トリチウムってなに?
こんにちは。
今日はここ数年で人気が急上昇した「白文字盤」と「トリチウム」にスポットをあてたいと思います。
まずは、トリチウムのことからおさらい。
トリチウムとは現在ロレックスに使用されている「ルミノバ」や「クロマライト」とは違い「自発光塗料」となります。
1950年代~1990年代まで長きに渡り時計業界で夜光塗料として使われてきました。
自発発光なので蓄光とは違い暗闇でも常時光を放ちます。
蓄光タイプの夜光は数時間で光らなくなってしまうので、普通に考えたらトリチウム夜光の方が使い勝手がよさそうですよね。
では、なぜ1990年代を境にトリチウム夜光は使われなくなったのでしょうか。
それはトリチウムが放射性物質のベータ線を放出する物質だった為です。
正直、腕時計に使用されているトリチウムは極微量。
人体に影響のあるレベルのものではないです。
1990年代後半のロレックスの文字盤にある「SWISS-T<25」の意味は、トリチウムが25マイクロキュリー以下のことを指します。
この線量は時計のガラスを貫通できないほどの弱いものとなります。
人体の影響は全くないと言えます。
尚且つトリチウムは放射性物質なので半減期(約12年)を経過するとヘリウムに変わります。
もちろん物質が変わるので夜光も光らなくなりますが…。
実際、全く危険ではないのですがトリチウムより以前に夜光塗料として使用されていた、強い放射性物質「ラジウム」と混同されて危険なイメージがついてしまったのかもしれませんね。
トリチウム夜光の変色
トリチウム夜光はしばらくすると白色の夜光がクリーム色に変わってきます。
これは半減期を迎えたトリチウムの経年劣化によるものです。
この経年劣化を一般的に「ヤケ」と言い、このヴィンテージ風な夜光が一躍ブームとなっています。
ちなみに、ロレックスにトリチウム夜光が使われていたのは1996年のU番辺りまでとされています。
10年ほど前まではトリチウム夜光のロレックスは数多くありましたが、現在生産終了から20年程経過しめっきり数が少なくなってきました。
数が少なくなると人気になる…ロレックスあるあるですね。笑。
白文字盤が人気となった理由
以前はエクスプローラーⅡにしてもデイトナにしても黒が圧倒的な人気でした。
定価が同じでも中古市場や並行輸入市場では10万円以上の価格差がついていましたね。
それがいつの間にか価格差がほとんどない状況です。
現行デイトナRef.116500LNに関しては登場したときから白の方が人気でした。
現行デイトナに関しては2トーンカラーの白と黒のメリハリが効いている為、人気というのが値段差に繋がっている気がしますが旧型の白文字盤人気はなぜでしょうか。
それは前項で説明したトリチウムと同じく、経年劣化のエイジング効果による変色がある可能性がある為と言われています。
例えばこのトケマーに出品されていたデイトナ116520のP番もそうです。
P番~F番頃に存在すると言われているアイボリー文字盤。
これも年数が経過し変色したものと言えます。
白文字盤は黒文字盤に比べ色の変化が顕著に現れるので付加価値がつきやすいのです。
おわりに
トリチウムと白文字盤が人気の理由、なんとなくわかっていただけたでしょうか。
結局、希少なモデルは人気が出てきたってことですかね。
ロレックスファンの人は「人と違う珍しいモデルが欲しい!」と言う方が多いので、そのニーズに白文字盤×トリチウムがマッチしたのかもしれません。笑。
今後は中古市場に球数がどんどん少なくなっていくことが予想されます。
お探しの方はお早めに購入した方がいいかもしれません。
それではまた、次回の記事で!
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