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【解体新書】ロレックス デイトナ 116500LN 黒 Mark.1ダイアル研究論<時計怪獣 WatchMonster 2016/10 掲載記事>

2016/10/27



ホンモノのディープな知識をお伝えする解体新書シリーズ第二弾。今回は2016年バーゼルフェアにて登場したロレックス新型デイトナ 116500LNの黒ダイアルについて考察してまいります。ロレックス新型デイトナのMark.1ダイアルはビック○○○で○○無し表記だった事が判明しました。


ロレックス デイトナ 116500LN 初期ロットを考察

 (71779)

解体新書シリーズ2つ目のお題はロレックス新型デイトナ116500LN初期型ダイアルのまとめについてでございます。

まずロレックスの腕時計のレアモデルの法則において大事なのが、

「最初と最後」


でございます。

要は生産開始モデルと生産終了モデルが最もプレミアが付きやすいのでございます。

ですので私は今回の新型デイトナ116500LNについては出たばかりの目新しさについてではなく、日本ロレックスにおいて5月に販売された初期ロットモデルのダイアルについて書いて参りたいと思います。
ちなみに黒ダイアルについてお話するのは、腕時計業界において最終的に勝ち残る色は「黒」だからでございます。白文字盤に関してはまた今度の機会にでも。

ロレックス デイトナ 116500LNと116520を比較してみよう

116500LNと116520

116500LNと116520

さてそれではポイントを絞って見てみましょう。

上記の写真の詳細ですが、



・2016年5月国内正規販売の116500LN 初期ロット

・116520 ランダム品番 2015年国内正規販売品



となります。比較としては申し分無い個体ですね。

116520を2015年の個体に選んだのは、バーゼル発表後の116520を選んでしまうと、万が一無いと思いますが116500LNのダイアルが116520に使われて同一ダイアルになる事を懸念してでございます。


さてどちらもほぼ同一に見えるダイアルですが、キラキラしているとかツヤツヤしているという主観的な物差しでは無く、客観的に明らかに差別化ができている3種類のポイントについて書いてまいります。

そのポイントとしては、


・新型デイトナはビックスイス表記

・新型デイトナはヒゲなしデイトナ表記

・新型デイトナは2目盛り表記



この3つについて解説していこうと思います。

あくまでどのタイミングでダイアルが変化していくかはわかりませんが、現状出回っている新型デイトナ 116500LNについてはほぼほぼこの3つの特徴を持っていると言えます。

近年で言えばシードゥエラーディープシー、サブマリーナ、エクスプローラーIなんかは2〜3年のスパンでダイアルに何らかのマイナーチェンジが加わる事が多い印象でございますので、

「デイトナのMark.1ダイアルは何年続くかな?」

という様な純粋な好奇心で記事を楽しんで頂ければと思います。

しかしながらプレミアロレックスを所有するオーナー様達に共通して言えることは、このあたりの知識を他のお客様よりいち早く手に入れて収集を実行するしたたかさをお持ちでございます。
是非我こそはデイトナフリークという方はご一読ください。

ロレックス 新型デイトナ 116500LNはビックスイス表記

上が116500LN、下が116520

上が116500LN、下が116520

まずはビッグスイス表記から見てまいります。

新型デイトナ116500LNの文字盤の最大の特徴と言えば、

「超巨大なビッグスイス表記」

と言えると思います。

上の画像は新型デイトナ116500LNと旧型デイトナ116520を並べて撮影したものです。
等倍は同じでございます。

比べてみてみると言うまでもなく上側の画像の「SWISS MADE」表記が巨大であることが伝わると思います。

わかりやすくアンダーラインを引いてみましょう。
長く大きく書かれたSWISSMADE

長く大きく書かれたSWISSMADE

上の図の116500LNのSWISS MADE表記は時計の目盛りで言うと

・27.4秒目盛りから32.6秒目盛りまでの長さ


下の図の116520のSWISSMADE表記は


・27.8秒目盛りから32.2秒目盛りまでの長さ


ですので客観的事実で申し上げますと、新型デイトナ116500LNの文字盤は従来のデイトナよりも

「SWISS MADE表記が0.8目盛り分長いビッグスイス表記である」

と言える訳です。
こちらが0.8目盛り分でございます。

こちらが0.8目盛り分でございます。

こちらが0.8目盛りを表した画像でございます。

0.8目盛りという言い方ですとそこまで大きさに差がないのでは?

と思ってしまいがちですが、腕時計の文字盤のデザインとはミクロ単位の計算の世界でございます。その中において大きさにして1mm(ミリメートル)程の違いが生まれると言うことは、

「明らかに巨大化させるつもりでデザインされている」としか考えられません。

ですので新型デイトナ116500LNのSWISSMADE表記は意図的に大きくデザインされていると見て間違いないと思います。

これがビッグスイス表記たる根拠となります。

ロレックス 新型デイトナ 116500LNはヒゲなしDAYTONA表記

赤く書かれたDAYTONA表記

赤く書かれたDAYTONA表記

それでは2つめのポイントを見てまいりましょう。


続いては新型デイトナ116500LNはヒゲなしデイトナ表記であるという事です。

6時位置の秒針の上の描かれた赤い「DAYOTNA」表記はデイトナのアイデンティティーでありデザインとしても全体を引き締めるアクセントの役割を担っております。

しかしながらこちらのデイトナ表記にも明らかな違いが見受けられるというのですからやはりロレックスとは面白いメーカーでございます。

同じ文字盤を使えばコストがかからないにも関わらず微妙な違いを混ぜております。この辺りが数十年に渡りロレックスが愛される理由とも取れるわけでございます。

細部にまでこだわるメーカーなのでございます。例え肉眼で見えない部分にもこだわっているのだからそれは男性を虜にしてしまう訳です。

ここからは微細な世界ですのでマクロレンズを使った接写写真で見てまいります。
上が116500LN、下が116520

上が116500LN、下が116520

どうでしょうか?

