はじめに
ロレックスといえば時計好きの方なら知らない人はいないくらい人気、知名度ともにトップクラスのブランドです。
その人気の高さゆえ、まれにコピー品といわれる偽物が出回っている事があります。
そこで真贋をある程度見極める目安となるのが、ひとつひとつの個体に管理されているレファレンスナンバーやシリアルナンバー、ギャランティーなどの番号です。
各ナンバーは特定の法則によって分けられている事が判明しているので、そのナンバーから様々な情報を読み取る事ができます。
そこで今回は"ナンバー"にスポットを当て、その見方をご紹介していきたいと思います。
レファレンスナンバーの読み方
現行のレファレンスは基本的に"6桁の数字+アルファベット"で構成されており、素材の違いやベゼル、装飾などの種類を読み解く事ができます。

デイデイト Ref.118238A
現行デイデイトのレファレンス"118238A"ですが、これを①②③④に分けると、①1182 ②3 ③8 ④A となります。
①時計の種類(モデル) ②ベゼルの種類 ③ケース素材 ④装飾の種類に分けられます。
① 時計の種類(モデル名)一覧
1165×× ⇨ デイトナ
2142×× ⇨ エクスプローラーⅠ
2165×× ⇨ エクスプローラーⅡ
1166×× ⇨ サブマリーナ デイト、ディープシー、シードゥエラー4000、ヨットマスター、ヨットマスターⅡ
1164×× ⇨ ミルガウス
1167×× ⇨ GMTマスターⅡ
1162×× ⇨ デイトジャスト
1263×× ⇨ デイトジャストⅡ
1182××、1181×× ⇨ デイデイト
2282×× ⇨ デイデイトⅡ
1160××、1142×× ⇨ オイスターパーペチュアル
1152×× ⇨ オイスターパーペチュアルデイト
② ベゼルの種類
0 ⇨ スムースベゼル、(プルーンベゼル)
3 ⇨ フルーテッドベゼル
4 ⇨ ダイヤモンドベゼル
5 ⇨ バケットベゼル
6 ⇨ 回転ベゼル
③ ケース素材
0 ⇨ ステンレス
1 ⇨ ステンレス×エバーローズゴールド
2 ⇨ ロレジウム
3 ⇨ イエローゴールド×ステンレス
4 ⇨ ホワイトゴールド×ステンレス
5 ⇨ エバーローズゴールド無垢
6 ⇨ プラチナ無垢
8 ⇨ イエローゴールド無垢
9 ⇨ ホワイトゴールド無垢
④ 装飾の種類
A ⇨ 8Pダイヤ×2Pバケットダイヤインデックス
G ⇨ 10Pダイヤインデックス
NG ⇨ シェル文字盤+ダイヤインデックス
NR ⇨ シェル文字盤+ローマインデックス
GV ⇨ グリーンサファイアクリスタル
LN ⇨ ブラックベゼル
LV ⇨ グリーンベゼル
BLNR ⇨ ブラック×ブルーベゼル
BLRO ⇨ ブラック×レッドベゼル
SARU ⇨ サファイア×ルビーベゼル
レファレンスナンバーにはこのように規則性があり、一度覚えてしまえば応用もきくので非常に便利です。
画像のレファレンスナンバーは何でしょう?
まず時計の種類はデイトジャストなので『1162』ですね。続いてベゼルはフルーテッドベゼルなので『3』。ケース素材はホワイトゴールド(ベゼル部分)とステンレスのコンビなので『4』。さらに10Pダイヤの装飾がついているので末尾は『G』となります。
それぞれの数字、アルファベットをつなげると『116234G』となるのでこれが画像のモデルのレファレンスとなります。これでバッチリですね。
シリアルナンバーの読み方
続いてはシリアルナンバーの読み方です。ロレックスでは一つ一つの個体に特定のシリアルナンバーが刻印されています。
そのナンバーを見ればおおよその製造年数がわかります。しかし、2009年以降は数字とアルファベットがランダムに組み合わさった数字となったため、そこから製造年をたどるのは難しくなりました。
また、シリアルナンバーの刻印は2006年まではケースの6時側、ブレスレットを外さないと見えない位置に刻印がされていましたが、2006年(Zシリアル)途中から文字盤のインナーリングへと刻印の位置が変わったのでブレスレットを外さなくても製造番号を確認する事ができるようになりました。
シリアルナンバー一覧
1990年 ⇨ L999999〜、E000001〜
1991年 ⇨ X000001〜、N000001〜
1992年 ⇨ C000001〜
1993年 ⇨ S000001〜
1994、95年 ⇨ W000001〜
1996年 ⇨ T000001〜
1997年 ⇨ U000001〜
1998、99年 ⇨ A000001〜
2000年 ⇨ P000001〜
2001、02年 ⇨ K000001〜
2003年 ⇨ Y000001〜
2004年 ⇨ F000001〜
2005年 ⇨ D000001〜
2006年 ⇨ Z000001〜
2007年 ⇨ M000001〜
2008年 ⇨ V000001〜
2009、10年 ⇨ G000001〜
2010年〜 ⇨ ランダムシリアル
ギャランティーの読み方
2015年7月1日以降、ロレックスの時計は正規店で販売後5年間のメーカー保証がついています。ギャランティーにはモデルのレファレンスナンバー、シリアルナンバー、販売店や日付が記載されており、価格にも影響を及ぼす非常に大事な付属品です。
2014年の後半頃から新デザインのギャランティーが流通し始めた。さっそくギャランティーの読み方を見ていきましょう。
表面にはシリアルナンバーとレファレンスナンバー(型番)が刻印されています。
裏面は上から『販売店名(ショップ名』、『名前』、『購入日』が記載されています。右上の3桁の数字が国番号となります。ちなみに日本は番号は『410』。正規店で購入した際は『410』の数字が記載されます。
海外正規店(並行ショップ)で購入した場合、国によっては名前が記載されない場合がありますが、国内正規購入の場合は必ず名前の記載がされるようになっています。
その為、国内の中古ショップで販売されているもので正規品の品物に関してはすでにギャランティーの名前が消されて販売されているものも多いです。
ただご安心ください。名前が消されていてもメーカー保証は受けられます。販売店、購入日が消されていると保証は受けられませんが、名前は消されていても保証は受けられます。
最後に
今回はロレックスを購入する上でおさえておきたい基本知識をご紹介しました。型番にも法則があり、シリアルにも年代があり、ギャランティーカードにも読み方があります。
人気ブランドゆえ、コピー品の出回りも多いので、そういった偽造防止の為に様々な試行錯誤がなされてきたのだと思います。