアルバの記事で紹介しましたが、こちらの売りは上記アルバよりもさらにすっきりしたフェイス。
シュッとしたペンシル針にすっきりした文字盤、チャプターリング周りに書かれた電波受信時の各目盛りも必要最低限に抑えられていて、操作用のボタンが飛び出ていることを除けば電波時計であることをあまり感じさせないスタイルになっています。
ムーブメントに使用されている『7B24』は本家セイコーのスピリットシリーズ等にも使われているもので、実績は充分。
さらに上記レグノにはない針位置自動修正機能に加え、りゅうずがネジロック式になっているなど、機能面でも優れています。
気になるポイントとしては、標準で装着されているステンレスブレスレットが安価な板バネ式でやや頼りないということ。
同モデルの仕様違いで革バンドモデルのものも存在するため、気になる方はそちらを選択するか、自身でバンド交換してみるのも良いと思います。
ソーラー電波腕時計:ちょっとイイもの編(15,000円~20,000円)
カシオ リニエージ LIW-M610D-2AJF
LIW-M610D-2AJF
【特徴】
・市場価格:約18.000円前後
・5気圧防水
・りゅうず無し
・クロノグラフ、アラーム、ワールドタイム機能搭載
・マルチバンド6(日本、中国、アメリカ、イギリス、ドイツ計5ヵ国の電波に対応)
・ケース直径42mm
・無垢ブレスレット採用
カシオのソーラー電波腕時計といえば「G-SHOCK」が定番ですが、ビジネスシーンでも付けられるようなアナログで比較的安いモデルならリニエージがおすすめ。
リニエージよりも更に安価な「ウェーブセプター」というシリーズも存在しますが、こちらはケースの一部に樹脂素材が使われているなど、質感の面で(個人的に)今回のテーマからは外れるかな、ということで割愛させて頂きました。
そちらはそちらで良いものなので、またいずれ…
このリニエージはクロノグラフとアラーム機能を搭載し、更に海外各国の電波にも対応するという多機能モデル。さすがG-SHOCKのカシオ…というべきか、スポーツ的なデザインが男心をくすぐる感じです。
ケースにりゅうずが配置されていないのも特徴的ですが、自動で時刻補正をしてくれる電波時計においてりゅうず操作を行う機会はほとんど無く、むしろ外部から水分の侵入する経路が無くなるぶん有効とも言えます。
ただ、本体そのものの防水性能は上記二つのモデルよりも多少弱い5気圧に留まっており、日常使用の面では少し不安な部分も。とはいえ多少の水仕事(皿洗いなど)くらいは平気なので、お風呂やシャワー時には外す、など気を付けていればこれでも充分だと思います。
カシオ リニエージ LIW-130TDJ-1AJF
LIW-130TDJ-1AJF
【特徴】
・市場価格:約18.000円前後
・5気圧防水
・りゅうず無し
・チタンモデル(非常に軽量:74g)
・ケース直径38mm
・無垢ブレスレット採用
こちらもリニエージですが、ケース、ブレスレット素材にチタンを使用しているためとても軽量。
またチタンはステンレスよりも耐錆性に優れており、金属アレルギーも起こりにくいと言われているため、心配な方には安心です。
気になるところといえば、ケースやベルトに使われているチタンは表面に耐傷加工コーティングの類が施されていないためステンレスよりも傷がやや付きやすいという点。
使用する状況によっては気を付けた方がいいかも知れません。
チタンを使用したソーラー電波モデルでありながら、小売りの値段としては20,000円を切るというのはかなり格安感があります。「とりあえず一本欲しい」となった場合の候補にもなりやすいかも?
ソーラー電波腕時計:やや奮発編(20,000円~)
AGAY010
【特徴】
・市場価格:約23.000円前後
・10気圧防水
・若者向けのカッコいいデザイン
・ケース直径38mm
こちらもまた以前紹介した「ワイアード」のソーラー電波モデル。ワイアードでは珍しい電波受信に対応したモデルです。
よ~く見ると、上記で紹介しているアルバのソーラー電波モデルとケースの形状がよく似ています。どちらもセイコーのサブブランドなので、同じケースを使っているのかも知れません。
ブレスレットは板バネ式ではなくセミソリッド式(金属板を折り曲げたコマを使用)になっており、無垢ブレスレット式とまではいかないものの、見栄えはよくなっています。
それでもアルバのソーラー電波と比べると10,000円近い値段の差が気になるところですが、ワイアードらしい鮮やかなブルーの文字盤はソーラー電波ではなかなか見かけることがないため、実用性の中にシャレっ気も求める方には結構イイのではないでしょうか?
LIW-T100TD-1AJF
【特徴】
・市場価格:約25.000円前後
・10気圧防水
・りゅうず無し
・タフムーブメント(衝撃に強い)
・マルチバンド6(日本、北米、ヨーロッパ、中国の電波に対応)
・ワールドタイム機能
・チタンモデル
・ケース直径40mm
・無垢ブレスレット採用
またしてもリニエージですが、上記で紹介したものの集大成のような高機能モデル。
マルチバンド6に関しては海外へ行く機会のない人にはもてあます機能ですが、G-SHOCKで培った耐衝撃性能を反映した「タフムーブメント」や、10気圧防水の安心感、チタン製の軽快さ、どれをとっても高水準。
上記のLIW-130TDJ-1AJFと同様、チタン表面に耐傷コーティングがされていないため傷の付きやすさは否めませんが、トータルで見た場合の実用性の高さはかなりのものだと思われます。
最後に
ソーラー電波腕時計
比較的手を出しやすいと思われる3万円未満の良コスパモデルを紹介してみました。
あくまで独断で選んだものではありますが、いずれも安心の国産モデルということもあり、はじめて腕時計を買うという方にとっても敷居は低いのではないかと思います。
単純に時間を確認するだけならスマートホンでも充分ですが、何だかんだでスマホを取り出せない状況というのは(特に社会人の場合は)意外と少なくないもので、実際腕時計をつけてみると案外便利、と感じることも。
いち腕時計ファンとして、手間のかからないソーラー電波腕時計が腕時計というものに興味を持って頂く入口になればいいな…と思います。