普段は見ることの出来ないミクロな世界でございます。

上の図が新型デイトナ116500LN、下の図が旧型デイトナ116520となります。

ここまで大きな写真になると書体の違いがわかるのではないでしょうか?


・上の116500LNの「DAYTONA」表記がヒゲなし表記


・下の116520の「DAYTONA」表記がヒゲあり表記


でございます。ピンと来ない方の為にもさらに解説して参ります。
デイトナのDに注目すると分かり易いです。

デイトナのDに注目すると分かり易いです。

はい。それでは画像を見ながら「D」の表記に注目してまいります。

まず上の116500LNの「D」表記について見てまいります。

鋭角な部分は無くのっぺりとしたゴシック体表記であると言えます。


それに対して下の116520の「D」の表記を見ていくと角ばった明朝体の様な印象を受けます。最大の特徴は書道でいうところの「ハネ」と呼ばれる様な文字の端っこが尖っている書き方になっております。

116520の書体ははシードゥエラーディープシー116660の「DEEPSEA」表記にも用いられているヒゲ書体と呼ばれるものです。

それに対して新型デイトナ116500LNは「ヒゲ(ハネ)」を全て撤廃したゴシック書体(ヒゲなし書体)になっております。


この事実から新型デイトナ116500LNは「ヒゲなし書体」であると言えるわけでございます。

ロレックス 新型デイトナ 116500LNは2目盛り表記

新型デイトナ116500LNは2目盛り表記

新型デイトナ116500LNは2目盛り表記

それでは3つ目のポイントに入ります。

新型デイトナ116500LNは2目盛り表記でございます。

これも旧型の116520と比較すると明らかに違う部分であり、この目盛りの部分は年代ごとに増えたり減ったりしますので、

「ロレックスが何かの目印に使っているのかも...」なんて噂があるぐらいでございます。


ちなみにどの部分の目盛りが2目盛りなのか画像で解説して参ります。
25分と30分の間の秒数目盛りの数を見てみましょう。

25分と30分の間の秒数目盛りの数を見てみましょう。

上の画像が新型デイトナ116500LN、下の画像が旧型デイトナ116520でございます。


こちらは25分から30分の間の分目盛りの写真ですが、ランダム品番の116520には26分の部分のみ長い目盛りになっております。しかし新型デイトナ116500LNは、



「26、27分と2目盛り分長くなっております。」


これが先程から申し上げている2目盛り表記でございます。


デイトナの25分から30分の間の目盛りは年代ごとにその数を変えていく非常に面白いポイントの一つでございます。

旧型のデイトナにもこの目盛りが1つのものと2つのものが混在しております。しかしながらランダム品番最終付近の116520は見る限り殆どが26分のみが長い1目盛りデイトナになっております。

ちなみに2000〜2010年代のデイトナ116520にはこの1目盛り文字盤と、2目盛り文字盤を両方作っている年もあります。ここは非常に面白いデイトナのマイナーチェンジポイントなのです。


しかし今回の2016年付近のデイトナに関して言えば旧型デイトナ116520のランダム品番最終付近の文字盤と、新型デイトナ116500LNのMark.1ダイアルは分目盛りの数でも明らかに差異化を計っているといえます。


この仕様は明らかに「わざとロレックスがやっている」事だと見て間違いないです。


腕時計とは本来時間を図る道具でございます。目盛りとはその機能における最重要項目の一つであります。その部分が意味も無く減ったり増えたりすることは考えづらいです。


「明らかに差異化の為の目印」と推測できます。

ロレックス 新型デイトナ116500LN Mark.1ダイアルまとめ

新型デイトナ116500LN Mark.1ダイアルポイント

新型デイトナ116500LN Mark.1ダイアルポイント

今日も長い文章にお付き合い頂きありがとうございました。

最後に新型デイトナ116500LN Mark.1ダイアルポイントを箇条書きにして参ります。


・従来より巨大なSWISSMADE ビッグスイス表記である


・赤いDAYTONAの文字の書体がゴシック体である ヒゲなしデイトナ表記である


・25分〜30分の間の分目盛りが2本長い 2目盛り表記である


以上3点が客観的に見てわかる新型デイトナ116500LNのMark.1ダイアルポイントでございます。


最後にデイトナの12時位置の表記の写真も掲載させていただきます。
これからの変化は皆さんの目で確かめてください。

これからの変化は皆さんの目で確かめてください。

上記の写真の書体や行数、記載事項が変更になるか、今日紹介させて頂いた3つのポイントが変更になればそれは、

「Mark.2ダイアルの登場」

という事でございます。ここから先はどうなるのか誰にもわかりません。ですから今日ここまでお付き合い頂けたデイトナエリートユーザーの方々には是非ご自身でデイトナMark.2ダイアルを見つけてみて下さい。

今日ご紹介したポイントを押さえておけば自然とその変化に気づいて頂けるのではないかと思います。


それでは本日も解体新書をお読み頂きありがとうございました。


また次回もディープな世界でお会いしましょう。失礼いたします。

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