幼少の頃の憧れの時計を胸にG・ムグルサ
WIMBLEDONテニスの記事を書いたばかりでしたが、今年のWIMBLEDONは少しびっくり、男女共にロレックスプレイヤーが栄冠に輝きました。
上の写真のムグルザもテニスに詳しい方は知っている選手でしょうが、僕は申し訳ありません、知りませんでした。
というか、このロレックスのHPの写真は覚えがありましたが、表彰式の時の写真の彼女は髪をまとめて別人の様でした。
Celebrities Attend Wimbledon
一番上の写真はロレックスの公式HPで、上は世界中に配信された画像です。
ロレックスはこのWIMBLEDON女王に輝く以前から契約していた為、今回の大会は男子のフェデラーと併せて、ジュネーブの取締役室ではROLEX社の重役達が乾杯をあげていたでしょう。
彼女はROLEXの公式HPでもROLEXに対する想いを語っています。
10代の頃から両親のROLEXを欲しがっていたと、そして彼女が選んだ【オイスターパーペチュアル デイトジャスト36】、女性らしい艶やかなモデルです。
憧れの時計を現実の物とし、テニスの為に母国ベネズエラを家族と共に離れてスペインで成功を掴んだ彼女の【ストーリー】も、今回の優勝を彩ります。
フェデラーの優勝はROLEXそのもの
2017 Wimbledon Championships
そして今回男子シングルスはロジャー・フェデラーが8度目の王者に輝きました。
35歳という年齢と何よりも、5年振りのWIMBLEDON優勝が彼のテニスに対する情熱を感じました。
普通の選手であれば、5年間もこのウィンブルドンで優勝から遠ざかると、もう優勝できないのでは?と絶望感に包まれる筈です。
しかし、フェデラーは諦めずに、恐らく大会前の休養期間、徹底的に怪我の治療とその後のリカバリートレーニングをしてきたと想像できます。
そしてこのフェデラーの優勝はROLEX、機械式時計のコンセプトと重なります。
定期的に手入れ(オーバーホール)すれば半永久的に正確な時を刻む、機械式時計と同じ姿です。
フェデラーを始め、ROLEXが起用するアスリート著名人には公式HPにも書いている通り、【ストーリーがある】事が重要です。
ムグルザは幼少の頃、家族共に彼女のテニスの為に母国を離れる難しい決断をするというストーリーで、そのスペインへのテニス留学が現在の彼女のWIMBLEDONでの栄冠につながった事はROLEXのイメージにしっかりと当てはまります。これはメーカーのイメージ戦略として大成功と言える快挙です。
フェデラーは前回の記事にも書いていますが、グランドスラム最多勝更新の時、身につけた時計がROLEXと答えています。
と、いう事は二人共にROLEXをスポンサー契約の為では無く、自ら選んだ事になります。契約で
身につけるのでは無く、始めにROLEXありきという事であり、
そして、大切な事は【時計の存在が成功を導く、ストーリー】である事です。
他の有力時計ブランドの次なる一手、最大手のOMEGAは?
今回のウィンブルドン大会に限ればスポーツに力を入れているオメガ、タグホイヤーは少し、影が薄い印象がありましたね。
以前マルチナヒンギスがOMEGAの時計を身に付けて女子シングルで優勝した事もありました。
実はヒンギスこのWIMBLEDON2017の混合ダブルスで優勝しています。
OMEGAのHPでそのニュースを探しましたが、掲載されていない事から契約満了と推測されます。
さてそのOmegaは2017年の7月6日に映画、007シリーズとタイアップした世界限定7007本のシーマスターダイバー300「コマンダー」を販売開始しています。
ダイバーモデルでは現場のダイバーから圧倒的に支持されているシーマスター、ROLEXとは異なり、NATOストラップをオプションにして、実用性をアピールしています。そして英国海軍との歴史的な実績を会見ではアピール、何処と無くROLEXの様な、理想主義者とは我が社は違うと言っている様な気がするのは私だけでしょうか?
OMEGAは継続的に英国海軍にダイバー用の公式時計を軍に納入しています。
映画では007ことジェームス・ボンドの身分は『海軍中佐』、その理由もあり007シリーズの映画へのスポンサーを1995年より継続しています。
しかし、ボンドが原作で装着している時計はROLEXであり、OMEGAとは【明らかに違う】とBBCの記事では書いています。
でも、その時計が違う事が原作を歪めてたり、そのイメージは損ねてはいないとも書いています。
BBCも気を使っているのでしょうか?
OMEGAは総括すると企業規模と『政治力』をも活かし、ブランディングを行なっています。
NASAやIOC(国際オリンピック委員会)などといった規模の大きな組織や団体への協賛も得意としている事は皆さんもご存知の通り、スウォッチグループらしいダイナミックな戦略です。
TAGHEUERはサッカーをサポート、若い世代へ身近な時計を提供
TAGHEUERと言えば錦織圭とイメージしますが、香川真司もブランドのアンバサダーです。
上の動画では香川真司のドイツでの生活をTAGHEUERのスマートウオッチ【モジュラー45】を装着、起床からトレーニング、休日の過ごし方の中でどの様に使うかをアピールしています。
またSNSもフル活用しています。【モジュラー45】の動画は香川真司の公式Instagramでも配信しています。
これにより香川真司のファンがInstagram内で、タグホイヤーの動画を見て興味を抱く可能性が、十分あります。
それと共にTAGHEUERは日本で『タグホイヤー・ヤングガンアワード』を協賛して、サッカーJリーグの若い世代の23歳以下の選手から今シーズン最も活躍した11人を選ぶキャンペーンを展開しています。
このモデルは香川真司限定モデル、「アクアレーサーキャリパー5 SK23リミテッドエディション」です。夏らしい爽やかなブルーが印象的なモデルです。
各ブランドのスポーツ戦略の特徴とは?
以前の私の記事、【腕時計意識調査2016年】では所有本数1位のROLEXは40代以上の男性が多く所有しています。
OMEGAはバランスの良い年齢層が保持、タグホイヤーは40代以上の保有が高い傾向があると書きました。
ROLEXはアスリート個人にスポットを当て、その人物に自社のストーリーに当てはまる人物をサポートしています。そしてアンバサダーなりスポンサードする人物は基本ROLEX愛好家である事も条件の様です。
OMEGAはスクリーンの世界を重視ハリウッド俳優や女優をアンバサダーにしています。特に力を入れているのが女性へのイメージアップです。
腕時計意識調査でも30代女性の人気の高さはROLEXを上回ります。この結果とブランドの戦略は一致します。
そして一番意外だったのがTAGHEUERです。
腕時計意識調査では40代から50代に人気がある事から、イメージ戦略もミドル層を対象と思いきや、20代から30代への若い年代へのイメージ戦略に力を入れています。
この時計ブランドの戦略を参考にお気に入りの時計を見つけてください。