2000年 自社ムーヴメント搭載のロレックスデイトナの新型が登場!
1963年ロレックスが発表したデイトナ誕生から37年後。
ロレックスがデイトナのために完全自社製造の自動巻きクロノグラフムーヴメント(Cal.4130)を開発し、その機械を搭載したデイトナが2000年に発表されました。
ロレックス デイトナ プロフィール(ステンレスタイプ)
モデル名:コスモグラフ デイトナ
型番:Ref.116520
ケース素材:ステンレス
ケース径:40mm
防水性:100M
キャリバー:Cal.4130
パワーリザーブ:72時間
生産時期: 2000年~2016年
via market.watch-monster.com
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デイトナ旧型番16520からデイトナ新型番116520への主な変更点
① ムーヴメントの変更(Cal.4030→Cal.4130へ)
② パワーリザーブが54時間から72時間へアップ。
③ ハック機能の追加。
④ フラッシュフィットが一体型になる。
⑤ インダイアルの秒針が9時位置から6時位置へ移動。
⑥ インダイアルの色がホワイトからシルバーへ(黒)
インダイアルの色がブラックからシルバーへ(白)
⑦ サファイアガラスの6時側に透かしが入る。
こちらは、Ref.16520デイトナのムーヴメントCal.4030です。
ゼニス社の名機「エル・プリメロ」をベースに、ロレックスが独自に改良を加えたムーヴメントです。
こっちがロレックス完全自社生産のクロノグラフムーブメントCal.4130です。
クロノグラフ機構の部品数を約60%も減らし、アフターサービス時のメンテナンスも容易になっているらしいです。実用機能面としては、
・パワーリザーブが52時間から72時間と大幅に増加
・秒針を止めるハック機能
が搭載されました。
フラッシュフィット一体型ではない方。旧型Ref.16520のタイプ。
フラッシュフィット一体型の方。
※Ref.16520でもA番(1999年頃)、P番(2000年頃で最終品番)のモデルはフラッシュフィットが一体型のタイプになります。
旧と書いてある方がRef.16520で、「9時側」に秒針の付いたインダイアルがあります。新と書いてある方がRef.116520、「6時側」に秒針の付いたインダイアルになります。
左がRef.16520でインダイアルが「白」。
右がRef.116520でインダイアルが「シルバー」。
こちらは、2000年デイトナに採用された「王冠透かしマーク」です。MADEのAとDの上にうっすら映ってるやつです。かなり小さいので、肉眼だと見えにくいですが光の当て方で見える可能性はあります。ただ、ルーペで見た方が手っ取り早いです。
ちなみに「透かし」の初採用は、1999年のヨットマスターロレジウムらしいです。
Ref.116520のマイナーチェンジ
先までは旧型から新型への変更点でした。
ここからは同じデイトナRef.116520でも年代で微妙にマイナーチェンジをしているので、
そちらをご紹介します。
※ロレックスはこのマイナーチェンジを特に公表していない為、型番に変更はありません。
ベゼルのタキメーターが刻印からプリントへ変更
長短針の太さの変更
初期のデイトナRef.116520(Y番2003年頃) 黒文字盤。
ベゼルのタキメーターは、彫って黒いスミを入れています。
■針は細い仕様です。
こちらは2010年以降のデイトナRef.116520 黒文字盤。明らかに彫っている感じが初期に比べてなくなってます。
ただ、プリントと言ってもパッと想像できるようなチープさはありませんのでご心配なく。
※黒文字盤で載せましたが、もちろんど白文字盤も同じ彫からプリントへ変更されています。
針に関しては、太くなっています。上の画像と比較すると、明らかに夜光が太くなっているのがお分かりになると思います。
※確認した限りだと、F番(2003年~2004年頃)だとまだ針は細かったので、D番(2005年頃)から変更したもようです。ただ、個人的なチェックなので、正確には多少前後する可能性があります。
6時側のメモリ27秒と33秒位置の目盛が長い
P番(2000年頃)~D番(2005年頃)と、
G番、ランダム番(2010年以降)に製造されたものは上記のように長いらしいです。
Z番(2006年頃)~V番(2009年頃)に製造されたものは短いものが多いらしいです。
バックルの形状変更
via market.watch-monster.com
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ご覧の通り、結構分かりやすく変わりました。
上が旧バックルで、下が新バックルになります。
新バックルはロレックスの文字も入り、がっちりとした印象です。
インダイアルの変更
ギラつきが明らかに違います。
旧の方が少し黄色みがかったマットシルバーで、
新の方は鏡面シルバーになってます。
夜光変更
旧ルミノバ夜光は緑に光ります。
変更後のクロマライト夜光は青白く光るのが特徴です。
GMTマスターⅡやサブマリーナなど新型には、
最初からこのクロマライト夜光でした。
デイトナはおよそ2014年後半頃からこのクロマライト夜光が確認されています。
マイナーチェンジを経て、新型へ
via market.watch-monster.com
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これはこれでかっこいいです。
ダントツで目につく変更点はやはりベゼル。
この新型がどう評価されるのか、とても楽しみですね。
旧型デイトナ116520と新型デイトナ116500LNの大きな違いはベゼルしかありません。しかしこのベゼルの変更はかなり大きな変更点といってよいでしょう。
ステンレスからセラミックになり傷がつきにくくなりました。そして色がシルバーから黒へと変化。
これを改良と捉えるか改悪と捉え得るかはロレックスデイトナを愛する人は分かれると思います。傷がつくことが味だと考える方や、いや傷がないことにこしたことがないという意見があり様々です。
だからロレックスデイトナという時計は面白いのですよね。
まとめ
発表から16年目。
遂に廃盤を向かえたデイトナRef.116520。
こんなに少しずつマイナーチェンジをしていたとは改めて驚きです。
しかもしれっと。この微妙な変化がマニア心をくすぐるのでしょうね。
廃盤になった今、どのタイプがプレミア付いて今後取引されるか非常に興味あります。
年数でいうとやはり、クロマライト夜光ですかね。
2014年後半からなので、製造は2年ないです。
10年後、この答え合わせができたらと思います。
2017年4月現在