★はじめに
機械式高級腕時計をご検討の方、やはりトータルで一番バランスがいい腕時計を考えると『ロレックス スポーツモデル』なのである。私自身は何種類かのブランド腕時計を所有してきたが、そう思っている。
これから、ロレックス スポーツモデルの魅力、相場、売れ筋、損しない為のポイントを、リサイクル業界の専門家(腕時計専門店で働くAさんと、質屋で働くBさん)に答えてもらおうと思う。
これから高級腕時計のご購入を検討中の方の参考になれば幸いである。
★プロが見たロレックス デイトナ 116500LNの感想と今の相場は?
Q.注目度NO.1のロレックス デイトナ 116500LNだが、最初の感想は?
Aさん「予想通りベゼルが黒のセラミック(セラクロム)になって、デザイン面での評価がとても高かったですよね。ただ、私は実用性という面でとてもいい仕様変更だと思いました。」
Bさん「同意見です。ベゼルは一番傷つけやすいパーツなので、ステンレスベゼルは査定の時も細かなキズなどかなりシビアに見ますよ。セラミックなら安心ですね。」
Aさん「セラミックも黒一色で良かったですよ。最近いろいろなカラーが開発されているので、微妙な色だったらどうしようと思ってました。(笑)」
なるほど。見た目だけでなく使用していくうえで心配なのがキズ。一番ぶつけやすいベゼルが強化された事に専門家は注目したようだ。
セラミックベゼルは実用的で光沢もあり高級感もある、流石は進化したデイトナだ。
Q.ロレックス デイトナ 116500LNの現在の相場状況は?
Aさん「黒白問わず定価で購入できる人は幸運ですよね。正規店以外ではそれなりに流通されてきましたが、新品だと黒で190万前後、白は200万前後の販売価格なので相当なプレミア価格ですね。」
Bさん「中国人消費の減少、イギリスのEU脱退など景気が良くないと言われる中で、やっぱりデイトナは強いですよ。使用されてる品物でも定価以上で買取できてしまいますもんね。」
Aさん「でも黒は価格も少し落ち着いた印象です。16520や116520だと黒の方が10万くらい評価が高かったのですが、新型(116500LN)は逆に白の方が評価されてますね。」
Bさん「この先、市場在庫も増えてくるでしょう。そうなると相場も下がってくると思うんですよ。だから買取は早め早めがオススメですね。」
Aさん「正規店以外でご購入をご検討の方は、少し様子を見てもいいかもしれません。」
Bさん「でも欲しい人は我慢できないんですよきっと(笑)。」
Aさん「そうなんですよね(笑)。もちろん相場に絶対はありませんし、色々な情報サイトなども参考にされて検討していただければと思います。」
Bさん「いずれは116520の価格+10~15万円くらいまで落ち着いてほしいですね。」
なるほど、発売当初は200万円以上が当たり前だった価格も少しずつ落ち着いてきたようだ。
調べたところによると、現時点で新品の黒で最安1,865,000円、白で1,954,000円だった。ここから流通が増え、各社販売店の価格競争が激化すれば自然と購入しやすくなってくると予想できる。
専門家の2人は、今の状況を『売り時』ではあるが『買い時』と見ていないようだ。
★プロお勧めのスポーツモデルは?①
Q.Aさんがデイトナ 116500LN以上に『狙い目』だと思う現行スポーツモデルは?
Aさん「私はロレックス GMTマスター2 116710BLNRですね」

Aさん「お勧めポイントですが、まず黒、白、青のカラーバランスが絶妙です。青がまた絶妙な色味で品のあり、派手ではなく『大人のモテる青』だと思います。」
「デイトナ同様に正規店に並ぶ事はほとんど無いようですが、参考定価918,000円に対して新品売価が95万円前後と大きな差がありません。中古品は80万円代で購入可能です。ここ1年で10万円以上相場が下がりました。」
なるほど。『大人のモテる青』。2013年バーゼル発表モデルですね。確かに発売から時間が経過しても、未だに正規店では見かけない。それでも大幅なプレミア価格になっていない116710BLNRは確かに狙い目かもしれない。
★プロお勧めのスポーツモデルは?②
Q.Bさんがデイトナ 116500LN以上に『狙い目』だと思う現行スポーツモデルは?
Bさん「迷いますが、ヨットマスターロレジウム116622 ブルー文字盤ですかね。」

Bさん「お勧めのポイントは、エレガントさですね。プラチナベゼルに仕上げの違い(サンドブラストとレイズド仕上げ)だけで目盛を付ける無色の上品さですよ。スポーツモデルの中でもNO.1と言われるエレガントさにブルー文字盤は完璧ですよね。赤針もアクセントになっていていいです。」
「そして価格も国内定価1,188,000円に対して、新品で90万円代、中古品でも80万円代で購入可能です。定価の高いシルバー文字盤や、新作でまだまだ相場が高いダークロジウムよりもやはりブルーですよ。使用に伴うベゼルの傷は買取査定にも影響するので心配ですが、そこを気にしない余裕がヨットマスターらしさではないでしょうか(笑)?」
なるほど。優雅にヨットクルージングを楽しむお金持ちのイメージだろう。確かに価格を見ても、こちらも正規店では中々見かけないのに定価以下というのは、狙い目と言っていいのではないだろうか。
★まとめ
もちろん、意見や好みは十人十色である。
ただ今回2人の専門家の話を聞いて、共通していた点として、
・デイトナ116500LNのセラミックベゼルは成功
・新作は相場が落ち着いていく傾向が強いので、少し購入を待つことも
・他ブランド同様、ロレックススポーツモデルでも『ブルー』がお勧め
といったところだろう。
最後に私自身の、意見を言わしてもらう。
デイトナ116500LNが発表された際に「いいな」と思った反面、残念な気持ちもあった。理由は116520の新カラーでブルー文字盤が出たら面白いと思っていたからだ(WGのみの発表)そして、今回2人の専門家のお勧めモデルを含めロレックススポーツモデルには共通点があり、『リセールバリューの良さ』がある。『腕時計=資産』である。
一生ものの高い買い物であるという方も多いが、いざという時に高値で売却ができる『ロレックス スポーツモデル』は、やはり専門家を含め多くの人がお勧めする理由の一つなのである。
(価格や内容は2016年10月6日現在のものである)