1955年に発表された" オイスターパーペチュアル GMT マスター"。当時最も有名なアメリカの大陸間航空会社であった"パン・アメリカン航空"の公式時計として採用されたモデルです。
時針と連動して動く GMT針(副時針)を備え、両回転する24時間表示のベゼルによって時差のあるもう一つの地域の時刻を表示する便利な機能です。
1955年に発表された初代モデルのベゼルカラーは昼間を表すレッドと夜間を表すブルーが採用されました。現在のスチールモデルではこの青赤ベゼルの他に、黒青、黒単色の3種類のバリエーションがラインナップされています。
そこで今回は復活を遂げたスチールペプシRef.126710BLROのディテールを徹底分析してまいりたいと思います。
【モデル名】 GMTマスターⅡ
【型番】126710BLRO
【機械】自動巻き Cal.3285
【素材】ステンレス
【カラー】ブラック
【ケースサイズ】40mm
【防水性】100m
【国内定価】954,000円(税込)
【備考】2018年発表
新作の GMTマスターⅡには新型キャリバー3200系に GMT機能を搭載したCal.3235が採用されています。独自開発のクロナジー脱進機により、パワーリザーブが70時間にアップするなど、大幅にスペックが向上しました。
他の現行 GMTマスターⅡ 116710LNと116710BLNRはCal.3186のままとなっているので、今後は新しいムーブメントが搭載されていくものと思われます。もしくはそのまま廃盤になる可能性もありますね。
新型 GMTマスターⅡは新たなコンシールドアタッチメントによって、ジュビリーブレスレットとケースの接続部分につなぎ目がなくなり一体化されています。
一体化された事により、堅牢性はもちろんのこと、美観がさらに高まりました。
アルミベゼルとは違い、高い技術を必要とするツートーン仕様のセラミックベゼル。初めてセラミックベゼルが採用されたのは2005年発表の GMTマスターⅡの金無垢モデルでしたが、ベゼルカラーは黒の単色のみでした。
当時、セラミック素材を2色同時に表現するのは技術的に難しかったようで開発に時間がかかり、遅れて2トーンのセラミックベゼルが登場したとされています。
1960年代に発表されたRef.1675からスポーツモデルで唯一ジュビリーブレスが採用された GMTマスター。
さらに、デイトジャストのジュビリーブレスとは仕様が異なり、 GMTマスターⅡ用として専用設計されたものとなっています。
重厚感あるバックルと、ジュビリーブレスの相性もいいですね。ジュビリーブレスはコマの動きもが細かく、手首のカーブに馴染んでフィット感も高く着けやすくなっています。
文字盤6時位置のSWISS MADEの間に、新しく"クラウンマーク"が施されています。新キャリバーを搭載したモデルにはこのクラウンマークが入っており、 GMTマスターだけでなく、今年発表された新型ディープシーなどにも入っています。
これにより、王冠透かしはなくなったのかと思いきやしっかり入っていました。
海外サイト"クロノ24"で検索した結果、107件ヒットしましたが、全て200万円オーバーでした。予想通りプレミア価格で取引されていますね。
230万円代〜250万円代で出品されているものが多かったです。定価の倍以上の値をつけています。
国内並行ショップでもちらほら見かけますが、220万円〜230万円前後で出ています。発表から半年近くが経過しますが、まだほとんど日本では出回っていないため、しばらくプレミア価格で取引される事でしょう。
正規店で手に入れられるならすぐにでも欲しいモデルですね。
今年はSSペプシベゼルとロレゾール(コンビモデル)、金無垢のら3種類が新たに発表されましたが、やはりSSモデルが一番注目を集めているモデルですね。
デザイン、機能ともに大幅に進化した新型 GMTマスターⅡは今後、デイトナに匹敵するくらいの人気が出るかもしれませんね。