アンバサダーはベッカム
僕はこれまでチューダー (チュードル)に対してネガティブなイメージを持っていました。20年ほど前に初めてロレックスの購入を検討した時に知ったチューダー はチュードルでした。
当時の雑誌に載っているフレーズはロレックスのディフュージョンブランドという聞き慣れないフレーズ。ただわかったことはロレックスの廉価版または弟ブランドということです。
当時のロレックスよりも約10万ほど安く、30万から40万位が相場だったロレックスよりお求めやすさが感じました。
しかし2019年5月末、公式HPを見るとアンバサダーはあのベッカムです。
そしてレディーガガとセレブ達が並んでいます。もうディフュージョンブランドと呼ぶのに少し抵抗がある、ブランドへ成長しているのです。
チューダー の歴史を検証する
とりあえずチューダー に対するこれまでの偏見をまず捨てて、同社の歴史を調べました。
チューダー は1926年にスイスで設立された時計ブランドです。創業者はロレックスの創業者ハンス・ウィルスドルフですが、当初彼は代理人として設立に参加しています。
それから20年の時を経た1946年に初めて現在の名称
「モントレー チューダー SA」としてブランドがスタートしたのです。
この1946年までの20年間は大戦中であったためのモラトリアムと推測できます。ヨーロッパに平和が訪れ、人々の購買意欲が高まり、腕時計セールスも増加し始めた時期です。
今僕らが時計を愛することができるのも、ノルマンディー上陸作戦が成功したことにあります。ウィルスドルフ氏も平和が訪れ時計づくりを本格的に再開したのでしょう。
2009年からチューダー に変化が?
さて、しばらくチューダー はロレックスの弟分としての役割を担っていたのです。
しかし2009年に就任したフィリップ・パヴェレリ氏の就任によってブランドのイメージが変化します。
少しずつロレックス色が抜けて、チューダー 色がブランドに塗られて行くのです。
ヘリテージコレクションが同社のラインナップに加えられて、独立したブランドイメージが増していきます。
さらにロレックスと訣別したかのようなコレクションも投入します。
このPELAGOS(ペラゴス)は一見すると青サブのような外観です。
しかし、スペック素材とロレックスとは全く異なるものを使用しています。ベゼルにはロレックスより上質な素材チタニウムを採用して、軽量化を図っています。
チタンの特性は軽量であることと、耐食性に優れた金属です。
さらに驚くべきことがあります。
左利き用のモデルもこのコレクションにはあります。
これはびっくりでした。実用性ではロレックス以上の製品です。
値段は474300円(正規価格、税込)とサブマリーナ のほぼ半値以下になります。
トケマーでは、どうか!
そしてトケマーを覗くと意外に高い!
これは良いかも知れません。
まずチュードルは1970年代アンティークが高値で取引されます。そして上のモデルのようなヘリテージも高いのが特徴です。
正規価格がリーズナブルのため、購入後数年使ってからトケマーで売るのも良いでしょう。
僕は先程紹介したペラゴスが好きです。
ロレックスに固執しない、チューダー かチュードルかはどうでもいい!!
最近の時計雑誌を見ると、チューダー で統一されています。しかし僕のようなミドル世代にはチュードルという呼び方の方が抵抗はありません。
トケマー内の表記がチューダー とチュードル2つあることに僕は好感を覚えました。
皆さんロレックスだけに固執しないで、チューダー も選択してくださいね。