2021/11/11 聖徳太子
ロレックスといえば、エクスプローラーやサブマリーナーなどスポーツモデルと謳われるモデルが大本命だと言われている印象です。
とはいえ、それらのどのモデルよりも早くモデル名(ペットネーム)が文字盤に表記されたのがエアキングです。
そしていまもなお、その歴史が途絶えておらず、最も長い歴史を持つ伝統的なモデルであるといえます。
そのエアキングについてのに経緯と新しく生まれ変わった116900についてご紹介できればと思います。
エアキングはもっともロレックスの中で最も古いペットネームモデルです。
オイスターデイトなど機能名を並べたものと違いペットネームが設けられていました。
1930年代多くのパイロットたちはロレックスのオイスターウォッチを携え、空へ挑んでました。
そのパイロットのマスターピースとしての功績を讃え、エアキングと愛称づけられました。
パイロットウォッチとして活躍したとはいえ、外見はドレスウォッチ。
ただドレスウォッチの見た目でもロレックスの時計は実用性がその頃から高かったことが伺えます。
初めてエアキングとペットネームをつけられたのはRef5500。こちらは40年間販売され続けたロングセラー商品。
ケース径33ミリの小型な時計です。
それからRef14000、次に14000Mと進化していきます。こちらは34ミリケースと少しサイズアップします。
そして2007年から114200。クロノメーター表示が文字盤に入りデザインが大きく変化します。
文字盤デザインがアラビアインデックス、アプライド、コンセントリックなどバリエーションが一気に増えます。
また114210などエンジンターンドベゼル、WGコンビなど素材や文字盤以外のところでも幅のある時計となりました。
しかし、一度、2015年に廃盤になり、16年から116900と新しい形で生まれ変わります。
今までのエアキングはドレスウォッチの立ち位置でしたが、仕様が全く変わり、パイロットウォッチを意識したプロフェッショナルモデルと変化しました。
元々パイロットウォッチとしての原点回帰を思わせるデザインとなり、古くからロレックスがパイロットたちを支えてきたスピリッツが感じられる時計に変化。
エアキングというと2015年までドレスウォッチの立ち位置でしたが、パイロットウォッチの実用時計という素晴らしい功績を想起させる考えが伺えます。
パイロットウォッチの必要機能として、高い視認性と耐磁性です。
ケースサイズは40ミリ前作よりかなり大きくなっておりインデックスも5分刻みのミニッツスケールが配され、視認性が高い仕様に。
イエローの王冠、ロゴ、秒針はグリーンとプロフェッショナルモデルの中でも異質な存在です。
このデザインコンセプトとなったのは、当時ロレックスが支援していたジェットエンジンカー「ブラッドハウンドSSC」と言われています。
こちらは自動車に航空ジェットエンジンを搭載して、地上最速を目指すというものです。
ブラッドハウンドSSCのコクピットをモチーフにエアキングの文字盤が採用されたと言われています。
耐磁性も優れておりミルガウスと同じ3131ムーブメントが搭載されております。
高い耐磁性が必要とされるパイロットウォッチとしての機能も備えられていますね。
まとめ
長いドレスウォッチの一モデルという立ち位置からプロフェッショナルモデルとしての地位を確立したエアキング。
タフなパイロットウォッチを想起させるハイスペックなスポーツロレックスとして鮮烈に生まれ変わりました。
しかしながら、近々廃盤が噂されており、突然生産終了となって完全廃盤になったり、大きなモデルチェンジでデザインが大きく変わるようなことがあれば、現行エアキングの相場は一気に上昇することが予想されます。
ロレックスの古い伝統、愛称を持ちながら、新鋭なデザイン、機能性を持ってエアキング。
今後の動向注目必須のモデルです。