出会いは7年前、私がちょうど30歳になった時に購入した。
30歳の記念に購入しようとなんとなく決めていた。
当時はリーマンショック後の世界経済の影響を受け、並行輸入されたロレックスの売価は暴落と言っていいほど安くなっていた。
たしか当時の購入金額は新品で370,000円前後(正確な金額は忘れた)
2016年4月某日時点での平均販売価格は848,000円!(価格com調べ)
恐ろしいほどの価格変動である。
ちなみに今、このロレックス サブマリーナ14060Mを売却しようとすると、都内の某大手質店では40万前後との事。
7年使用した時計が購入価格を越える。
そう、儲かってしまうのである。
すごいなロレックス。売る気はないが…。
購入店舗は東京でも屈指の激戦区、中野ブロードウェイ内にある亀っぽいネーミングの某店。
実はこの店で買う事も前々から決めていた。
中野が地元の私にとっては、幼少の頃より出入していたブロードウェイに高級時計店として店舗を構えていた某亀店で購入する事自体がある意味憧れの対象だったのである。
幸いにもブロードウェイ内のJ店やD店では14060Mは売切れ入荷未定となっており、某亀店のみ在庫があった。
他社と比べて販売価格も高くはない。
会社員になったハタチそこそこの頃は、特に時計への思い入れや強い関心はなく、ましてやロレックスに対しては勝手な嫌悪感さえ抱いていた。
なぜなら、ロレックスは金持ちの金満主義的な自己顕示欲の象徴の様に捉えていたからだ。
その当時、私のロレックスのイメージと言えば、金とステンレスのコンビブレスで文字盤にはダイヤモンドが配されており、「これでもか!」というくらいギラついているデイトジャストやデイデイトタイプのイメージだったからに他ならない。
当時、私は沖縄を始めとする離島や海によく遊びに行っていた。
今も変わらないが、海で遊ぶのが好きだったのである。
たまたま、最初に配属された職場の上司も旅行好き・沖縄好き・海好きという条件が揃っており、
よく仕事中も旅行や海の話をしていたものである。
その上司が着用していた時計こそがロレックスサブマリーナだったのである。
(デイト付のRef.16610だったが)
それは、今までの(自分の中での)ロレックスのイメージとは異なり、ステンレス素材に黒文字盤・黒ベゼルが配された引き締まったデザイン、デイトジャストよりも大振りなケースと竜頭がいかにも質実剛健で男らしいフォルム。
聞けば、海での“潜水に耐える”機能を持ったロレックスだと言うじゃないか。
私からみれば大人の男性である上司のイメージとも相まって、
「この時計、カッコいい」と素直に思った。
ただし、デイト(カレンダー)機能は要らないと思った。
その洗練された(ほぼ)シンメトリーのデザインが台無しだと感じたからだ。
プロダクトデザインから突起物を極限まで廃した故ステーブ・ジョブズだったら激怒していたかもしれない。
ただし、唯一ノンデイトサブマリーナ14060Mと購入を迷ったモデルがある。
それは、ロレックス シードゥエラー Ref.16600である。
デザイン性を損なわずにさりげなくカレンダーを配したデザインに心をくすぐられた。
しかも14060Mとフラッシュフィット形状が異なる為、14060Mのフォルムより“ゴツさ”が増し、イイ感じだった。
それでも要らないものはいらない。
私にとってデイト(カレンダー)は不要だったのである。
(実際は16600の方が10万以上値段が高くて断念したってのはここだけの話)
購入後、まずなによりも驚いたのはその装着感。
しっかりとした重みを感じさせながらも金属でできているものとは思えないほど、しっとりと腕になじむ着け心地の良さ。
「これが高級時計か」と感動したものである。
あとは、サブマリーナやエクスプローラーのセールストークでよく耳にする、
「服装のON・OFFを選ばない使い勝手の良さ」
確かに私もそう思う。
どんなスタイルにも合う。
ただし、こればっかりは好みなのでなんとも言えないかな。
ただ、やっぱり前述のコンビブレスデイトジャスト(こいつに罪は無い)には、古着系アメカジやサーフ系ファッションは合わないと思う。
そういう意味で、サブマリーナの着回しの良さは抜群かもしれない。
なんせ、水着でもそのまま海にだって入っていけるのだから。
最近では写真の様にベルトを替えて楽しんでいる。
レザー系など、わりとどんなベルトでも合うと思うが、なかでもこのNATOタイプのナイロンベルトがしっくりくる。
(NATOベルトはAmazonにて1~2千円で購入可能)
ショーンコネリー時代の007劇中でボンドがサブマリーナをNATOベルトで着けていた話は割と有名なのではないだろうか。
NATOベルトに替えることで、よりカジュアルに合わせやすい時計に変化してくれる。
そんなロレックスサブマリーナ14060Mもそろそろオーバーホールに出さなければならない。
そのあたりの話はまた後日にでも。