今回はロレックスのデフュージョンブランドのチュードルから、ロレックスには無い「ボーイズ・サイズ」のサブマリーナーと、同じく独自進化したハイドロノートのボーイズサイズを見ていきます。
1980年代後半に誕生したサブマリーナー Ref.79090のミドルサイズにあたる75090は
「TUDOR PRINCE OYSTERDATE SUBMARINER」と言うモデル名です。
1990年代後半にサブマリーナーRef.79190の進化版として誕生した89190は「TUDOR PRINCE DATE HYDRONAUT」と言うモデル名です。85190はそのボーイズサイズになります。
画像だけでは大きさが伝わりづらいですね。
大きいのか、小さいのかわかりません。
ロレックスの古いボックスに採用されていた斜め掛けのマクラ。
こちらB4番なので90年代の頭の方です。
チュードルのサブマリーナーの人気は「ロレックスっぽい」と「フチなしなのに安い」この2点ですね。
ロレックスのフチなしは100万円ちかいものばかり。
チュードルの場合、メンズサイズの79090でも30万円台後半、ボーイズなら20万円台で購入可能です。
※10年前なら15万円くらいで売ってましたけどね。
ハイドロノートは販売当時あまり人気が無かったと思います。
着けている友人もいませんでしたし、街で見ることも皆無でした。
日本にチュードルの正規店が無いことよりも、サブマリーナーじゃなくなったのが1番大きいのではないでしょうか?
2000年直前にチュードルはロレックスと決別するかのようにハイドロノートをリリースし、徐々にですがラインナップを独自路線に変えていきます。
75090と85190です。
この間に1995年発Ref.75190があり、はじめてシルバーカラーのベゼルと、メタルフチのインデックスが採用されます。
キャリバーはETA製2824-2。
36mm、200m防水、サファアイクリスタル。
ジェンツサイズのサブマリーナー(40mm)と比べると、一回り小さいのがわかりますね。
ブレスレットの幅もボーイズは18mmとジェンツ20mmより狭くなっています。
TUDOR PRINCE OYSTERDATE SUBMARINER 75090
では、まずサブマリーナー75090から見ていきましょう。
着けてみると、36mmはなかなかの小振りさん。
数字だけ見れば旧エクスプローラーと同等のサイズですが、回転ベゼルが付くことで逆に小さく感じます。
装着感は悪くないですが、巻きブレスのため「カシャカシャ」音がします。
自分で見た感じは、意外にフィットしているなとニンマリしましたが、
他人の目からは「小さい時計だな」と思われていました。
私は173cmですが似合ってないそうです・・・残念。
※手首周りは16cm
時計単品で見れば、16800のフチなしと同じようにも見え非常に格好良いです。
サイズ感が嫌いじゃない方にはオススメできます。
また女性が着けてもマニッシュで悪くないと思いますよ。
王冠マークのクラウン(竜頭)。
横から見たらロレックスです。
何があったんだ?と思うこのハンズの「錆び」。
水分が入り込んでしまったのかな?
トリチウム夜光。
夜光の塗布もかなり適当(笑)。
チュードル・クォリティ。
ベンツ針。
ハンズもロレックスのを流用しているのでしょう。
このサイズのベゼルディスクはロレックスにはないので独自生産ですね。
ベゼルは両回転式。
巻きブレスレットのナンバーは9315/0。
ギューって巻いてありますね。
エクステンションはかなり簡素ですが、きちんとサブマリーナーしていますね。
ウェットスーツの上からでも巻けるようになります。
さすがプロ仕様。
チュードルも手を抜きません。
オリジナルの型番シールが、まだ生き残っています。
もう20年以上前のモデルですから、しぶとい!
ケースバックのシール脇から「ROLEX」の文字がチラリ。
こんな感じで、真ん中を開いて外します。
素人には手が出ませんね。
TUDOR PRINCE DATE HYDRONAUT 85190
続いて1999-2006年の生産期間じんわり地味に販売されていたハイドロノートのボーイズサイズ Ref.85190です。
あっ・・・ベゼルが回転しちゃってる。
サブマリーナーからハイドロノートになり、ブレスレットがゴージャスな5連になりました。
サテン・ポリッシュ・サテン・ポリッシュ・サテンの並びになり、高級感は増しましたね。
先代の75190も5連ブレス仕様がありましたが、コチラの方が剛性も豪華さも上です。
モデル名の「ハイドロノート」は、アストロノート(宇宙飛行士)的な感じで、海中遊泳士、海底探検家とでも訳しましょうか。シードゥエラーみたいなことですかね?
ベゼルの表示もオシャレになっています。
防水性は変わらず200m。
ケースの厚みはやや増えて11mmほど。
クラウンは盾マークです。
サブマリーナーのベンツ針とはお別れをしたハイドロノートはペンシルハンドと三角ハンドの組合せに、秒針はダイヤモンド針となりました。
ベゼルも回しやすいように突起が5分単位に付けられています。
プリンス(自動巻き) デイト(日付表示付き)の記載があります。
75090はオイスターケースでしたので「オイスター」の表記もありました。
シルバーのサンレイダイヤル。
ハイドロノートにはシルバーダイヤル以外に「ブラック」「ブルー」「オレンジ」「イエロー」「カーボン」とカラーリングが豊富です。
シルバーベゼル以外にもブルーカラーがあり、チュードル・サブの名残があります。
ケースがベゼルを保護する形になっているため、ベゼルの突起が無いと回しづらい。
逆に言えば、回しづらいのでベゼルに突起が付いているのです。
ジェンツのRef.89190はトリプロッククラウンですが、ボーイズはバークラウン。
同じ200m防水ですが差がありますね。
バックルのプレート刻印はだいぶ立体的にキレイになりました。
なんと!ボーイズサイズにはエクステンションパーツがありません。
ウェットスーツでの使用は想定されていないのですね。
裏蓋もチュードル製のものに。
ムーブメント以外はチュードル・オリジナルになったのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ロレックスには無いミドルサイズのダイバーズウォッチの魅力。
特にロレックスのパーツを流用するチュードルはビンテージ市場で人気があります。
まだ買えるうちに、気になる方はゲットしておくことをオススメします。
ビンテージも味わえる、ロレックスも味わえる、安い!これに尽きます。
ハイドロノートも悪くはありません。
チュードルサブの半値で買えますからね。
ではまた!